新紙幣
紙幣が一新されたニュースが大きく報じられていました。
1万円札は渋沢栄一です、若い世代には福沢諭吉が浸透していたかもしれませんが、前期高齢者以上なら聖徳太子も馴染みがあったと思います。
新紙幣の肖像を誰にするかは国の顔とも言えますので、かなりの議論があったと思います。
肖像が決まって発表されれば、おそらく反対の抗議も多数あるのだと感じます。
偽造防止のために最新の技術が導入され、この先2・30年は新しい肖像と付き合うことになります。
渋沢栄一は討幕派だったと聞いたことがあります、そのために企てをしていたのが幕府に知られて、兄弟か従兄弟で京都に逃げ、飛び込んだ屋敷が一橋家の京屋敷だったということでした。
これでは討幕どころではなく、その屋敷で働いていたのですが、とにかく提案オタクだったようで、何度提案が無視されても懲りずに提案をし続けたと言います。
一橋家から徳川慶喜が最後の将軍に選ばれ、ここで渋沢栄一とのご縁が生まれました。
やがてパリで万博が開催されることになり、慶喜の息子だったと思いますが、それが代表となってパリ行きが決まります。
しかし、付き添う武士は勤皇、佐幕の両派で、慶喜が幼い息子の見守り役として渋沢栄一をパリへ同行させます。
付き添った武士たちは反目したり、宴会に興じていたらしいのですが、渋沢栄一は溝を流れる水がある地点で消えることを不思議に思って、パリの下水道をくまなく歩いて研究したようです。
下水道だけでなくここで銀行や証券会社の仕組みや法律も学び、帰国してからは若いものを集めて猛勉強をして、再び提案の嵐でした。
開国が決まって外から様々な情報が入ってきますが、誰も答えられず渋沢栄一の率いる集団が国のリーダーとして活躍したということです。
京都に一緒に逃げた渋沢栄一の兄弟か従兄弟は、剣の道に生きるということで最後は白虎隊か彰義隊と運命を共にして討ち死にしています。
人間のご縁の不思議で、二人で剣の道に走っていたら1万円の肖像は違った人物になっています。