2021年08月31日

8月31日の今と昔

夏休みも今日一日になりました、中学校や一部の小学校ではすでに
二学期が始まっている所もあるようですが、大津市の小学校は
9月1日が始業式で、そこから二学期のスタートです。
コロナの感染拡大で明日から子どもを学校にやっていいものか、
悩んでいる家庭も多いかもしれません。
新聞を読んでいると二学期の始まりを遅らせる地域も
あるようです。
お盆から2週間、子どもから子どもへコロナの感染が広がり、
やがて多くの家庭がコロナウイルスに汚染される。
そんな図式は何としても避けなければ、教育現場も
頭が痛いだろうと推察します。
この時期、保護者から子どもを学校にやっても予防策は
万全かと言った問い合わせも多いのではないかと思います。
そんな時、学校はどう答えているのか知りたい気持ちもあります。
コロナの影響とは言え、学校を休ませることへの抵抗は
昔に比べたら減っているのではないでしょうか。
裏を返せば・・・・学校への期待度も減っている。
そんな思いもあります。
勉強は学校だけでなく塾でもできます、
もしかすると塾の方が学校よりもコロナの感染防止に
力を入れていて安全だ、そう考える親もいるかも知れません。
いずれにしてもどこの学校でも9月1日に休む子どもが
一定数いることは確かだと思います。

昔は、8月31日はそれこそ1年で一番短い日
だったように思います。
日記や天気、思い出しても頭の中でうまく整理ができずに、
適当に書いたり、読書感想文も結末のページだけ読んで
多くは本から引用して書いていた記憶があります。
感想文というよりはあらすじ文でした。
夏休みの友なんて言う宿題もありました。
9月1日にお腹が痛くて学校に行けない、
そんな想像は的中したことはありませんでしたが、
妄想だけは何度もしていました。
そんないい加減なことばかりして提出した宿題でも、
何とかなったのは時代がおおらかだったのでしょうか。
形はどうあれ提出さえしてしまえば多少の不安はあるものの、
その何倍もの開放感がありました。
今から思えば人生の中でもいい時だったと思います。
当時は、9月1日が嫌で仕方なかったのですが、
1か月以上遊びほうけたことと天秤にかければ宿題のことなど、
1日だけの苦しみですから些細なことです。

今と昔、どちらを選ぶと言われれば迷わず「昔」。
  
Posted by いとう茂 at 12:49Comments(0)

2021年08月30日

これも現実②

滋賀県のコロナの感染者数が10000人を超え、昨日時点で10340人、
大津市内の感染者は3275人、約3分の1が大津市です、私が住んでいる
学区の人口がおよそ15000人、学区民の140人以上の人が
これまでに感染していることになります。
感染者のほとんどが現在は自宅療養、重症化しないことを願いひたすら
回復する日が来ることを望み、その家族は感染経路が不明でも、
身内に感染者がいることを隠して、濃厚接触者として
2週間後に陰性判定が出ることを願う。
これも現実です。

感染者が身内にいることをひたすら隠す・・・・・。
何かに似ていないか・・・・。
その昔、ライ病と忌み嫌われたハンセン病患者は、
家族との縁も切られて療養所に送られ、そこで暮らすしか
ありませんでした。
療養所によっては、粗末な施設で風雪に吹きさらされて
悲惨な日常を送った患者もあると聞きました。
その後研究が進み感染力が非常に弱いことが分かっても、
迎えに行く家族はわずかだったと言います。
現在もいくつかある国立療養所に入っている患者の年齢は
ほとんどが80歳を超え、そこで亡くなっても遺骨を
引き取る家族も皆無に等しく、納骨堂には整然と骨箱が並び
国が管理をしています。
もう30年もすれば療養所に入っている人もいなくなりますが、
納骨堂の遺骨だけは残ります。
生きている間も泣いて暮らし、亡くなってからも
引き取り手のない遺骨は泣いているのでしょうか。
先祖代々の墓に入れるのはご先祖様に顔向けできない、
そんな理由からなのでしょうか。
これも現実です。

日本で2度目のオリンピック、パラリンピックが開催されています。
1964年は新幹線、名神高速道路・・・敗戦から立ち直り
高度成長を遂げた日本を世界に見せつけました。
そして開催の是非をめぐって様々な論争があった二度目、
オリンピックでは過去最高のメダル数、金メダルの数も過去最高、
パラリンピックも連日テレビで日本の選手の活躍が放映されています。
アナウンサーや解説者は熱のこもった報道をしています。
それでもNHKの朝のニュースでトップに報道されるのは、
コロナの話題です。
感染者数が過去最高、重症患者の数が過去最高、
「昨日は〇〇の都道府県で過去最高の感染者を出しました。」
そんな報道に接すると、同じ国の話かと時々思うことがありますが、
これも現実です。
  
Posted by いとう茂 at 15:25Comments(0)

2021年08月29日

大きな壁があります

この前に広報紙を配りに支援機関にお邪魔して雑談の中で、
大きな壁があることを改めて共有しました。
その支援機関も行政の機関ではなく・・・・
そう言うと語弊があるかな・・・・・。
準行政としておきます、不登校の相談を受けて面談をして、
いざ学校に子どもの様子を聞きに行くと・・・・シャットダウン。
何も情報をくれない、その一方で学校側は子どもの様子を聞きたがる。
これっておかしくないですか・・・・。
えこーでも同じです、民間、準行政の間ではその子どもの情報が
共有できて、今後はこの方向で行きましょう、
と支援方法が決められるけれど、それだけでは万全とは
言えない場合、学校からの情報がないと、あるいは学校と
連携できないとそこで支援ができなくなってしまいます。

大津市ではありませんが、不登校の子どもがいる親から聞いた話です、
「コロナだから校長から3日に1度は不登校の家庭を訪問するように
と言われてきました」・・・と担任の言葉でした。
コロナであってもなくても自分が担任をしている子どもが、
何らかの理由で学校に来ることができないのなら、何が原因なのか、
すぐに学校に来ることはできなくてもどうすれば登校できるのか、
そうした相談が親とあって当然だと思います。
それが校長から言われたから・・・・。
これも現実です。
今日新しい不登校の相談が入り、来月に面談の予定を入れました。
詳しい話は面談でということで具体的なことは聞いていませんが、
支援先を見つけるのにも親からの情報しかなく、紆余曲折がありそうです。

個人情報を守ることをおろそかにしてはいけないと思っています。
しかし、大げさな話ではなく、不登校の子どもは人生の
大きな分岐点にいます、義務教育の間は校長に言われたとかは
関係なく何日かに一度は訪問や電話があるでしょう。
そこで、その子どものこの先をどうするかという話が出れば
いいのですが、「様子はどうですか、元気にしてますか。
普段はゲームを一日何時間くらいしていますか。
起床と就寝時間は、食事はちゃんと摂っていますか、
外出はしていますか、学校の勉強はやっていますか」
これで報告書は書けますが、その子にとってどんな支援になるのか・・・・・。
中学校を卒業すれば学校とも担任とも縁が切れてしまいます。

これ以上は言わぬが花・・・・かな。




  
Posted by いとう茂 at 12:29Comments(0)

2021年08月28日

難しい名前の資料をもらってきました

この前、滋賀県の社会福祉協議会に広報紙を届けた帰りに、
ロビーにある糸賀一雄さんのコーナーに立ち寄りました。
県社協に行くと必ず立ち寄るのですが、
そこで「ご自由にお持ち帰りください」の張り紙が目に入り、
何かな・・・・近づくと・・・・
「共生社会等に関する基本理念等普及啓発事業」と
難解な文字が並んだテキストがありました。
主催は厚生労働省で実施は公益財団法人糸賀一雄
記念財団とあります。

ぺらぺらとページをめくると、最初が糸賀一雄語録・・・・
この段階でお持ち帰りが決まりました。
その次が、糸賀一雄生誕100年記念誌~生きることが光になる~の
テーマで30人近い人が寄稿しています、
知った人の名前も数人ありましたので、
これは帰ってゆっくり読もうとしっかり握りなおして、
ペラペラ・・・
最後が「相模原障害者施設殺傷事件に関する市民の声」
うわー、重たい・・・でも目を背けてはいけない、
そう思ってもらってきました。

家に帰って早速目を通しました。
糸賀一雄さんの語録は共感するもののありますが、
自分のことを言われている・・・・
そんな気にさせられるものもあります。
【近江学園自体がこの世の中から特別視されており、そのなかでさえも障害の種類や程度によって子どもたちが特殊として差別される。
この子たちのためと称しながら。
その根底には一般のいわゆる「健全な社会」を想定して、そこからはみ出したものとしての「特殊な社会」をつくってしまうのである。
私たちの心の奥深いところに巣くっているこの差別的な思想、特殊観念というものは、その正体はいったいどういうものであろうか】
【どんな子どもであっても、それなりによりよい姿になっていくものである。
重症の子どもの場合には、それはひじょうにわずかであるが、それでもそういうかわっていくいとなみがある。
それは、人間の子どもが歩む発達の法則性から、決してはずれたものではない。
それどころか、よそ目はそれと見えなくても、この子たちの心のなかには、少しずつよくなろうとする気持ちが芽生えているのである。】
この文章を読んでいて、ひきこもり・不登校の当事者や
家族も世間からは特別視され、差別に近い
扱いを受けているのではないか。
親を通しての場合が多いのですが、半年とか1年のスパンで
当事者の様子を見ていると、何とかしよう、このままではアカン、
そんな気持ちや行動を感じる当事者がほとんどで、
どこか共通したものを感じます。
  
Posted by いとう茂 at 21:12Comments(0)

2021年08月27日

やっと配り終えました

お盆過ぎに印刷会社からえこーに届いた広報紙、今回はいつもの
倍のページですので重量感がありました。
遠方の支所は郵便局から送りましたが、送料も馬鹿になりません。
賛助会費とスタッフの会費で運営していますので、
なるべく手配りで・・・・ガソリン代は出ません。
残りは、支所が5か所、すこやか相談所が2か所と
生涯学習センターと少年センターと県社協の10か所でしたが、
ようやく配布が終わりました。
お願いだけして帰るところもあれば、
ひきこもり・不登校で共通の相談者を担当している
支援機関では情報交換も交えて話し込んだり、
これからつなぎたい支援機関では、
具体的な支援方法の現状の聞き取りもありましたので、
結構な時間を要してしまいました。
厳密には残り1か所、滋賀県精神保健福祉センターが
まだ行けてませんが、今日は担当者が1日不在と
お聞きしていましたので後日にしました。
ここにもつないでいる相談者がいますので、
担当者と情報の共有をしなくてはならず、
担当者がいる時に配布も兼ねて行ってきます。

どれだけの人が広報紙を手にしてくれるか分かりませんが、
一人でも多くの生きづらさを抱えた人に届くことを願っています。
スタッフも「こうして配っていることがいつか花開くといいのに」
とポツリ、同じことを願っているようで言葉にはしませんが、
えこーの思いは共通しているようです。
多くの支所が配布物であふれています、
その中からえこーのハートレターを見つけてもらい、
えこーとつながれば幸いです。

ここに来てどういった風の吹き回しか、
不登校の相談が増えてきました。
場合によっては教育相談センターよりも個別に
対応してもらえる少年センターの方が、
当事者には行きやすいことも考えられますので、
そのあたりのことも相談者との面談を通して
決めていかなければいけません。
つなぐときにすんなり受け入れてもらうには、
どうしても普段からの顔つなぎは欠かせませんが、
ようやく「えこー」ですといえば「ああ」と
頷いてもらえるようになってきました。
スタッフ一人ひとりの地道な活動が成果を
出し始めているのか、3人しかいないスタッフですが、
1人ではできない力が働いているのは事実です。
いつもいつも人手不足で悩んでいますが、
3人しかいないと考えずに3人もいると考えなければ
罰が当たりそうです。




  
Posted by いとう茂 at 15:28Comments(0)