伝える
人が人に考えや思いを伝える手段はいくつかありますが、
メールよりは手紙、手紙よりは直接話す、おおむねこの方がよく伝わる
と思いますが、内容によっては黙っている方が効果的なことも
あるでしょう。
黙っていることは例外と考え、メールだと打つ速さより頭の中で考えている
事の方が早く、うまく伝わらないことも多くなります。
手紙なら書き直しがききますからじっくり考えて書くことができますが、
文章を飾ったりして違う方向に行くこともあります。
話して伝えるのが一番ですが、感情的になって行き違いが生じることも
あります、「人が言う」と書いて伝えるです。
聞く方にとってもいい所だけをクローズアップしてしまい、肝心なところを
抜かしてしまったり、誤解することもあるでしょう。
こんなことを考えていると人に伝える、何気なく当たり前のように毎日
していることが、実は大変難しいことではないのか、そんな風に思えてきます。
自分が話していることが相手にうまく伝わっていると考えるから、次の話に
つながっていきますが、うまく伝わらないで次の話にいっていることもある、
自分が聞き手の場合、相手の伝えたいことはこんなことだろうと推測して
それを前提に次の話に進むこともあります。
誰にでもこうした経験があるとすると、今ある人間関係の中でいくつかは
誤解の上に成り立っている人間関係もあるのかと考えてしまいます。
それが大切な人間関係の人ともそういう可能性があるのかと考えると、
少し暗く不安な気持ちになります。
大切な人間関係であるほど共通理解をしていると感じていたいのが
人情でしょう、ただ、大切ゆえに、これくらいは分かってくれるだろうと
はしょる部分があることも否めませんが・・・・・。
ともあれ、最終的には伝える相手との信頼関係に尽きるように思います。
多少の言葉の行き違いがあっても大筋で伝わっているならそれでよい、
そう考えるのは乱暴でしょうか。
伝わるを突き詰めていけば玉ねぎの皮むきではありませんが、確たる
ものが出てくるとは思えません、青空や月を見て美しいと二人が言っても、
それぞれの感じ方は同じではないでしょう。
それなら、いっそ同じ場所で二人で美しい月を見られてよかった。
そう思う方が夢がありそうな気がします。