2021年05月01日

思い出し遍路78

車で逆打ちならナビを利用すれば道に迷うことは
あまりないと思いますが、これが歩きだと随分道に迷うと思います。
交通標識は巡打ちように設置されていますし、電柱などに
貼られている遍路マークも順打ちの人が歩きやすいように
なっています。

阪神淡路大震災の時に神戸に炊き出しのボランティアに
行きましたが、先導は大津市の消防車で帰りは自分たちで
帰る約束で許可をもらいました。
その時に先導がいたから目的地に着きましたが、阪神高速を
逆走しての神戸入りでした。
どこを走っているのか、どこに向かっているのか交通標識は
すべて裏向きで全く分かりませんでした。
おそらく歩きの逆打ちもこれに近い感覚なんだと思います。

余談になりましたが、歩きでも車でも予定を組んでからの
出発になります。
少しゆとりをもって予定を組みますので実際に回ると予定時間より
早く着くことがほとんどでした。
そして、車の場合は30分早く着くと歩きと違い、お参りが終わって
札所での休憩もありませんので、次の札所に着いてしまいます。
それが1日走ると予定よりも3つくらい先の札所に着いてしまい、
翌日分まで回ってスタンプラリーのようになっていきます。
これではいかん、ゆっくり回ろうと思うのですが、生来のせっかち人間、
ゆっくり昼食をとることもなく香川から愛媛に向いて車を走らせて
いました。
いつでも来ることができない土地だから・・・・もっとゆっくり、
ゆっくり、そう言い聞かせながらの2巡目の始まりでした。

写真は満濃池です、小学校の教科書にも載っていた満濃池ですが、
香川県のどこにあるのか知っている人は案外少ないように思います。
この池の近くにも神野寺(かんのじ)という別格があります。
場所は金刀比羅から徳島の方に少し行ったところ・・・・。
お大師さんが作ったことも知っていましたが、実際に見ると池と言うには
あまりにも大きすぎる・・・・司馬遼太郎の小説にも出てきますが
当時としてはかなりの大工事だったと思いますし、池を作る技術も
お大師さんが中国で学んできたとすれば、仏教だけでなく土木技術に
ついても限られた時間の中で学んだ・・・・・まさに脱帽しかありません。
  
Posted by いとう茂 at 23:52Comments(0)