2023年04月11日

元警備員さんの定期訪問

元警備員さんが旅行に行ってきた土産を持って来てくれました。
こちらはこの人の職場も知らず住まいも知らないのに、丁寧は人です。
何故か時々急に私と話がしたくなると言います。
ひきこもりの相談ではありませんが、
溜まっている物を吐き出すと楽になるのなら、いつでもどうぞです。
元警備員さんは契約社員か派遣社員で正社員ではありません。
福利厚生面では正社員と同じような待遇だと言いますが、
仕事場での待遇は正社員と差があると言っていました。
「事務所や倉庫はLEDで明るいのですが、
普段私が仕事をしている場所は蛍光灯も少なくて暗いので、
老眼には厳しく伝票の小さい数字が見にくいんです。
会社にはLEDに交換をお願いしているのですが、
予算がないということで交換してくれません。雨の日なんか本当に苦労しますよ」
「この年になると暗いのは辛いですね、私も老眼ですからよく分かりますよ」
「伝票もパソコンと手書きの両方があり、
パソコンはいいのですが手書きで小さい字の伝票は困りますわ、
数字の2と3、6と8はよく見ないと間違いますからね」
「確かにそうですね、〇〇さんがどうか分かりませんが、
一番弱い人に対する態度で、その人の人間性が分かりますから、
組織でも同じだと思いますよ。
これが正社員から暗いとクレームが出れば会社もすぐに対応するのでしょうが、
そうでない場合は後回し。
これが会社と言うか担当する部署の人間の〇〇さんに対する評価とも言えますね」
「なるほど、そういことですか。
そう言えば私もトイレ掃除や社内の清掃に来ている人に対して優しくなかったなぁ。
明日からちゃんと笑顔で挨拶をしますわ。」
「それで〇〇さんの評価が上がるといいですね、
ついでに照明も明るくなれば言うことなしですね」
「はははは、照明までは多分無理ですけどね、ありがとうございます、
いい話を聞かせてもらいました」
「私こそ、今の話は自分に言い聞かせているんですわ、ははは」
たわいもない話をして元警備員さんは帰りました。
人は誰でもちょっと話を聞いてもらうだけで、
気分転換ができて元気になることがよくあります。
たわいもない話ですが、こちらも元警備員さんが来るのを待っているのです。
  
Posted by いとう茂 at 15:47Comments(0)