2023年05月25日

それぞれの生きづらさ④

この前に、1日に10回以上電話がかかる相談者のことをアップしました。
えこーが任意団体の頃からつながっている相談者は、何人かいますが、
この相談者もその一人です。
えこーより先にいくつかの支援機関とつながっていました。
ストレートに言えば・・・どこも相手にしてこなかった。
どこの支援団体も面談をほとんどしなかったのが、
えこーでは2時間以上こちらが主体でしたが話をしてきました。
「友だちが結婚して近くに誰もいない」「年賀状を出しても返事が来ない」
「両親とはほとんど口をきかない」「晩ご飯は両親とは別々に食べている」
「仕事が見つからない」いくつか挙げてみましたが、ほぼ短い単語ばかりです。
上手く自分の気持ちを話せないから、人間関係がうまく行かない、
この相談者の生きづらさはそこにもあると考えています。
人間関係が構築できないので友だちがおらず、誰とも話すことがないので、
えこーに電話があるのだと思います。
最初に電話があったのは私の携帯で、そこから面談日を決めて面談を重ねてきました。
面談を重ねても自分が何に困っているのか、本人は認識していません。
「困っていることを話して」そう言ってもダンマリが多く、
話題を変えて違う角度からアプローチしますが、
やはりダンマリの時間が続くことも珍しくありません。
「それじゃ、今日はこのあたりで終わろうか」この言葉が相談者にとっては
始まりの合図のようで、ここから毎回同じ話が続きます。
そして長続きはしませんが、自分で仕事を探して行っていますので、
何とか社会参加はできていると考えています。
メールや電話が何度も来るのは、職探しの途中の証しです。
クレーンの玉掛や左官の講習に行ったり、全く場違いな会に参加したり、
以前はえこーの家族会にも参加してもいいかと打診がありました。
人と接することに飢えているのか、自分の居場所を探しているのか、
おそらく自分でも分かっていないのだと思います。
これも生きづらさです、ただ解決できない生きづらさでもあります。

Posted by いとう茂 at 13:50│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。