2016年03月20日

春分の日

子どもの頃は今のように週5日制ではなく、土曜日も半日だけ
学校がありました、それでも4時間目が終わると開放感と
空腹で一目散に家に帰った記憶があります。
そんなときに春分の日の祝日、秋分の日や文化の日、
そのほかの祝日、祭日と比べると印象が薄いのは春休み前の
せいだったのか、私だけのものなのか・・・・・・・・。
昼間、暖かい日差しを浴びながらぼんやり考えていました。
傍らには、まばらに花が咲き出したコブシ、そして、蕾が
ふくらんだ桜の木。

もう2週間すると膳所のさくらまつりです。
世の中春一色、1948年に、古来から伝わる自然に感謝する日
「自然を称え将来のために努力する日」と法律で定められましたが、
春分の日というと「お彼岸」のイメージが強く残っています。

お彼岸は別にして、春や秋と騒いでいるのは関東から西の地方が
多いような気がします、青森の弘前公園の桜はゴールデンウイークの
頃が見ごろですし北海道もそれ以後が短い春になります。
東日本大震災から5年になりますが、震災の夏に避難先の体育館で
夕食を受け取った男性にキャスターが「こんな夕食でどう思いますか」
そんな意味の言葉で問いかけたときに「ありがたいことです」そういった
男性の言葉が忘れられません。
手元にはウインナーとおでんがありました。

ぼんやり考えていると、次から次に違うことが頭に浮かんできます。

春だと浮かれているのは日本人のどのくらいの割合だろう、浮かれることが
悪いと言うのではなく、春はまだまだ先の土地に暮らしている人がいる、
それも短い春、そしてもっと短い夏、あっという間に過ぎる秋と長い長い冬。
遅れてくる春、この前中学の卒業式に出席しましたが、卒業生の数より
校長が手渡した卒業証書の数の方が少ない状況でした。
事情があって少し遅れて卒業式があり、そこで証書が渡されるということでした。

季節が遅れてやってくることは受け入れることができても、決められた式に
出席できないことや、ある一定のラインに到達できない、そのことを受け入れ
られない人は案外多くいるかもしれません。
みんなができていることをなぜできないのか・・・・・。
中学校は卒業したが私学も県立の高校も失敗して悶々としている子どもや
家族もいます、遅れてくる人にも扉を開けて待っている役目を果たしている
人もいます、人生で何が幸いして災いするか誰にも分かりません。

おーい、膳所公園の桜～遅れて花見に来る人のために1本だけ
1週間遅れの満開にしてくれ～




Posted by いとう茂 at 23:01│Comments(0)
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