2021年11月30日

頑張ってるよね

えこーの面談日に親子で面談に来てくれました。
「えこーに来るのはどんな気持ちやった」
「嫌やった」
そんな会話から始まりましたが、最初から喜んで来る当事者はいません。
この当事者は不登校、えこーではそう考えていますが、
毎日2時間程度、学校の個別教室に行き一人で自習をしているそうです。
授業のない教師が交代でついてくれているようですが、
学校側の見解は学校に来ているから不登校ではない・・・というものです。
文科省の不登校の定義は30日以上学校を休んでいる者。
授業を受けなくても学校に行っているということだけで、不登校ではない、
見解の違いと言えばそれまでですが、この子の学力は
自習だけで十分なのか、世間の人から見てこの状態で
学校に行っていると言えるのか・・・・。

2時間程度自習すると体が辛くなり帰宅、行きたくない、
行くのが嫌だ、そう思いながらも毎日何とか行っている・・・・しんどいなぁ。
「頑張ってるよね」
親は2時間を3時間、4時間と徐々に増やしてほしい、
そう考えているようですがこの子にすれば精一杯の努力が2時間だと思います。
この子の中にはどこにも捨て場所のない気持ちが充満しているように感じます。
家でも安心して過ごせない、もちろん学校もそうです。
面談でえこーからの提案です、マンツーマンで相手をしてくれる
公的機関があるからそこに行かないか。
午前中自習をして疲れているだろうから、勉強をしたくなければ
読書でも工作でもいい、話し相手にもなってくれる優しい大人がいるよ、
最初は親と一緒でいいし、一人で行ってみようと思ったら一人で行けばいい、
行ってみて自分に合わないと思ったらやめてもいいよ、
えこーのスタッフも最初は同行するから心配ないよ、どうする・・・・「行ってみる。」

親子が帰るとさっそく電話を入れて日程調整をしました、
ここもこの子の居場所になれば、少しずつ出ていくことにも慣れることができます。
学校で授業を受けるまでの道のりは、まだまだありますが信用できる、
頼れる大人がいることを身を持って体験することで、
溜まっている心の中のものを吐き出せたらと願います。
  
Posted by いとう茂 at 15:46Comments(0)

2021年11月29日

どうぞ火種になりませんように

コロナの緊急事態宣言が解除されて、観光地や繁華街の人出が
増えているようですが、大勢での忘年会については「考えていない」
とする人が7~8割、地域によってはそれ以上とする報告が出ていました。
度重なる緊急事態宣言には、意味がないと冷ややかな反応の人たちが
多かったのに、忘年会の回答には意外な感じを受けました。
閉じ込めていた気持ちを発散する場として、もっと多くの人が
忘年会で大騒ぎをしたいと考えていたのが・・・・外れました。

国が何かを言っても自分は例外と考えて行動する人が多いのに、
忘年会は自粛ムードのようです。
育児の専門家のスポック博士の言葉に「親が干渉しなければ、
子どもは自分で体に良いものを食べる」と言うのがありますが、
国があまり厳しく言わなければ国民は自分で考えて安全な道を
選ぶのでしょうか。
米国では10万人、ドイツでも6万人を超えるコロナ患者が
毎日出ていますし、南アフリカなどでは変異ウイルスも報告されています。
第6波はどんな形で日本を襲うのか、予測もつきませんし第6波の
来襲を歓迎する人もいない中で、自己防衛の一つとして忘年会自粛、
外食産業にとっては大きな痛手でしょうが、健康でなければ外食も出来ません。
電車の中のスマホと違い、ここはみんなで赤信号で渡らず・・・・
と言うより黄信号でもちゃんと止まっている印象を受けます。

もうすぐ3回目のコロナワクチンの接種も始まります。
いつまで黄信号で止まっていられるか分かりませんが、
3回打ったから花見と歓送迎会は盛大にやろう・・・・ならないかな。

全国で60万人とも100万人ともいわれるひきこもり、
その多くがまだ1回も打っていない現状があります。
打っていないのではなく、外に出られないから打てない人が
大部分だと思います。
こうした人たちの信号は昼間はずっと赤で、
人が家に帰って静かになった夜中が青です、
コンビニに買い物に行って感染する危険はあります。
行き帰りは誰とも接触せずに行動できても、
コンビニで直接的な感染はなくても陽性者が触った商品から感染、
そんな可能性もあります。
そして、ひきこもりの人たちの家族が感染して、
その家族から外部に広がる、重症化はなくても
世間の風当たりは強いものがあるでしょう。
どうぞ、ひきこもりの人たちが感染の火種になりませんように、
そう祈っています。
  
Posted by いとう茂 at 15:40Comments(0)

2021年11月28日

一気に全速力

コロナの緊急事態宣言が解除になり、所属している団体の活動が
急に慌ただしくなってきました。
まずは役員会、そこで延期になっている事業や中止にした事業を
改めて実施するか審議、この役員会だけでも7・8つの団体に出席しました。
そこで1つだけの事業でも団体数だけ事業がこれから実施されますし、
年度末までに2・3の事業を決定した団体もありますので、
これから年度末までに10を超える事業があります。
中には研修会もありますので研修先との打ち合わせや講師の選定も出てきます。

あえてご無沙汰している団体もありますので不義理していることへの
気持ちも宣言解除で、またまた湧いてきました。
フットワークが悪くなっているのは年齢のせい・・・・
自分への言い訳にも限界があります。
コロナの第6波を警戒して、さすがに忘年会や新年会はありません。
地元でも中止になっていた、いくつかのイベントを今年は実施する方向で
進んでいます。
えこーの方も、面談は毎週2回入っていますし、その合間を縫って
支援機関を訪れて情報共有もしなければいけません。
コロナである意味楽をしてきたツケは思いのほか大きく、
じっと座っていた姿勢からウォーミングアップなしで全速力で走りだした
感覚があります・・・・これは、このままでは、もたない。

来週の初めにはえこーの広報紙も出来上がります。
こちらも36学区の市民センターへの配布と15余りの支援団体への
配布に加えて、賛助会員への送付作業があります。
ほとんどがアナログの作業ですので昭和の人間には合っているのですが、
その分時間が必要になります。

ここで気づき・・・・そう言えばひきこもりの家族に
いつも言っていることがあったなぁ・・・・・先のことを考えるよりも
今できることを一つずつやっていきましょう。
そうだ、そうだ、頭はいくつでも物事を考えられますが、体は一つ、
一度にあれもこれも出来ません、物事の優先順位は頭に決めさせて、
体はその順位の期限を守ってやり遂げるしかありません。
時々息を抜きながらの全速力でいいかぁ。
  
Posted by いとう茂 at 12:05Comments(0)

2021年11月27日

嬉しいけど・・・・・

29日に久しぶりに和太鼓の演奏をしますが、「私も叩く!」と
闘病中のメンバーが手を挙げてくれました。
「冗談やろ」・・・・他のメンバーもそう思ったそうで、改めてたずねると
叩く気が満々で・・・・・ホンマカイナ。
出演は全員で4名、これまで25年以上一緒に叩いてきた顔ぶれで、
4年ぶりのベストメンバーでの演奏になりそうです。
聴衆は幼稚園児、場所や聴衆は関係なく、4名で叩けることが
嬉しいのです。
4年前はもう一人25年以上一緒のメンバーがいましたが、
3年前に亡くなりました。
その時は、このメンバーで叩くのはこれが最後、
全員がそう感じていたと思います。
そして、29日の演奏は4名で叩くのが最後になるかもしれません。
そう思うと嬉しさよりも悲しさがわいてきます。

今年で30年を迎えますが、会を作って活動を始めたころは、
毎週ホテルの余興やパーティーの出演がありました。
和太鼓のブームが最大の時でした、1日2ステージということも珍しくなく、
仕事そっちのけで太鼓を叩いていました。
演奏が終わった後で、ビールを飲みながらあそこがおかしい、
ここで間違っていたと反省会、盛り上がりましたしあのころが
一番上達した時期だったと思います。
そのころからの生き残りが4名で、気心の知れたメンバーで
当日の曲の変更も、「あそこを2回にしてここを省略」それで通じます。

この4名に続く人が出てこないのが課題ですが、それぞれ
価値観が違います、自分はこうだったからお前もこうしろ・・・
それで課題が解決するなら苦労はないのですが・・・・。
続く人のことはいいとして、名乗りを上げたメンバーは
完治する病ではありませんし、体力的にも多くの曲の演奏は無理です。
そのことも全員が理解していると思います、
顔は正面を向いていても横の気配は伝わってきます。
叩きながらペース調整がありそうですが、
この4名ならそれほど難しいことではありません。
心配しながら楽しむ・・・・演奏が終われば空虚感が出てきそうです。
時は静かに流れていますが、その流れに多くの人を乗せて
戻れない場所に行ってしまいます。
思い出と言う焼き印のような傷跡を残して。
  
Posted by いとう茂 at 23:36Comments(0)

2021年11月26日

常識

もう20年くらい前になるのでしょうか、電車の中でいい年をした大人が
漫画の本を読んでいると、常識がないと言われた時代がありました。
別に誰に迷惑をかけているわけでもないのに、
漫画の本は大人が読んではいけない、
家で読むものだという常識があったのかも知れません。
それが今は、電車の中でスマホを見てゲームやラインをするのが
常識になっている、私のようにガラケーを持つ人間が常識外で、
ほとんどがスマホですから、車中で他人がやっていても
常識がないとは言えなくなってしまったのかも知れません。
シャカシャカ音が漏れなければ誰にも迷惑がかからない、
自分の子どもが車内を走り回っていても注意せずにスマホに集中。

常識って何だろう・・・いつものくだらない話です。
電車に20人が乗っていて、そのうち18人がスマホを触っている。
残りの2人は常識外れと言われるのだろうか、
それとも圧倒的に多い18人が常識外れなのか・・・・。
常識とは、ある社会のある時期において、
一般の人々がとくに反省することなく当然のこととして共通に
認めている意見や判断のことであり、
その社会の歴史のなかから自然に形成される。
一般の社会人が共通にもつ、またもつべき普通の知識・意見や
判断力。と、辞書にあります。
文字にすると立派なことのように感じますが、電車の中のスマホです。
常識と言えば、ある一定水準以上の知性や理性が
必要だと考えてきましたが・・・・。
赤信号でもみんなが渡れば常識になってしまう。
形は変わっても赤信号をみんなで渡る日本人の気質は
変わらないのかも知れません。
赤信号だと思う人間も常識では考えられない時代なのかなぁ。
  
Posted by いとう茂 at 15:40Comments(0)