2015年11月29日

好きと大切

好きなものは何ですか、と聞かれて頭にいくつか浮かびます。
大切なものは何ですかと聞かれてもいくつか浮かびます。
好きなものと大切なものが同じ場合もありますが、好きだが
大切ではない、逆に大切だが好きじゃない、そんなものも
混じっています。

では好きなものと大切なもの、重要度はどちらが上か、
言葉の意味に対する価値観で変わると思いますが、
一般的には大切のほうが上のように思います。

好きと大切が同じものや人だとして、好きだから大切なのか、
大切だから好きなのか、そういうことはあまり考えません。
人が人を好きになる、大切に思うのも、好きだから大切なのか
大切に思うから好きなのか、このあたりは個人差があるでしょうし、
心の動きは理屈では説明できないという意見もあるでしょう。

ただ、好きだから大切にしょうという感情はあると思います。
大切だから好きでいようというのは、どこか無理や我慢が入るようで・・・・。

好きにもなぜ好きなのか理由があります、大切にも理由があります。
たとえば、カレーが好き、理由はおいしいから、ではカレーは大切か、
子どもなら大切と答えるでしょうが、大人の大切はもう少し重く
深いと思いますので、生きていく上で考えたら、必ずしも
大切とはいえないでしょう。

子どもの頃急性腎臓炎にかかったときには、医師から過激な運動、
刺激物はダメだといわれました、好きなカレーが食べられない時期がありましたが、
それはカレーが腎臓に悪く、体が健康になる方が大切だからです。

健康のために好きなカレーを食べない、これを拡大解釈していくと、
大切なもののためなら好きなことをやめられる、あきらめられる、
そういうところに行き着くようです。
中には好きなものや人のために大切なものや人を疎かにする場合も
あるでしょうが・・・・・・。

好きだが大切でないという場合はどんな時があるでしょう。
少し、好きなものという意味合いが違うかもしれませんが、お金が好き、
亀裂の入った夫婦で考えた場合、お金は好きだが、それを稼いでくる伴侶は大切でない。
悲しい現実はそれなりにあるのかもしれません。

逆の好きではないが大切とはどんな状況か。
子どもの頃にんじんやジャガイモが嫌いで食べられない、そうした人は
多かったでしょうが、親から野菜は体にいいから食べなさい、そう言われて
無理に飲み込んだ経験は大人になっても残るものです。

ともあれ、大切だと思う要因の一つに好きと言う感情がある、
卵を産む雌鶏は、飼っていて自分の生活の役に立つから大切、
この人が隣にいれば知らないことを何でも教えてくれるから大切、
大切の要因には損得もはいるようです。
お金では買えない安らぎをもらえる、風景でも人でも、だから大切。
損得や役に立つ、他にも要因があるでしょう。

最強の大切があるとすれば・・・・・。
大切だから大切。どんな欠陥や欠点があっても、他にもっと性能や
性格がいい人がいても関係なし、何があっても無条件ですべて込みで大切。
一般の人が享受している、便利さや快適さ等々の文明社会に
背を向けて生きることを選択するようなものかもしれません。
大切だと思うかは別にして、そういう価値観も持ちたいと願います。


Posted by いとう茂 at 17:57│Comments(0)
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