自然界の中の人間の営み

いとう茂

2022年07月31日 11:10

「梅雨が明けた模様」そんな報道が早々とあった今年ですが、
それからが全国で豪雨、線状降水帯・・・二度目の梅雨・・・台風。
梅雨にも昔は風情があったように記憶していますが、
風情などなく蒸し暑さが襲ってきました。
小学校の中庭のアジサイでアマガエルを見つけるのに興じたり、
流量が増えた溝に長靴で浸かって、
グジュグジュいわせて登校した日を懐かしく思います。
コロナの感染を避けて自宅で熱中症になって病院に搬送、
そんなニュースはよくあります。
温暖化で日本の近海でも熱帯の魚がとれたり、
サメが増加しているニュースもありました。
これまで生きてきた経験は毎年リセットして、
今年が普通と考えなくてはいけないようにも思います。
ひきこもりや不登校の面談で普通という言葉がよく出てきますが、
気候での普通とはどんなことなのか、世界では40度を超えた国もあると言います。

電力事情も楽観ができません、節電に協力を・・・
熱中症対策でエアコンは使って・・・
これでどこかの発電所で事故や故障があれば供給電力は不足してしまいます、
各電力会社は協力して電力のやり取りができるようですが、
距離が延びるとその分電力はドロップしてしまう・・・はずです。
火力発電所は二酸化炭素の問題があり、原発は事故の心配、
風力は音の問題と太陽光と並んで安定した供給が課題、
水力はそうそうダムを造るわけにもいきませんし、自然破壊の危険性もあり、
何気なく普段使っている電気は盤石の基盤を持っていません。
電気だけでなく道路や水道、ガスといったインフラについても、
耐震のパイプの敷設は進んでいるものの、まだまだ年代物のパイプも多く、
有事を想定した供給システムや道路状態ではないと思いますし、
高架や橋も腐食が多く、老朽化が進んでいるものもあり、
都市基盤そのものが万全とは言えないように感じます。
自然界の中での人間の営みは、蟻が巣にエサを運ぶようなものでしょうか、
せっせとエサをため込んだものの大雨で巣の中が水浸し・・・。
さらに言えば、賽の河原の石積みに似た営みを我々は日々している・・・かも。
せっせと石を積んでも、
自然災害という鬼がやってきてアッという間に蹴散らしてしまう。
手放せない必需品のスマホも、この前のKDDIの事故のように、
いつ不通になるか予想できません。
現代人が生きる足場はどうすれば盤石になるのか・・・・、
自然界で生きる以上は、
盤石な状態などないことを知るべきなのかもしれません。