2012年07月18日

心を寄せる

PTAに係っていた頃よく耳にした言葉に
「他人の痛みがわかる子ども」
というのがありました。

事件や事故があって痛んでいる人がいる。
最近では東日本大震災が思い浮かびますし、
大津市では、……。

震災では相手が自然ということで、周囲もある種
絶望感に似た気持ちで被災者に心を寄せました。

虐待やいじめでは相手が人間で被害を受けた人へ
心を寄せることと同じくらい加害者への憎悪が
発生し、憎悪が大きくなればなるほど
被害者への同情や憐みの情が膨らんでいく気がします。

もっと早く対応していれば防げたのに、
その後悔が自責の念に変わり、
自分を責めた後は、
内に向いた感情が外に向けられるのではないでしょうか。

どこかで自分を救いたい、胸につかえた感情を
誰か、どこか、にぶつけたい思いかもしれません。

心理学は素人に近い知識しかありませんが、
自分の感情の推移です。

それは、サッシ越しに大雨でずぶぬれになっている人を
見て、気の毒に思うことに近い気がします。
心を寄せる程度も様々かも知れません。
身を寄せるのは視覚で確認できますが、
見えない心が寄っているのか離れているのか
被害者には確認できませんし、寄せる方もこの程度で
という一線があるのではないでしょうか。

会社で大きいミスがあっても、自分の課でなくてよかったと
思う人は多いと思います。
連帯感の欠如だけでは済まされない問題です。
自分だけは助かりたい、それは本能に近いものかもしれません。

今、教育委員会だけでなく、大津市全体が
もちろん議員も含めて痛みを共有し、
寄せた心を一つにして問題解決と
再発防止に取り組まないと第2、第3の事故が
起きてしまいます。

心を寄せるのはどこか第3者的雰囲気があります。
みんなが当事者、責任者の自覚を持ち、
それぞれの分野で取り組みたいと願います。






Posted by いとう茂 at 15:09│Comments(0)
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