2013年03月19日

2月議会 反対討論①

午前中は富士見小学校の卒業式に行ってきました。
83名の子どもたちが巣立っていきました。
児童数が少ないので1年生から5年生全員が、
体育館で卒業生を送りました。

担任の先生も涙、卒業生も涙、この日流した涙を
忘れずに成長してほしいと祈ります。

13時から議運が開催されました。
15時から再開される議会の最終打ち合わせが主な議題でした。

討 論

ただ今、委員長報告がありました議案第56号 
平成24年度大津市一般会計補正予算(第7号)に対して
反対の立場から討論を行います。

議案第56号の中で南部クリーンセンター整備事業費の
用地購入費ほかの減額の部分については、
ごみの焼却を現在3か所で行っているものを
北部クリーンセンターと環境美化センターの2か所にするためのものであります。

2か所4炉体制で、1日の焼却規模は360トンを予定され、
焼却量は1日当たり322トンと予想されています。
360トンの根拠として通常の処理量322トンに、
災害時に発生する廃棄物処理分として10%の32トンを加えると354トンとなり、
これを360トンの算出根拠とされ、災害廃棄物を10%とする根拠として、
倉敷市をはじめ数都市の事例を挙げておられますが、
災害廃棄物の量は都市の形態や立地そして、
地震の規模によって変動するもので確かな根拠とは言えないものです。

大津市では防災計画の中で、
琵琶湖西岸断層帯の活動により想定される被害を
3つのケースに分け算出されていますが、
全懐棟数は19,000~28,000棟となっており平均で24,000棟となります。

平均的な木造家屋における焼却できる建材の量は
家具や家財道具を含めて4から5トンといわれています。
全壊棟数24,000戸の半分が木造だと仮定すると
48,000トンから60,000トンの震災廃棄物が出ることが予想され、
1日32トンの焼却では4・5年かかる計算になります。

これは全壊棟数の数字ですので半壊棟数を入れるとさらに、処理量は増加します。
しかも、大津市において予想されている最大震度6強の地震が発生して
2か所の焼却場や運搬経路が確保されているという条件が前提でのことであり、
北部クリーンセンター付近には花折断層と伊香立断層があり
環境美化センターからおよそ400メートル東には膳所断層が走っています。

こうした断層の活動でどちらかあるいは
両方の焼却場が被害を受けることも十分考えられることです。

さらに、本日の各新聞の1面で被害予想などが報じられていますが、
大津市の防災計画の中には「南海トラフの巨大地震対策」として、
中核市としての自覚のもと、周辺のより甚大な被害に見舞われた自治体に対して、
積極的に支援を行っていく必要があると明記されており、
大津市の震災廃棄物の処理に加えて他都市の廃棄物処理も担う必要が出てきます。

反対理由の2点目として、
焼却場の年間稼働日数は定期点検などのために280日と予測されていますが、
そのほかに突然の事故などによる休止が1年で2週間程度とされています。
しかし、この2週間というのは見込みであり確定日数ではありません。
短ければ問題ないが長くなれば問題が発生するという性格のもので、
不安定で不確定な日数といえます。

こうした見込み数を確定したものとして積算された
数字の信ぴょう性には疑問と不安が残ります。

反対理由の3点目として、
焼却場建設にあたりこれまで環境部を筆頭に市役所を挙げて
地元の理解を得るために何百回と話し合いの場を持たれて、
今日の日があることと理解しています。

大津市ごみ処理施設整備検討報告書では
施設設置場所と施設体制の設定では新たな候補地の選定には、
長期間の調整が必要になると、
現在の3つの焼却場建設にあたり地元学区や周辺住民に理解をいただくまでの
経過を踏まえた意見が述べられています。

今後、2か所体制でごみ焼却を行い、
1点目の反対理由で申しました震災等の自然災害や
2点目の事故等により焼却場の稼働が見込めない時に
代替えとなる施設がないということは、
たちまち市民生活に多大な支障をきたすことは目に見えており、
南北に細長い大津市の地域性等を考慮すると3か所体制の維持は必然といえます。

以下惻隠の情をもって申し上げます。
この世の生き物の中でごみを出すのは人間だけです。
その事を認識している人が何人いるでしょう。改めて考えてください。
ごみの減量のためにプラスチック容器の回収日を増やすことや、
古紙の特別回収は必要です。

文明社会はある意味、ゴミ社会でもあるということを私たちは知らなければなりませんし、
政権が自民党に代わり景気が上向けば当然ごみの量も増加します。

そうした状況を考えた時に、市民生活とは切り離せないごみ問題にもかかわらず、
大津市ごみ処理施設整備検討報告書の最終報告書が全議員に配布されたのは、
本会議再開の1時間前でした、こうした中で本日採決されるという事態は、
審議不足と言わざるを得なく、
投下資本削減のために最初から2か所ありきの結論であったとしか考えられず、
到底賛成できるものではありません。

終わりにあたり、利によりて行えば、怨み多しの言葉を添え、
議案第56号 平成24年度大津市一般会計補正予算(第7号)の
南部クリーンセンター整備事業費減額に対する反対討論とします。


Posted by いとう茂 at 14:06│Comments(0)
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