2018年10月01日

台風一過

今朝、緑のお爺さんに向かうときに見上げた空は
雲一つない青空で、一月前よりも高く感じました。
台風一過という言葉がふさわしい晴天で、吹く風も爽やかで
気持ちよく交差点に立っていました。
議会の控室から見る午後の空は、雲がゆったり西から
東に流れていました。
昔から雲をぼんやり見ているのが好きで、岩崎ちひろの
絵に出てくるような顔や地獄絵図に出てくる顔を探すのが
癖です。

自分の心のありようで目に入ってくる顔がメルヘン調で
あったり、苦悶に満ちた顔であったりするのかもしれません。
今見ている雲は今だけです、少し目を離すと形が変わり、
穏やかだった顔が険しくなっていたり、口を大きく開けて
叫んでいた顔の顎が、どこかに吸収されたり、秋の空よりも
変わりやすいのが雲の形で、それよりも変化が早いのが
人の心かも知れません。

流れる雲とは対照的に歴史博物館の裏山の木々は、
黙して立っています、人間なら足がかゆい、肩が凝ったと
直立を続けるのは難しいのに・・・・・くだらない対比です。
こうしてのんびり空を見上げていましたが、同じ空の下で
自然災害の復旧に汗を流している人、開かずの踏切で
イライラしながらハンドルを握っている人、夕食の食材を
買いに行く人もいれば、生活のめどが立たずに途方に
暮れる人もいます。
人間ばかりでなく、草むらで身を潜めている秋の虫もいれば、
台風が過ぎて優雅に泳ぐ池の鯉もいます。

秋の虫や池の鯉の心の中はわかりませんが、激しい風や
雨の後は台風一過のように、人間の心に希望や夢だけが
広がる煩悩一過、そんな自然現象があればいいのに。

Posted by いとう茂 at 22:07│Comments(0)
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