ひきこもり講座1回目が終わりました

いとう茂

2020年02月16日 21:18


事前に申し込みを受けていた18名のうち、1名が
欠席でしたが、飛び込みで2名が参加し、合計で19名の
参加者でひきこもり講座の1回目が無事に終了しました。
硬い表情で会場に入るひきこもりの家族の人が、帰るときは
来てよかった、元気をもらったと思って帰ってくれればいいな、
と思っていましたが、私には何ができるのだろう・・・・・。
そんな気持ちでいる間に定刻になり、ひきこもり経験者の
体験談から講座が始まりました。

4名の体験発表者には、あらかじめ以下の質問について
話をしてくれるようお願いしてあり、事前に回答を用意して
席についてもらいました。
家族のことなのでパスしますという人もいましたが、全員が
自分の気持ちを正直に話してくれました。
A)ひきこもった理由
B)ひきこもった期間
C)学生時代に不登校などはありましたか?
D)ひきこもっている期間、どんなことを考えていましたか?
E)ひきこもっている期間、どんなことをしていましたか?
F)楽しいと思えたこと、辛いと思ったことを具体的に教えてください。
G)親や家族から言われた、元気をもらえた言葉は?
H)親や家族からやってもらって嬉しかったことや楽しかったことは?
I)逆に言われた言葉で、嫌だったこと、悲しかったことは?
J)親や家族から、追い詰められているな・・・と思う出来事は
   ありましたか?
K)家族との日常会話はありましたか?
L)日常会話があったとの答えの場合、どのような内容の会話を
    していましたか?
M)ひきこもりから脱しようと決めた理由やきっかけは何でしたか?
N)決めてから行動に移すまで、時間はかかりましたか?
O)決めてから、生活パターンにどのような変化がありましたか?
P)社会参加をしての感想と今後の夢や目標をお聞かせください。
Q)最後に本日来られているご本人やご家族に向けて、
   メッセージをお願いします。

ひきこもりの家族の人たちも、自分の子どもはこんなことを考えて
いるのか、親としてこんなことは行ってはいけないのだな、そんなことを
いくつも理解していただけたと思います。
そして何より嬉しかったのは、辛く苦しかったであろう体験を人前で
話してくれたことです。
まだまだ人慣れしていない人もいて、話す様子を見ていても辛いの
だろうな、そんな雰囲気が伝わってくるようでした。

この後京都の東山区で不登校とひきこもりの家族の会の世話をしている
男性とその会に参加している母親の方に話をしていただきました。
講座の内容は1回ではとても伝えきれませんので、何度かに分けて
報告したいと思いますが、参加者の中には3名の市会議員も入って
いました、大津市ではひきこもりの支援計画がありません、そうした
ことにも議会で踏み込んで策定に向けて努力いただければ・・・・・。
制度ができても実態が伴わなければ飾り物ですが、現場でできること、
議会でできること、地域でできること、それぞれが自分の立場で
できることをコツコツ進めていく、これは不登校やひきこもりだけでなく
更生保護でもそうですし、生活困窮者の支援、障害者支援など
どの分野でもいえることだと思います。

ともあれ、1回目の講座という大きな山を越えることができました。
少し気持ちが楽になりましたが、えこーの思いにすればまだまだ
一里塚です。
動き出した以上は途中で投げ出したりやめるという選択肢は
ありません。
一人でも多くの家族と当事者が普通の生活に戻れるように
丁寧に寄り添って一歩一歩前に進んでいきたいと思います。