控室の本より⑦
いよいよ今日で一般質問が終わります。
午前中に3人が終わり午後からは一人だけです。
26人の議員が質問を行うわけですが、
今後の行政運営の中で形あるものとして
実施される施策が一つでも多いことを願います。
毎日新聞の読者歌壇の入選作品
「これなくば 楽しからんと 思うこと
どのつとめにも 一つはありき」
どんな職場にも、これさえなければいい職場
なのになぁと思われる事柄が、必ず一つはあるものだ
それは職場環境だけではありません、
人間関係の面でも、上司に限らず、
あいつさえいなければもっと気分よく仕事ができるのにと
嫌われる人物が、職場には必ずいるものだということなのでしょう。
人徳というものの妙味を考える時、私がすぐ思い浮かべるのは、
宮大工の西岡常一さんの言葉です。
「塔組みは、木組み。木組みは、木のくせ組み。
木のくせ組みは人組み。人組みは、人の心組み。
人の心組みは、棟梁の工人への思いやり。
工人の非を責めず、己の不徳を思え」
これは宮大工の口伝だそうです。
塔組みは塔を組むことに限らず、広く木造建築と考えてもいいでしょう。
建築に当たり大切なのは工人(部下の大工)を思いやる棟梁、
大工のリーダーの責任だというんです。
この言葉は大工さんの塔組みに限られるものではなく、
すべての職場に当てはまる道理です。
中略
人間の場合も同じです。
まっすぐに生きている人や、どこか心が曲がっている人など
人間は千差万別です。
職場の重鎮として人格円満な人もいれば、
あんなのは困ると職場では煙たがられがちな人もいる。
しかし、人には必ずプラス面の特徴があるものですから、
それを見つけて、くせのある人間をどう生かしていくか、
これは管理職のリーダーシップの大事な見せ所です。
それが出来ることが私は人徳だと思います。
「足るを知る」こころ 松原泰道