2015年07月29日

第2回明日の大津を考える会

司会
では、ただいまより「第2回明日の大津を考える市民シンポジウム」を
開会します。まず最初に、発起人代表、河本英典よりごあいさつを
申し上げます。

河本
皆さんこんにちは、大変、大勢お集まりいただきましてありがとうございます。
今日は第2回の明日の大津を考える市民シンポジウムです。
7月4日に第1回を開催して今日が2回目で、次のご案内、8月29日に
市民会館で開催します。
開会にあたりまして一言、申し上げたいのは、この会の趣旨でございます。
大津は滋賀県の県都として、ここまで来たわけですが、最近、元気がないような
気がします、よその街と比べての話でございます。

ずっとこの街においでの方は余り気がつかないかもしれませんが、
よその同じような街、もしくは、われわれが大津より下だと思っている街が
しっかりやっているということであります。
やはりこれは、大津について客観的に検証をしておかないといけないと思います。
商工会議所が最近、まちづくりということに関わることが多くありまして、
そうした論点からでありますが、こうした会を一度やろうと、いうことで
1回目、2回目と開催しました。

開催しても誰も来ていただかなかったら寂しいと思っていましたが、
まあまあ来ていただいていますのでホッとしています。
純粋に内容だけ聞いていただいてこれからのまちづくりなり大津のビジョンを
考える材料にしていただいたら良いなということで開催しています。
観光の視点から、それと9年後に開かれる国体について、メイン会場が
彦根になりましたが、しっかり大津で水泳もやってもらわないとと言っています。

スポーツも観光、健康ということで福祉も含みますが、前回は大津は
いったいどのような街なのかということで、産業都市だと思っていたら
そうでもなさそう、観光都市だと思っていたらそうでもない、ベットタウンのように
なってきて、だんだん、まちとしての元気がなくなっています。
観光の視点から、スポーツの視点から色々と考えようということです。
大きな意味での合意形成は難しいかもしれませんが、
それぞれの立場で考えていただいて、まちづくり、これからの大津のビジョンを
考えていこうということですので、まずはヒントを持って帰っていただいたら、
ありがたいと思います。

時間の関係でこちら側からの話が中心になると思いますが、
聞いていただいたら、内容があると思いますので、よろしくお願いします。

司会
私、本日司会とコーディネーターを務めますびわこ成蹊スポーツ大学の若吉と
申します、よろしくお願いします。
それでは第一部基調講演を始めさせていただきます。
本日の講演は、大津商工会議所前会頭であり、明日の大津を考える会の
発起人でもあります宮崎君武でございます。

宮崎
経営者から見た大津のまちづくりの問題点というテーマでお話します。
実は私、愛媛県の出身でございます。
高校まで愛媛におりました、そういう意味では三分の一ほど、年齢からは
四分の一ほどですが、よそ者でございます。
よそ者の経営者から見た、大津まちづくりの問題点について話をします。

まず、一番はびわ湖大花火大会は大津が誇る近畿を代表する夏の風物詩、
毎年8月8日に固定せよ、商店は来訪者に対するサービスを、翌日8月9日は
大津市民の手によるびわ湖清掃の日に。
実は、びわ湖大花火大会は素晴らしい夏の風物詩でございまして、
35万人から40万人の人が集まる。
もちろん、大津市の人も楽しまれるわけですけれども、JRや京阪の混み具合を見ていますと、
近畿2府4県から相当な人がお見えになる、ということが肌で感じられます。

所が商店は一部の方は夜遅くまで開けられますが、大部分の方はいつもより
早く店を閉めて花火を見に行かれる。
もったいない話だと思いませんか。
35万から40万人の人が集まってくる、費用としても1億3・4千万円かかっている、
今年は8月8日が土曜日なので8月7日になるのですが、なぜ、土日になると
前倒しになったり後へずれたるするかというと、まず、警備上の問題、
これ以上人が来られたら警備ができない、ということだそうです。
これが第一の理由です。

こんなもったいないことはないわけであります、来てくれるのは前回ありました
若者中心の来訪者です。
当然、花火を見に来るにあたっては早めに来て商店で買い物をする、
あるいは食事をする、こういうことの千載一遇のチャンスであります。
それを警備上問題があるから、人が多く集まりすぎるから前倒しにする、
もったいない話であります。
もちろん安全は大事ですが警備上の問題でしたら、たとえば、祇園祭、
これには京都府警を含めて4日間で2800人の警官が動員されるそうです。
安全は万全を期さなければいけませんが、人が集まりすぎるから前倒しにする、
ということですが、この機会こそ大津を知ってもらう、びわ湖を知ってもらう絶好のチャンス
ではないかと思っています。

もう一つの理由は来訪者のゴミですね、これの清掃が、あくる日、市の職員の方、
県の職員の方、大変なんだそうです。
人手がいる、清掃が大事だ、大変だという理由です。
これもやり方で、祇園祭に合わせて京都ではクリーンキャンペーンをやっています。
ごみのポイ捨てをなくし分別収集にご協力ください、こうして新聞に全面広告を
出しています、こういうことを含めて方法はあるのではないかと思います。
何も行政の人だけに日曜出勤して掃除をしてもらう必要はない、たとえば8月8日は
びわ湖の花火大会の日、9日はびわ湖一斉清掃の日ということで市民総出で清掃することも
考えられるわけです。

同じような意味で、二番目ですが、大津まつりに「おもてなし」の心を。
大津まつりというのは江戸初期ですから400年以上前から続く祭りでして、
からくりを備えた13基が天孫神社まで巡行するすばらしい歴史のある
まつりです。
京都にはかないませんけれど、京都に次ぐ日本三大からくりのお祭りでは
ないかと思います、ところが、このお祭り、市民の人、あるいは町内の人は
非常に楽しまれる、親しい人を招いて楽しまれるのですが、見に来た人に
おもてなしという気持ちが少し弱いと思います。
現実に巡行についていきましても、どこかご飯を食べるところはないでしょうかと
聞かれることは結構あります。

大津まつりの昨年の来場者が17万5千人、祇園祭が98万6千人、
これだけの人が来てくれるということです、それをおもてなしの心で
迎えるということが観光都市として最低必要なことではないかと思います。

三番目です、大津市内に11の観光協会。
大体滋賀県でも観光協会は各市に一つずつあります。
ただ例外として甲賀市が甲賀観光協会と信楽観光協会の二つありますが、
それぞれが機能しています。
所が大津市では、合併の歴史でここまで来たとはいえ、観光協会が11あるわけで、
それぞれが、ばらばらに観光振興策を練り、一部補助金もあるのでしょうが、
効率も悪く、全く無駄な話でありまして、たとえばブロック別にグループ分けをする、
連合会を作る、あるいは業種別にグループ分けをする、ということでスケジュール
調整もできる、予算の効率的使用もできると思います。
11がばらばらに活動をしているということは、観光振興のネックになっていると思います。

次は、主要国首脳会議(サミット)に先立つ閣僚会議の誘致を。
実は来年、伊勢志摩サミットが開催されます。
このサミットに先立ち閣僚会議というものが各地区で行われます。
この各地区で開催される閣僚会議の決定は、まず、都市が手を挙げる、
特別な計画を作る、もしくは地方創生という意味から重要性が認められたら、
その都市に決めるということで、決まれば当然のことながら世界的に有名になる。

特殊な予算もつくでしょうし、地方創生の支援もあるということです。
財務相会合、仙台市、外務省会合、広島市、科学技術相会合、つくば市、
農水相会合、新潟市、交通相会合、軽井沢町、環境相会合、富山市、
保健相会合、神戸市、教育相会合、倉敷市、情報通信相会合、高松市、
エネルギー相会合、北九州市、と内定したそうです。
これも琵琶湖を有して環境先進県の県都ということで大津市が手を挙げても
よかったのではないか、光ファイバーの埋設率が日本一という滋賀県、
パソコンの所有率が1位か2位という滋賀県、大津市、こういうことで
環境相会合なり情報通信相会合を大津市に誘致してもよかったのではないか
と思います。
そういうことでIT先進県として予算がつくし、こういう誘致に積極的に
向かっていくことが必要なのではないかと思います。

それから2024年滋賀国体の競技会場。
これにつきましては新聞で断片的にご存知だと思いますが、主会場が
彦根に決まりました、皇子が丘に25メートルの屋根つきプールと50メートルの
屋根なしプールがあります。
公認競技をするためには10レーン以上、50メートル、水深2メートル以上、
できれば屋根つきという条件があるそうです。
これをどうするかということで、今、県と市が協議をしています。
県で作ってほしい、市で作ってほしいともめているということを新聞で知りました。
考えてみれば皇子が丘公園に50メートルプール、これは2500億円かかる
わけではありません、たとえば2020年のオリンピックに間に合うようにしておけば、
世界の選手が練習に来てくれる、キャンプをする。

実際に調べると新幹線の駅から10分や15分で競技用のプールに行けるところは
ほとんどないそうです。
皇子が丘、新幹線から15分ほどで来ることができますし、世界各国のキャンプが
ここで行われたら素晴らしいPRになります。
何としても、国だ県だ市だといわずに皇子が丘に50メートルの屋根つき
プールを作ってもらいたいものです。
それが将来、プラスになると思います。

それから体育館について、草津市の野村がどうも、無理だということになったとか
あるいは大津の琵琶湖文化公園内に作る、浜大津の県有地に作る、あるいは
競輪場に建設、など現在の状況は不明ですが、人が集まる、商業施設に近い、
交通の便がいい、浜大津なり競輪場に作ってもらいたい。
地方創生の今がチャンスなのではないかと思います。

次に、JR大津駅の補修と大津駅周辺の活性化について。
これもとりあえずの耐震改修は決着したようで、内部の耐震改修は
JR西日本で行うということです、外壁を含めた外部の補修については
大津市と、JR西日本と国と三分の一ずつ、1億円で今年度、来年度に着工
されるということです。
大津市というのは県都です、県都の駅周辺というのは、最低、3つ4つの
機能が必要です。
土産物の販売、食事ができる所できるなら滋賀県の特産品が食べられる所、
休憩できる、お茶が飲める、こうした機能を持った駅前が必要になる。
そういう意味でもう少し長期、大きな目で駅周辺の整備、開発を考えてもらいたい。
市民が一体となって考える。

大津商工会議所の有志の委員会がもう少し抜本的に、具体的に言えば、
京都からの1号線に大津駅のところに左折の道路を作って、駅舎の上を越えて
大通りにつなげる、駅舎も2・3階にする、県都の駅舎ですので多くの乗降客がある、
そういうことからも、長期ビジョンで考えていく必要がある気がします。

最後に、大津まちづくりは官民一体となって長期ビジョンで。
先ほど紹介いただきましたように、まちづくり大津の設立以来、社長を
仰せつかりまして8年間ほど務めました。
なぎさのテラス、旧大津公会堂あのあたりの事業につきましては、
市の支援もありまして比較的順調に進めることができました。
毎年来訪者も増えて盛況なわけですが、三番目の事業については
なかなか進まずに来たわけですが、いくつか報告しますと、
町家じょうほうかん、ということで空町家を貸したい、借りたいの情報を
集約して、空町家を有効活用して活性化を図ろうということが
ぼちぼち情報が入りだしたということです。

もう一つは大津公共空間活用事業、5月2日に試験的に実施したのですが、
ジャズフェスティバルに合わせて大津駅前広場、大通公園、なぎさ公園という
公共空間でイベントやオープンカフェをやろうということで、警察の許可を
現在、とりつつあるところです。
何かをしなければ人が集まらないということで企画を練っているところです。
何と言いましても、まちづくりは大津市と大津商工会議所、株式会社まちづくり、
株式会社大津百町、そして市民と、手を携えてみんなで考える、みんなで知恵を出し合う、
誰が欠けてもいけません。





Posted by いとう茂 at 16:42│Comments(0)
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