2016年01月14日

うらめしやコンビニ

24時間営業で年中無休、ちょっとした忘れ物や夜食の調達、
帰り道に車で、夕食後に散歩がてらに、子どもにワンコインを持たせて
昼食の調達、商店街や大型店の隙間のマーケットを狙った業態は
今では私たちの日常生活で欠くことのできないお店になりました。
はじめてコンビニ関係者の話を聞いたのは、30年以上前の気がします。
当時の話は断片的にしか覚えていませんが、記憶の中で当時の
ガソリンスタンドの数が5万店舗だったか6万店舗、それに匹敵する
店舗数まで増加するという話がありました。

関係者の間ではガソリンスタンドの数が減少するということまでは
予想できていなかったのか、今ではスタンドのほとんどが価格競争で、
セルフサービスになり、店舗数も減少の一途をたどっています。
コンビニも立地による売り上げの影響が大きく、近くに新しい店が
オープンすると従来からある店が閉店する、しばらくすると残った店の
近くに、また新店舗がオープンし淘汰が始まる。
それの繰り返しで経営者にとっては従業員の確保や天候による
弁当の売り上げの乱高下だけでなく、車の流れ、人の流れ、駐車場の
広さなど、選ばれ続けるコンビニになるために、それこそ24時間、
悩みが尽きないように思います。

品ぞろえも弁当類だけでなく夕食もカバーできるまでになり、
時間がない時はスーパーで買い物をして調理することなく、
レンジで温めるだけで和洋中の夕食が出来上がります。
間に合わせの店からメインの店へと変身しつつあるようにも感じます。

コンビニの実態についていけない人間は、昼食の調達が主な
利用法で店員の「温めますか」「お願いします」が唯一の双方向の会話です。
「ありがとうございました」を背中で聞いてコンビニを出ることが連日になり、
3週間近くになりました。
選挙の影響ですが、気分的にレストランや食堂でゆっくり食事をする気に
なれずに、ついつい近くのコンビニに足が向いてしまいます。
車の中で流し込むように済ませるのも日常になりました。
唐揚げなどの弁当は敬遠して、のり弁当、幕の内、おにぎり、焼きそば、
なんとなくローテーションができてくるから苦笑してしまいます。

贅沢を言ったら罰があたりそうですが、ジャーからお茶碗にご飯を
よそって、インスタントの味噌汁と、お漬物、そんな昼食が食べたい。
あと二日、コンビニ詣でが続きます、ここまできてのあと二日、
たかが二日と思っても、もう一人の私が「まだ二日ある」とささやきます。
一通り食べられそうな弁当は食べつくした感がありますので、
コンビニのドアが開くのが選択の余地のないところからの究極の選択の、
はじまり、まさに憂鬱へのいざないのようで、うらめしやコンビニです。

Posted by いとう茂 at 21:20│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。