2017年05月04日
ちょっとそこまで・その人を笑えますか㉗
ちょっとそこまで足を伸ばしました。
というより、お大師さんに呼ばれました。
「そこのできの悪い男、ちょっと来なさい」
行ったところで悟りには程遠い人間ですが、そんな人間でも
何とかしてやろうという心に惹かれるのでしょう。
ただ、分相応だけは忘れずに、お参りです。
「ヒヒーンと鳴くトビ」
むかし、トビの鳴き声は今と違った、鋭い声でした。
ところがトビは、馬が、
「ヒヒーン」
と、威勢良く鳴くのを聞いて、とても素晴らしいと思い、自分もああいう鳴き方をしようと、
一所懸命、馬の鳴き真似をしました。
しかし、何度やってもうまくいきません。
そのうちにトビは、馬の鳴き真似が出来ないだけでなく、
元々の自分の鳴き方も出来なくなってしまいました。
こうしてトビは、馬の声でも、元の自分の声でもない声になったのです。
自分には素晴らしい物があるのに、人の物も手に入れようとする欲張りな人は、
欲しい物は手に入らない上に、元々自分の持っていた物まで無くしてしまうのです。
他人の100万円より自分の1万円、いくら比べても財布の中身は増えません。
「キツネとイバラ」
キツネが垣根を飛び越えた途端、足を滑らせて転びそうになり、
あわててそばにあったイバラにしがみつきました。
イバラはトゲのある木ですから、たちまちキツネの前足は
トゲで突かれて血だらけになりました。
「いたいっ!」
と、キツネは叫んで、イバラに文句を言いました。
「ひどいじゃないか。ぼくはきみが助けてくれると思ってしがみついたのに、
かえって転ぶよりも痛い目にあわせるなんて」
「やれやれ、それはおあいにくさま」
と、イバラは言いました。
「きみね、それは見当違いだよ。そもそも、ぼくはどんな相手
トゲに引っかかる木なんだから。そのぼくに自分からしがみついてくるなんて」
このお話しは、悪い人に助けを求める事じたいが間違っていると教えています。
すがる藁も選ばなくてはいけません。
猫に小判、猫に小判を与えたことが間違いの始まりです、猫を叱っても
仕方がありません。
「キツネと王さまに選ばれたサル」
サルが動物たちの集まりで踊りを踊って大かっさいを受け、
王さまに選ばれました。
キツネは、それをねたみました。
そして王さまに選ばれてから、いばり放題のサルをこらしめてやろうと思い、
ワナに肉が仕掛けてある場所を見つけておいてから、サルの所へ行って、
「わたくしは宝物を見つけました。しかし、これはわたくしの
物にしてはいけない、王さまのお役に立てなくてはと思い、
そのまま大切にしまっておきました。
どうか、王さまご自身で取りにおいで下さいませ」
と、うやうやしく言って、サルをワナの所へ連れて行きました。
サルはうかうかとワナに近づいて、たちまちワナにはまってしまいました。
「キツネめ! よくもわしを騙したな!」
「おいおい、バカなおサルさん。お前はそんなにマヌケなくせに、
それで動物の王さまになれると思っているのかい?」
これは、実力のない人が何かの幸運でリーダーに選ばれても、
仕事を失敗するだけでなく、実力のある人にねたまれて、
とんでもない目に合わされるというお話しです。
なりたい奴よりさせたい奴、人事は時には情に流されてしまう
こともありますが、選んでから悔やんでも時すでに遅し、因果応報。
「金遣いの荒い若者とツバメ」
金遣いの荒い若者がお金を使い果たし、持っていた物を売りつくして、
とうとう外套一枚しかなくなってしまいました。
その時、一羽のツバメを見かけました。
それは、他のツバメよりも特別に早く渡ってきたツバメでした。
でも、若者はツバメを見たとたん、
「ああ、春だ。もう、外套はいらないな」
と、さっそく外套を売りに行きました。
ところがその後、天気が悪くなり、寒さが戻ってきました。
若者がブルブル震えながら歩いていると、あのツバメが凍え死んでいました。
若者は、言いました。
「やれやれ、しょうがない奴だ。お前とおれと両方がこんなみじめな
事になったのも、お前のせいだぞ」
このお話しは、どんな事でも時期を間違えると、
とんでもない事になると教えています。
夏炉冬扇、昼あんどん、無用の用が活きるときもよくあることです、
断捨離も悪くはないのでしょうが、何事もほどほどに、過ぎたるは
及ばざるがごとし・・・・・。
というより、お大師さんに呼ばれました。
「そこのできの悪い男、ちょっと来なさい」
行ったところで悟りには程遠い人間ですが、そんな人間でも
何とかしてやろうという心に惹かれるのでしょう。
ただ、分相応だけは忘れずに、お参りです。
「ヒヒーンと鳴くトビ」
むかし、トビの鳴き声は今と違った、鋭い声でした。
ところがトビは、馬が、
「ヒヒーン」
と、威勢良く鳴くのを聞いて、とても素晴らしいと思い、自分もああいう鳴き方をしようと、
一所懸命、馬の鳴き真似をしました。
しかし、何度やってもうまくいきません。
そのうちにトビは、馬の鳴き真似が出来ないだけでなく、
元々の自分の鳴き方も出来なくなってしまいました。
こうしてトビは、馬の声でも、元の自分の声でもない声になったのです。
自分には素晴らしい物があるのに、人の物も手に入れようとする欲張りな人は、
欲しい物は手に入らない上に、元々自分の持っていた物まで無くしてしまうのです。
他人の100万円より自分の1万円、いくら比べても財布の中身は増えません。
「キツネとイバラ」
キツネが垣根を飛び越えた途端、足を滑らせて転びそうになり、
あわててそばにあったイバラにしがみつきました。
イバラはトゲのある木ですから、たちまちキツネの前足は
トゲで突かれて血だらけになりました。
「いたいっ!」
と、キツネは叫んで、イバラに文句を言いました。
「ひどいじゃないか。ぼくはきみが助けてくれると思ってしがみついたのに、
かえって転ぶよりも痛い目にあわせるなんて」
「やれやれ、それはおあいにくさま」
と、イバラは言いました。
「きみね、それは見当違いだよ。そもそも、ぼくはどんな相手
トゲに引っかかる木なんだから。そのぼくに自分からしがみついてくるなんて」
このお話しは、悪い人に助けを求める事じたいが間違っていると教えています。
すがる藁も選ばなくてはいけません。
猫に小判、猫に小判を与えたことが間違いの始まりです、猫を叱っても
仕方がありません。
「キツネと王さまに選ばれたサル」
サルが動物たちの集まりで踊りを踊って大かっさいを受け、
王さまに選ばれました。
キツネは、それをねたみました。
そして王さまに選ばれてから、いばり放題のサルをこらしめてやろうと思い、
ワナに肉が仕掛けてある場所を見つけておいてから、サルの所へ行って、
「わたくしは宝物を見つけました。しかし、これはわたくしの
物にしてはいけない、王さまのお役に立てなくてはと思い、
そのまま大切にしまっておきました。
どうか、王さまご自身で取りにおいで下さいませ」
と、うやうやしく言って、サルをワナの所へ連れて行きました。
サルはうかうかとワナに近づいて、たちまちワナにはまってしまいました。
「キツネめ! よくもわしを騙したな!」
「おいおい、バカなおサルさん。お前はそんなにマヌケなくせに、
それで動物の王さまになれると思っているのかい?」
これは、実力のない人が何かの幸運でリーダーに選ばれても、
仕事を失敗するだけでなく、実力のある人にねたまれて、
とんでもない目に合わされるというお話しです。
なりたい奴よりさせたい奴、人事は時には情に流されてしまう
こともありますが、選んでから悔やんでも時すでに遅し、因果応報。
「金遣いの荒い若者とツバメ」
金遣いの荒い若者がお金を使い果たし、持っていた物を売りつくして、
とうとう外套一枚しかなくなってしまいました。
その時、一羽のツバメを見かけました。
それは、他のツバメよりも特別に早く渡ってきたツバメでした。
でも、若者はツバメを見たとたん、
「ああ、春だ。もう、外套はいらないな」
と、さっそく外套を売りに行きました。
ところがその後、天気が悪くなり、寒さが戻ってきました。
若者がブルブル震えながら歩いていると、あのツバメが凍え死んでいました。
若者は、言いました。
「やれやれ、しょうがない奴だ。お前とおれと両方がこんなみじめな
事になったのも、お前のせいだぞ」
このお話しは、どんな事でも時期を間違えると、
とんでもない事になると教えています。
夏炉冬扇、昼あんどん、無用の用が活きるときもよくあることです、
断捨離も悪くはないのでしょうが、何事もほどほどに、過ぎたるは
及ばざるがごとし・・・・・。
Posted by いとう茂 at
14:03
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