もうここまで

いとう茂

2023年07月01日 11:09

えこーの相談者で、子どもに対してもうここまでと線引きをして
楽になったという人がいます。
ひきこもりから脱して仕事もしています。
親や世間から見れば褒められた仕事ではありませんが、
本人にしてみればその選択肢しかないのだと思います。
軽い障害があって年金も受給していますので、
本人はグループホームでの暮らしを望んでいます。
親も子どもに手がかからなくなるので、
周りとうまくやっていけるか不安はあるものの賛成しています。
ただ、適したグループホームが見つからないのが現状で、
今はそれを探している段階です。
親は少しゆっくりしたいと、現在の仕事をやめようか悩んでいる所ですが、
もう少し仕事を続けるだろうと判断しています。
家族会にも今年から参加していて、
そこで他の親から聞いた話が参考になっているということでした。
えこーからのアドバイスは「自分が楽しめる時間や趣味を持って下さい」です。
子どもも成人していますので、どんな仕事に就こうとそれは本人の自由ですし、
親が先回りの心配をしても仕方がないことです。
この子どもも片づけができないのですが、それは性格ではなく障害からくるものです。
いくら親が注意しても改善は難しいと考えています。
そのことを親も理解してくれたのか、
もうここまでと決めたらずいぶん気持ちが楽になったと言います。
子どもには子どもの、親には親の人生があります。
子どもは何とか自立しようと努力している、
親も親としてだけではなく、一人の人間として自分を生きることが大切だと話をしました。
親離れ、子離れが終わったからと言っても、親子が他人になることはありません。
一緒に暮らしているから苦しいという現実もあります、
互いが離れて暮らす方が互いのためになることもあります。
この親子がより楽な生活ができるまで、えこーとのご縁も続いていきます。