人それぞれ、花もそれぞれ
明智光秀の娘の細川ガラシャの辞世の句は結構有名で、
多くの人が知っていると思います。
「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ 」
死期を悟って自刃したガラシャと雨風はあるものの、自然の中で
時間や気温で散る花ですが、こちらも有名な花も親鸞聖人の歌にも
「明日ありと 思う心の仇桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」
人の世も自然界も足し算ばかりではいかないということだと
理解しています。
書き出しがおかしい角度から入ってしまい、この先どう続けるか
迷っています。
書きたかったのは昨日の出来事で感じたこと、それだけのことです。
昨日の夕方に池のメダカを覗いていると、強い風と共に桜の花びらが
ハラハラと舞い落ちてきました。
えっ、桜・・・・・、裏の団地には桜の花が咲いていますが、ここまでは
50メートルくらいあります。
家もあり舞ってここまで来たとしたら、集団で高く舞い上がり丁度の
タイミングで落ちてきたことになります。
花吹雪のおすそ分けか・・・・・そんな気持ちで眺めていました。
団地の桜が咲き始めたのは10日ほど前でしょうか、ほぼ2週間の
花の時期で、咲いたと思ったら散ってしまいます。
咲いている時は多くの人が花を見上げて時間を過ごし、散るときは
それを眺めて過ごす・・・・・・。
桜ならではの花の楽しみ方と言えばそうなのですが、部屋には
シクラメンの鉢植えがあります。
華やかさではこちらも鉢植えとはいえ、なかなかのもので
華やかな花が少ない初冬から咲き始めて楽しませてくれています。
4月の声を聞いても次から次と花が咲き続け、ほぼ半年の間咲いてきた
わけですが、ここに来てのシクラメンを見ての感想は・・・・・。
まだ咲いている・・・・・。
見ている楽しみもあるにはありますが、少し飽きてきた、そんな思いも
あります。
シクラメンには何の責任もないのですが・・・・・・。
ただ精一杯咲いているだけです、何の不平も不満も言わずに咲いている、
それがシクラメンの営みなのに・・・・・。
散ってきた桜の花びらを見て変化があるものに対しては感情の起伏が
ありますが、変化の速度が遅いものに対しては、その状態をいつの間にか
当然と考えてしまう。
勝手な人間・・・・・・かな。