それぞれの生きづらさ①
えこーの関わっている当事者とその家族には、
何らかの生きづらさがあります。
発達障害、精神障害、知的障害、
これらは専門機関で検査を受けて結果が出た人たちですが、
当事者も家族も専門機関で検査を受けようとしない人たちについては、
こちらが面談の内容を通して、その言動から想像しているだけですが、
大きくは外れていないように思います。
以前、問題行動で相談を受けていた相談者に、
えこーのスタッフが偶然出会い近況を聞くと、
当事者が一人暮らしを始めたということでした。
この相談者は、公的な支援機関と定期的に面談を行い、
えこーもその場に同行していましたが事件があって、
それを契機に公的な支援機関とえこーに支援の継続を断わってきました。
当事者は家では親に暴言を吐いたり刃物を出して脅したり、
少しの食器を洗うのに時間をいっぱい費やしたり、
ウエットティッシュを1日1箱使って机などを拭いたり、
外では店に入っていても大声で騒いだりしていました。
事件の後も暴言は続きましたが、
この当事者が自分から違う公的機関に連絡を取って、
親から虐待を受けているという話をしたそうです。
もちろんそうした事実はなかったと思いますが、
結果的には新しい支援機関とつながることになり、
そこで支援を受けて病院で検査を受け、手帳の取得と年金受給まで至り、
その後に生活保護を受けて独り暮らしをしているということでした。
えこーでも相談を受けている時から、離れて暮らすことを勧めていました。
相談者が二度ほど家を出たこともありましたが、
長続きせずに戻ってしまうのが現実でした。
こうして支援機関とつながるご縁もあるんだと、スタッフと話しています。
相談者も最初の支援機関もえこーも何とか検査を受けさそうと、
試みたのですが成人している以上、
本人の意思か家庭内暴力で警察に連行されて強制的な検査しかありません。
警察には相談者が何度も通報してきましたが、
警察が来ると当事者が何でもないから帰れの一点張りで、
警察も根負けして帰るのが常でした。
今でもラインが一日に何度も来るそうですし、電話もかかるようですが、
相談者はラインには既読をつけず、電話にも出ない対応をとっています。
家族が離れて暮らすのは不自然かもしれませんが、
互いに楽な生き方ではあります。