2021年08月18日
まだまだですわ
ひきこもりの面談をしていて、頭が下がる思いの日が何度もあります。
生きづらさとか発達障害と言えば簡単ですが、いつ明けるか分からない
闇な中でもがき苦しんでいる親や当事者、
長くひきこもってきた子どもを抱える親は、
気の遠くなる時間を暗い気持ちで過ごしてきています。
血を分けた我が子のために何ができるか、
その努力に比べたら凡人の苦しみとか悩みと言えば
今月は乗り切れるか・・・・。
今月には結論が出ますし、大部分のことは何とかなっていくものです。
親の子に対する愛情、なのだと考えればいいのかも知れませんが、
愛情を越えた執着、そんなものを感じることもあります。
ここの親子が何をしたのだろう、何か悪いことをした結果、
その報いがひきこもりとして出ているのだろうか。
もちろんそんなことはありません、何も悪いことをしたわけ
ではありませんし、悪いことをすればひきこもりになるという
こともありません。
どこへも持っていけない、不平等感、不公平感、何でうちの子が、
そんな思いはひきこもり家族なら、必ず経験することかも
知れません。
面談をしていてどこか他人事のように子どものことを話す親もいます、
実際に冷めている親もいるかも知れませんが、
それよりはるかに多い数の親は、もがき苦しんで疲れ果て、
その結果が冷めているように映るのだと思います。
もがき苦しんでいるのに・・・・・・、
外からは「親が過保護すぎる」「本人が甘えている」
としか言われず、これも親にとっては辛いことです。
「なりたくてひきこもっているんじゃない」
ひきこもり親子の本音だと思います。
そのことをどうすれば周りに理解してもらえるか、
自治体により差はあってもひきこもりに対しての支援は行われています。
しかし、押しなべてひきこもりへの理解を求める啓発については、
まだまだ不十分だと痛感しています。
Posted by いとう茂 at 23:12│Comments(0)