2018年10月17日

その人を笑えますか53


「ウシと野生のヤギ」

ライオンに追われたウシが、野生のヤギたちのいる洞穴に
逃げ込みました。
ヤギたちはウシを蹴飛ばししたり、角で突いたりしました。
ウシは、
「お前らにいじめられても、わたしが我慢しているのは、
お前らが怖いからじゃなくて、この洞穴の入り口にいる奴が
怖いからだぞ」

強い者に対する怖さから、自分より弱い者に嫌な事を
されても我慢する事がよくあります。
子どもの頃に弟を泣かせて大声を出されたことがありました。
声を聞いて親が私を叱りに来るのが怖くて、あれもやる、
これもやるから泣くな・・・・・それもこの部類でしょうか。

「馬と馬丁」

馬の世話をする人が、馬のエサにするムギを盗んで売って
お金をもうけました。
その代わり馬をなでたり、さすったり、ブラシをかけてやったり、
一日中大事にしてやりました。
すると、馬が言いました。
「わたしを立派な馬にしたいのなら、なでたりさすったりするよりも、
わたしたちのエサのムギを二度と売らないで下さいな」

欲の深い人は親切そうなふりをしながら、その人たちが
生きる為に一番必要な物まで、巻き上げてしまいます。


「お腹の空いたイヌたち」

お腹を空かせたイヌたちが、川に浮かんだけものの皮を見つけました。
そこまで泳いで行くのは大変なので、イヌたちは相談して、
「みんなでこの川の水を飲んでしまおう。そうすれば歩いて楽に行ける」
しかし、イヌたちはあんまり水を飲み過ぎて、皮を手に入れる前に
みんな死んでしまいました。

人間でも、欲に目がくらんで危険な事をして、
欲しい物を手に入れる前に、とんでもない事になってしまう人がいます。
メタボのお父さんがジムに行くのに車で行くことも入るのか、
どこかのハウスメーカーが同業他社を出し抜いてやろうと・・・・・、
欲はほどほどに。


「鳥刺しと野生のハトと飼われているハト」

鳥刺しがハトを捕る為に、アミを張って自分が飼っているハトを
おとりにしてアミにつなぎました。
そして少し離れた所に隠れて、成り行きを見ていました。
何羽かの野生のハトが飛んで来て、おとりのハトの側へ行こうとして
アミにかかりました。
鳥刺しは駆け寄って、野生のハトを捕まえました。
野生のハトたちは、おとりのハトに向かって、
「きみはひどいな。同じハトの仲間のくせに、ぼくらがアミに
かからないように注意をしてくれないなんて」
と、とがめると、おとりのハトが答えました。
「ぼくの仕事がこれだから、仕方がないよ。
ぼくには身内の事よりも、飼い主に叱られない事の方が大事なんだ」

たとえ身内でも、あまい話しに乗ってはいけません。
人間には、身内よりも仕事が大切な人が大勢いますから。
生きるということは大変なことだと思います。

Posted by いとう茂 at 22:55│Comments(0)
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