2018年07月31日

その人を笑えますか㊿


「コウモリとイバラとカモメ」

コウモリとイバラとカモメが、一緒に商売をする事になりました。
そこでコウモリは商売の元手にする為に、お金を借りてきました。
イバラは布地を仕入れ、カモメは銅を仕入れました。
仕入れが済むと、それを船に積み込んで海に乗り出しました。
ところが激しい嵐が起こって船は沈み、積み荷も無くなってしまい、
命だけようやく助かりました。
この時から、カモメはいつも波打ちぎわを見張って、
無くなった積み荷の銅を海が返してくれるのを、待つ様になりました。
コウモリは借金取りが来るのが怖くて、昼間は隠れ、
夜だけこっそりエサを探しに出かける様になりました。
そしてイバラは通りかかる人の着物を引っかけては、
それが自分の仕入れた布地ではないかと、
いちいち確かめる様になったのです。

このお話しの様に、誰でも損をした事は、
いつまでも忘れないものです。
この反対の教えが韓非子の中の「守株」です。株を守りて
ウサギを待つだったと思います。
お百姓さんが畑仕事をしているとウサギが飛び出してきて、
木の株に頭をぶつけてしまいます。
お百姓さんは何の苦労もせずにウサギを手に入れることができ、
畑仕事がバカらしくなり、ずっと株の前で見張るようになりましたが、
ウサギは手に入りませんでした。
人間は欲からは離れることができないということを教えている、
そんな気がします。

「ヒバリ」

ワナにかかったヒバリが言いました。
「やれやれ、わたしは何て不幸せな鳥だろう。お金や高価な物を
盗んだのならともかく、たった一粒のムギの為に命を落とすとは」

このお話しは、わずかなお金に目がくらんで、
大きな危険に身をさらす人をたとえています。
これも欲に駆られてという話です。
山頭火は金持ち金に汚く、酒呑み酒に汚い。
そう論破していますが、私は山頭火もドロドロした欲を
抱えていたと思っています。

「美しい鳥コンテスト」

むかしむかしのお話しです。
ある日、神さまは一番美しい鳥を決める『美しい鳥コンテスト』を
しようと思いつきました。
そして、一番美しい鳥には、鳥の王さまの位を与えようと言いました。
それを聞いた鳥たちは大騒ぎ。
「やっぱり、クジャクさんが一番綺麗だよ」
「あら、スタイルが良いのは白鳥さんよ」
「いや、鳥はやっぱり歌声が綺麗でなくちゃね。ウグイスさんが
選ばれるかもしれないね」
みんな、わいわい言いながら、美しくなろうと一所懸命に川で
羽を洗いました。

でもカラスだけが、その仲間に入りませんでした。
カラスは、全然面白くありませんでした。
自分があまり格好良くなくて、羽の色も歌声も綺麗じゃない事を
知っていたからです。

しょんぼり川べりを飛んでいると、みんなの抜け落ちた羽が
いっぱい散らばっているのを見つけました。

「・・・そうだ、こいつでみんなを騙してやれ」
カラスは色とりどりの羽を拾い集め、全部自分の体に
くっつけて飾り立てました。

いよいよ、コンテストが始まりました。
神さまは、あのカラスに目を止めました。
「おや、あんなに美しくて珍しい鳥がいたのか。よし、あの鳥を一番にしよう」
カラスは大喜びで、神さまの前に進み出ました。

すると、一羽の鳥が怒り出しました。
「ずるいぞ、カラスめ! わたしの羽を返せ!」
そう言ってカラスに飛びつき、くちばしで自分の羽を引き抜きました。

他の鳥たちもいっせいに腹を立て、カラスから自分の羽をむしり取りました。
するとカラスは、前よりもみすぼらしい汚い姿になりました。

人の物を借りていくらうわべを飾っても、すぐにばれてしまいます。
そして、それがばれるとよけいみじめになってしまう。
と、いうお話しでした。
虎の威を借る狐、もこの類でしょう。

「鳥刺しとシャコ」

鳥刺しの家に、夜遅くお客さまが来ました。
何もごちそうする物がないので、鳥刺しは飼っているシャコを
捕まえて、しめ殺そうとしました。
シャコは憤慨して、
「あなたは、何て恩知らずでしょう。
わたしはいつだっておとりになって仲間のシャコをおびき寄せて、
あなたに捕らせてあげてるのに、それなのにわたしを殺す気ですか」
それを聞いて、鳥刺しは言いました。
「だからよけい、お前を殺さなければならないんだ。
何しろお前は、自分の仲間までひどい目に会わせる奴なのだから」

自分の身内を裏切る人は、裏切られた人だけでなく、
その人を引き渡した相手の目から見ても信用出来ない
悪者だという事を、このお話しは教えています。
因果応報は世の常、勧善懲悪が王道でなければ子どもだけでなく
大人たちも夢をなくしてしまうと思います。
  
Posted by いとう茂 at 22:28Comments(0)

2018年07月30日

自治体2040構想研究

2040年頃には毎年100万人近く人口が減少していきます。
と言われてもピンとこない年代は60歳から上の年代かも
しれませんが、子どもや孫の世代には1億2千万人の人口が
8千万人ほどになると予想されています。
行政サービスは税収の減少で現在と同じ税制なら低下するのが
確実で、公共施設や道路の傷み、福祉も高齢者の増加で
現在の水準を維持することは困難になります。

人口減少問題は最近になって急に出て来た問題ではなく、
随分前から指摘されて来ました。
平均寿命や健康寿命の方に関心が向いて人口減少問題は
あまり注目されてこなかったように思います。

日本の人口は減少しますが、アジアやアフリカを中心に
18億人程度世界の人口は増加します。
そして東アジアでは高齢化が進むなか、世界経済の中心は
米国や欧州からアジアに移るという現象が顕著になります。
GDP は米国と中国が逆転するというデータもあります。
軍事力も逆転となると、平和の維持が脅かされる危険も
あります。

日本の合計特殊出生率は1、45程度ですが韓国は1、24、
台湾は1、18と日本よりも低く生産年齢人口の減少で
国力の低下は否めません。
そんな中でも、インドでは2億8千万人、中国2億6千万人の
人口増加が予想されています。
地方都市は人口減少で路線バスや不採算の私鉄路線の廃止も
考えられますので、高齢者にとってはますます移動手段が
減ってしまいますし、都市経営そのものが困難になる都市も
出てきそうです。

こうした状況で子供や孫、そしてそれらに続く世代はどんな
夢を持って生きていくのか、自然災害だけでなく新たな試練を
乗り越える人間の英知を結集する必要があります。
この問題についてはまだまだ入口の知識しかありませんので、
しっかり勉強していきます。
  
Posted by いとう茂 at 23:08Comments(0)

2018年07月29日

マザレ祭り

昨日と今日はマザレ祭りの予定でしたが台風12号の
接近で暴風警報が発令されて中止になりました。
浴衣姿の若い女性も多くみられました、夕方から
始まる江州音頭に備えていたのか、それともぐるりと
会場を取り巻くように出店した模擬店が目当てだったのか。

台風情報ではどうやら夕方から風雨が強くなりそうでしたが、
前日に決行しますと実行委員長から連絡がありましたので、
心配しながらも途中まではマザレ祭りもあるのかと考えていました。

我々の太鼓の出番は3時55分からで、式典のすぐ後の
予定でしたが、昼過ぎに役員から電話があり天候の悪化で
3時からの演奏にしてほしいと依頼されました。
集合は2時にしていますし、そこから太鼓を積み込んで出発に
なりますし、現地に直接来るメンバーもいますので、即答は
避けてメンバーに確認、連絡がつかない者もおり、3時30分なら
出演可能と返事をしました。

太鼓を積み込んで会場に降ろしてセッチングという作業は
慣れると要領よくできますが、それでも人出がないと時間が
かかりますし、太鼓の位置決めは全体のバランスもありますので
それなりに手間がかかります。
2時20分くらいに会場入りして太鼓を降ろして車を移動すると
2時40分を回っていました、ここからセッチングや着替えをすると
3時に間に合わないことはありませんが、気持ちを落ち着かせる
時間を考えると3時30分からにして正解でした。
この時点では晴れていて警報が出るような気配はありませんでしたので、
ステージではほかのサークルの和太鼓などが演奏されていました。

本番は我々の演奏後に式典にプログラムが変更になり3時30分から
演奏を行いました、大きなミスもなく無事に演奏が終わり太鼓を
搬出しようとしていると急にステージ上が慌ただしくなりました。
主催者や役員が太鼓を仕舞っているステージに上がってきます。
どうやら我々の演奏中に暴風警報が出たようで中止の挨拶が
始まりました。
ステージの下では次の出演者が衣装をつけてスタンバイして
いましたが、残念だったと思います。
そんなわけで今年のマザレ祭りの大トリは石鹿太鼓になりました。
私は肩が痛いので締め太鼓の演奏で、肩への負担を軽くしていますが、
それでも今日は午前中は上げ下ろしに苦労しました。
次の出番は8月25日、こちらは長胴太鼓か平胴太鼓を叩きたいと
思っているのですが、どうなることやら。





  
Posted by いとう茂 at 21:35Comments(0)

2018年07月28日

その人を笑えますか㊾


「一緒に旅をするロバとイヌ」

ロバとイヌが、一緒に旅をしていました。
途中で、封をした手紙が道に落ちているのを見つけました。
ロバはその手紙を拾って封を切り、広げてイヌに聞こえる様に
大きな声で読み上げました。
手紙には、マグサの事、ムギの事、ワラの事が書いてありました。
イヌは聞いていても、つまらなくてたまりません。
「少し飛ばして、先の方を読んでくれよ。もしかすると、
肉や骨の事が書いてあるかもしれないから」
ロバはお終いまで全部読みましたが、イヌの好きな物の事は、
ちっとも出てきません。
イヌはくやしがって、言いました。
「そんな紙きれ、捨てちまえよ。くだらないったら、ありゃしない」

このお話しは、非常に価値のある話しでも、興味のない人には
全く価値がないと言う事を教えています。
猫に小判、豚に真珠、小判も真珠も高価なものです。
このことわざを誰が考えたか分かりませんが、よほどの
お金持ちで全く世間知らずの人だと想像します。
そもそも、猫に小判をやること自体が間違いです・・・・・。
もっとも、最近ペットにお金をつぎ込む人が増えていますが。

「怪我をしたオオカミ」

イヌたちに囲まれて弱ったオオカミが、地面に倒れていました。
動けないのでエサを探しに行く事が出来ないでいると、
ヒツジの姿が見えました。
「おーい、ヒツジさん。すみませんが、近くの川から水を
汲んで来て下さい。食べ物は自分で見つけますから」
オオカミが頼みますと、ヒツジは頭を振って言いました。
「でもねえ、わたしが飲み物を持っていけば、あなたの
食べ物になるのは、このわたしじゃありませんか」

このお話しは、体裁の良い事を言って騙そうとする悪者を
たとえています。
悪者かどうかわかりませんが、もうけんかや脅しはしません、
だから食べ物をください、助けてください、そんなことを
何度も言っている人を皆さんも知っているでしょう。


「イヌの家」

冬の間、寒さの為に身を縮めて丸くなっていたイヌが、
家を作ろうと思いました。
そのうち春になって、長々と大の字になって寝る事が
出来る様になりますと、自分の体が予想以上に大きい事が
分かったので、これほど大きい家を作るのはめんどうだし、
今は寒くない為、家を作るのを止めてしまいました。

このお話しのイヌの様に、めんどくさがり屋の
なまけ者は人間にも多くいます。
喉元過ぎれば・・・・・・。
家を作るのは面倒ですからイヌの気持ちも分からなくありません、
家の中の整理はそれほど面倒でもないのに・・・・・、
明日でいいかぁ、そのうちやるかぁ。


「キツネとカラス」

カラスが一切れの肉をくわえて、木の枝に止まっていました。
キツネがそれを見て、肉を自分の物にしたいと考えました。
「カラスさん、あなたは実に姿が良くて立派ですね。
本当に美しい。
鳥の王さまになれるのは、あなたの他にはまずいません。
きっと、歌声も綺麗なんでしょうね。
どうか、歌声を聞かせてくれませんか?
もし歌声も綺麗なら、間違いなしに鳥の王さまですよ」
お世辞を言われたカラスは、良い声を聞かせてやろうと、
「カァー、カァー」
と、泣いてみせました。
肉をくわえたまま口を開けたので、くわえていた肉が
下にいたキツネの前にポトンと落ちてしまいました。
キツネはすぐに肉に飛びつき、こう言いました。
「やれやれ、頭さえ良ければ、本当に鳥の王さまに
なれたかもしれないのにね」

このお話しは、おだてに乗りやすく、考えの浅い人に聞かせる話しです。
  
Posted by いとう茂 at 10:11Comments(0)

2018年07月27日

くだらない話

昔、ヒグマは人間を恐れていたということで、
人間を見ると逃げ出していたということです。
大きなヒグマが自分より小さい人間を見て逃げ出す、
あまり信ぴょう性はありませんが、仮説としても面白い
部分がありました。
それがある時人間を襲って、人間の味を知りそれ以来
人間を襲うようになったということです。
人間を襲ったヒグマが再び人間を襲うのならわかりますが、
人間を見て逃げ出していたヒグマが、ある時を境に
逃げ出さずに襲い掛かる。
動物にもコミュニケーションをとる手段があるということだと
思います。

話は変わりますが、近ごろの猛暑で蚊の動きが鈍くなり
あまり人間を襲わなくなったと報じられていました。
真偽のほどはわかりませんが、この世に人間や犬、猫等の
血を吸える動物がいなければ蚊はどうして生きていたのでしょうか。
肉食系の生き物が草や花の蜜を吸う草食系に変化していたのか、
そんなことを考える人もいるのか・・・・・・。

雨が降ってできた水たまり、当然泳いでいる魚などいるはずは
ありませんが、ある日、釣竿を担いで老人が一人、その水たまりに
釣り糸を垂れました、道を行く人は不思議そうに首をかしげながらも
足を止めて眺めていきます。
そこは池ではなくただの水たまり、魚がいないことは百も承知のはず。
ある人が尋ねました「何か釣れましたか」
「ああ、やじ馬がいっぱいね」「・・・・・・・」

暑気払いと称して営業部長が部下を連れて居酒屋へ、酒飲みの
部長はついつい飲みすぎて・・・・・いつものことですが。
翌日は土曜日で会社は休み、昼過ぎまで寝ていて奥さんに
叩き起こされましたが、頭はずきずき、吐き気もしますし胃も痛い。
これもいつものことです。
「また飲みすぎたの、今日は朝から一斉清掃の日よ、私一人で
行ってきたわ、去年も飲みすぎで出られなかったでしょ、ちょっとは
考えて飲んでほしいわ、何回も同じことを言わせないでよ」
そんな部長も月曜日には元気に出社、さっそく朝礼で先週の
販売額を発表、トップはベテランの社員でビリは事務から
異動になった社員、これで5週連続でビリでした。
「君は今週もビリか、どんな売り方をしているんだ、もっとお得意の
懐に入って丁寧な販売を心掛けるようにしなさい」
「・・・・・・・・・」「何度同じことを言わせるんだ」
あんたにそれを言う資格はない。
  
Posted by いとう茂 at 23:40Comments(0)