昭和の思い出 レコード

いとう茂

2021年07月10日 20:06


若いころはよくレコードを聴いていました。
私だけではなく周りの友人たちも、それぞれひいきの歌手や
グループ、ジャンルがありレコードを持ち寄っては、聴き比べを
していた記憶があります。
高校時代の共通した好みの歌手やグループは、クラスの仲間が
文化祭で披露したガロでした。
これはよく聴きました、卒業すると洋楽に目覚め音楽雑誌も
買ったりして、情報を仕入れてこれはと思うものは、
レコード店で視聴させてもらっていましたが、キャロルキングの
右に出る歌手はいませんでした。
友人たちは、シカゴ、ディープパープル、クリーム、そんな
ロックバンドにハマっていました。

ロックも聴かなかったわけではないのですが、自分では他の
ロックバンドとは毛色が違うと感じていた、サンタナが中心でした。
サンタナのレコードも何枚か持っています。
それでもなぜかキャロルキングから離れることができず、
今でも車で時々聴いています。
レコードはかさばりますし、片面が30分ほどで終わるとひっくり返す手間が
いりますが、あの当時はそれも楽しみだったのかもしれません。
レコードに凝った分だけオーディオ機器にも凝りました。
スピーカーはどこのメーカーアンプはどこでプレーヤーは
ダイレクトドライブのこれ・・・・・・。
そんなこだわりを持って選んだオーディオも何度も買い替え
そのたびに友人たちに下取りをお願いしていました。
それが、車で聴くのもカセットからCD、そしてカードに変わり
薄いカードにCDが30枚以上録音できます。

友人たちとの聴き比べもなくなり、レコードも見かけなくなってからは、
中島みゆきが大部分を占めています。
車のエンジンをかけると自然に中島みゆきの曲が流れてくる、
ひっくり返す手間もいりません・・・・いつの間にか無精者になっています。
文明の進化とは、人間がどんどん無精者になり、待つということが
できない生き物になるということかも知れません。
ソファーにくつろいで座って時間のたつのも忘れてレコードを
聞きながら居眠り、ふっと目を覚ますとレコードは終了していて、
プレーヤーのアームも戻り、回転も止まっている。
そんな日がこの先くればいいのに・・・・・叶わぬ希望かな。