見渡せば・・・高齢者

いとう茂

2022年03月12日 16:05



私が住んでいる自治会は80戸余りの小さな自治会です。
昭和の終わりから平成にかけて、建て直しや新しい人の流入で街並みが一新されて、
昔ながらの家は我が家を入れて10軒余り、そして令和に入りましたが・・・・。
建て直した家の住民も新しく入ってきた人も、毎年年を重ねて今日まで来ています。
見渡せば高齢者ばかり・・・私よりも若い世帯主は15名もいません、
小学生のいる家も3・4軒、中学生がいる家も同じくらいです。
もともと、住んでいる学区は高齢者が多く、学区人口は大津市内で7・8番目ですが、
60歳以上を5歳ずつ切って行っても、65,70,75,80,85,90、
さらにその上も、どの学区よりも人数が多い。
それだけではなく介護認定を受けている要介護者も市内で1番です。
閑静で公共交通機関もあり、不動産の人気は高いのですが、裏を返せば、
そうした便利な地形ゆえに高齢者が多いともいえます。

自治会の中に商店も40年前は20店ほどありましたが、
今では表と裏の通りに1店ずつになりました。
この町で生まれた子どもの大半は違う土地で生活していて、親だけが残っています。
その親がさらに高齢になったり、親の死後に子どもたちが帰ってくるのか、
帰ってこない子どもの方が多いように思います。
私はこの町から出て生活をしたことがないので分かりませんが、
この町で生まれて出て行った子どもたちに、ふるさとの意識はあるのでしょうか。
家の裏にあった刑務所が移転して、大きな団地になり琵琶湖を埋め立てて
湖岸道路が開通してから、もうすぐ60年になります。
一時は、小学校の教室が足りずに学区を分割して新しい学区を作って、
そちらに小学校も新設されましたが、それも今では二つの小学校を足しても
児童数は1000人余り、サッカーや野球をする子どもは土日の
スポーツ少年団が主流で、友だちと普段、野球などをする子どもは
ほとんどいないのが実情で、屋外で活動をするのは高齢者のグランドゴルフだけ。
こうした時代があと2・30年は続きそうです。
歴史は繰り返されると言いますが、歴史のどの部分が繰り返されていくのか・・・・。