雑感②
お正月用品という言葉は昔から使われてきたように思いますが、
ここ20年ほどで大きく様変わりしてきたように思います。
昔は、お正月用に作る料理の材料が正しい気がします。
お節料理でもほとんどが家庭で手作りの時代でしたから、
出来上がりのものではなくその材料の買い出しで、魚屋、八百屋、
乾物屋といくつもの店を回って材料の調達でした。
お雑煮の餅も、それぞれの家庭でついたり親戚や兄弟が集まって、
ワイワイやりながらのイベントでした。
一時、電気の餅つき機もはやりましたが最近はどうしているんでしょう。
お正月用品が材料から出来上がったものに変わり、
お節料理は買うものと言う認識が定着しました。
最近ではコンビニでも予約を受け付けています。
餅も真空パックで販売され食べる分だけをその都度、開封して食べる、
昔は水分が多いとカビが生えやすいので臼取りの人は、
手水を控えて掛け声とともに臼取りをしていましたし、
カビ対策で水に浸けていました、そんなことを経験したのも
私の年代で終わりかも知れません。
小正月・・・これも死語になりましたが、1月15日には鏡餅を
小さく切ったり、かきもちにするために薄く切っていた祖父の姿を覚えています。
包丁がない家庭も増え、料理器具は電子レンジとハサミ、
そんな話も以前に聞いたことがあります。
そんな家庭でお節を作ろう・・・・想定外です。
不易と流行、形は変わりましたが正月にお節料理、これは生き続けています。
聞いた話ですが、お節料理は正月早々に商店が開かず
買い物に行けないために3が日の食料の確保と、
普段料理を作ってくれる人が正月くらいはゆっくり休めるように・・・
そんな意味だとか。
棒鱈と子芋を煮た肴で熱燗をチビチビやろうか・・・・準備完了、
その時、「お父さん何してるの、お酒なんか飲んだらアカンやん、
スーパーの福袋を買いに連れてくれんと売り切れてしまうやん、
イオンに行ってユニクロやろ、しまむらにも寄ってついでに平和堂も頼むわ、
はよ、こしらえして」
何が普段料理を作ってくれる人が正月くらいはゆっくり休めるようにやねん、
休みたいのはこっちの方じゃ・・・・・。