2022年08月06日

風情があるといえば

昔、東北を旅した時に盛岡で南部鉄の風鈴を30余り買ってきました。
それを店先に吊り、チリーン、チリーンの大合唱を聞いていました。
2年目も同じように吊っていたのですが、お袋が人に欲しいと言われて1つ2つ・・・
「どれがいいかな、持って行って」・・・。
気がつくと風で下の紙が破れたのが6・7個残っているだけでした。
「人の物を勝手に人にやるな」・・・言っても風鈴は戻ってきません。
3年目にお袋が「風鈴買わへんのけ」「誰が買うか」。
風情もくそもあったもんじゃない。

夜汽車も風情があります、宮尾登美子の小説にも同じ名前があったような・・・
ドロドロしたストーリーの記憶しか・・・ない。
50年前の高校3年の夏休みに男4人で夜行寝台に乗りました。
行先は九州、確か鈍行に乗り放題の周遊券も買ったと思います。
狭いベッドに横になり気がつくと九州に入っていて、
夜が明けるとベッドをたたんでソファにして、どこかの駅で駅弁を買い
向かい合って食べた記憶があります。
お茶も缶とか紙パックではなく、柔らかいプラスチックのような容器でした。
大分で一旦下車、その日はレンタカーで城島高原までドライブし、
昼はカレーをご馳走になり、泊りは市内の旅館に素泊まり・・・だったよね。
二日目は鈍行・・・鈍行という響きも風情があるかな・・・で青島まで、
夕食はラーメンライスでした・・・ちょっと風情が・・・。
三日目は志布志湾を見下ろすホテルの2段ベッドが二つある部屋に泊まり、
四日目は指宿まで、全て鈍行で移動でした。
今思うと何と贅沢な時間の使い方だろうと思います。
しかし、世の中には時間をかけて鈍行で移動なんて考えられない、
特急や新幹線で移動してもっと多くの観光地が見たい。
そんな人も多いのだと思います。
一晩かけてようやく大分、今なら新幹線で鹿児島まで半分以下の時間で行けます。
車窓から見る風景は飛ぶんじゃなくて、流れるから風情があると思うのですが・・・。

Posted by いとう茂 at 19:01│Comments(0)
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