2021年03月18日

赤い羽根チャレンジ事業の成果物完成②

冊子の制作のために原稿用紙を配りだしたのは、
昨年の9月からでした。
80部近くを配り終えて、さらなる配布先を考えました。
公的な支援機関にはすべて配布していましたが、どうも手ごたえが
よくありません、気のせいなのかと思いましたが、これが的中
してしまいます。
えこーで関わっている相談者よりもはるかに多くの相談者と
接している公的な支援機関ですから・・・・大丈夫。
そんな安心感もあったのは確かです、しかし、冷静に考えれば
公的な支援機関でもこうした冊子を作ろうと思えば十分可能なはず、
それがこれまでになかったのはどうしてだろう。
作れなかったのか作らなかったのか・・・・・。
もしかして日常の支援に追われてそうした時間的なゆとりがなかった。
これをA案としておきます。
B案は少し過激ですが、公的な支援機関と相談者という垣根を越える
ことができなかった。
越えなかったのは相談者か支援機関か・・・・。

9月、10月、11月と時間だけが流れていきました、手元には20組余りの
原稿用紙が残っていました、そんな時に救いの電話がありました。
滋賀県社会福祉協議会の助成金で、大津市内のひきこもり、不登校に
関係している団体の冊子を作っているが、えこーの記事も掲載したいので
協力してほしいという、民間の支援団体のものでした。
まさに渡りに船です、二つ返事で協力を約束して、ところで・・・・・。
えこーの事業にも協力を依頼すると・・・・・。
うちの所にもひきこもり、不登校の家族がいますので必ず協力します。
時期については1月ぎりぎりになるが必ずということでしたが、こちらは
大きな手ごたえを感じました。

そうか、これまで公的な支援機関にばかり頼ってきたが、民間の
支援団体もあるんだ、そのことに気づいた瞬間です。
そうなれば思い当たるのがえこーが家族の会を設立するのに、力を
貸していただいた京都のシオンの家。
ここにもお願いに行こうと、さっそく連絡してこちらの思いを伝えると
こちらも二つ返事で引き受けることを約束してくれ、スタッフと
出かけてお願いと情報交換、残りの原稿用紙をすべて引き受けて
頂きました。
結果的にこの二つの団体からの手紙が4通あり合計で9組の
家族から手紙が届いて冊子の制作に至った次第です。

子どもからの手紙の返信がなく冊子の中で多くの白紙が目立ちます。
このことは最初から予想していましたので、あえて白紙でスペースを
とりました。
投稿してくれた親の中には、子どもにとても手紙に自分の気持ちを書いてとは
言えなかったという人もいましたし、原稿用紙を手元に置いてじっと
見つめるだけの子どももいたと思いますし、見ることもせずに
いた子どももいたと思います。
白紙が語るものは・・・・・。
そのことも読む人には考えていただけたらと願います。

ともあれ、えこーの事務所には100部入った段ボール箱が20個積んで
あります、クリアファイルと広報紙をセットにして賛助会員や公的な支援
機関、そして投稿してくれた家族に配る作業があります。
成果物を前にして、ようやくこれから支援のスタートそんな気持ちも
芽生えてきました。
赤い羽根チャレンジ事業の成果物完成②

Posted by いとう茂 at 15:02│Comments(0)
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