生きづらさを抱えた人たち

いとう茂

2021年06月19日 20:45

大津市議会の6月通常会議が開会中で
今週は月曜日から質疑・一般質問がありました。
ネット中継を見ることはありませんが、一般質問発の言順位表は
時々調べます。
誰がどんな質問をするのかなぁ、道路整備、交通渋滞対策、ふぅーん。
その程度の関心ですが、ひきこもりや不登校、生活困窮者、
ひとり親家庭、そんな文言には反応します。

今回の通常会議も調べてみました。
ひきこもり、不登校の文言はありませんでした。
わずか3年余りですがひきこもり、不登校の家族や本人と関わってきて
ひとくくりで論じられる問題でないことは感じていますが、現在、
どんな支援をしているのか、どこの部署でどんな問題があるのか、
市民への理解や周知を求める手段としてどのような対応をしているのか。
そもそも、ひきこもりの実数の把握に努めているのか・・・・・。

その位に在らざればその政を謀らず・・・・論語の引用でした。

こんな話を聞きました、市役所の相談窓口とだけ書いておきます、
ある市民がその窓口に手紙を何度か持っていきました。
その相談窓口では返事は書きませんので、手紙を持参するたびに
本人にそのことを伝えていたそうです。
その結果、手紙の持参はなくなり本人も顔を見せなくなった。
ここまで聞いて、「えっ、相談は受けなかったの」
「ええ、本人から相談したいという申し出がなかったから相談は
なかったようです」
「でも、手紙は読んでいたのでしょう」
「それはわかりません」
「普通、手紙の返事は書けないけど相談は受けますよ、その位は
言うのと違いますか」
こんな話です・・・・・。

この本人のケース会議があります、大津市の違う部署の主催で
えこーも参加します。
縦割り行政と言えばそれまでですが、部署・・・・・職員によって
温度差がある、生身の人間ですから仕方がないと言えば
そうですが、もう少し親切な対応はあったはずだと思います。
ひきこもっていなくても社会に適応できない人はたくさんいます、
働くことは月に1週間程度、その賃金で親と同居して自分の生活の
足しにする、フルタイムで1週間働けば3・4万円程度にはなります。
自分の小遣いだけならこれで足ります。
えこーと接点があるのでこの本人のケース会議に参加するのですが、
本人はいつも就職先を探し、自分の居場所も探しています。
もしかすると生きづらさがあることを自覚していないのかもしれません。

口数が少ないので家庭での状況など細切れでしか分かりません。
面談、面談と本人は希望しますが、いざ面談となるとじっとえこーの
スタッフの顔を見ているだけ、「何が苦しい、どんなことで困っているの」
「・・・・・・・・」
いつものことですので、その質問はパスして「昨日は何をしていたの」
それならポツポツ話してくれます。
「仕事先は見つかったかな」
この質問にはほかの会社のことや前の仕事のなどが混じってきて、
それは今のことか過去のことか、こちらの頭の整理が必要になります。
どこの支援機関につなぐか、ケース会議でいい方向に向けばと
願います。