2014年08月06日
原爆詩
今日は広島に原爆が投下され多くの命が一瞬にして消えた
日から69年目にあたります。
3日後には長崎にも原爆が投下されました。
一説によると米軍は原爆の効果を測定するために、
広島、長崎、その他小倉などいくつかの都市はあえてそれまでは
爆撃せずにいたといいます。
それが事実であれば、随分残酷な話です。
吉永小百合さんの第二楽章から以前にいくつかの
原爆詩を紹介しましたが、今日は原爆詩181人集から紹介します。
「茶わん」 大原三八雄
茶わんが一つ いのちのように
焼けあとの石にのこっていた
象がんのさびしい色が
めしいのように陽を求めて
焼けてしまった家
かってたのしんだ父と
病んでいた妹と さんびかをうたい
山を仰いで さかなをたべた
焼けてしまった いえ
だんらんは いつか消えていた
朝がくれば星は消える
そのあかつきに
わたしは旅装を ととのえて
いくつかの都にすみ
いくつかの葬をすませ
いくつかの人情にほだされて
しんじつふるさとの夕映えの美しさを知った
ある日 ひとひらの雲のように
外国のひとからのたよりがあった
「原爆の詩は胸を突き刺す」と
空いちめんに詩を思った
怒りの詩を 平和の詩を 寛容の詩を
五つの茶わんが祝福されれば
五千人に詩が届けられる
五千の茶わんが祝福されれば
五百万人の人に詩が届けられる
一つ一つの茶わんのかけらにも それを書いて
一つ一つの成層圏にとばすのだ
世界の国々におくって
人々の胸を突き刺すのだ
焼けあとの石にのこっていた
象がんのさびしい茶わんよ
アラヂィンのランプのようにも
不可思議な魔力をもった
今も手にあるさびしい茶わんよ
日から69年目にあたります。
3日後には長崎にも原爆が投下されました。
一説によると米軍は原爆の効果を測定するために、
広島、長崎、その他小倉などいくつかの都市はあえてそれまでは
爆撃せずにいたといいます。
それが事実であれば、随分残酷な話です。
吉永小百合さんの第二楽章から以前にいくつかの
原爆詩を紹介しましたが、今日は原爆詩181人集から紹介します。
「茶わん」 大原三八雄
茶わんが一つ いのちのように
焼けあとの石にのこっていた
象がんのさびしい色が
めしいのように陽を求めて
焼けてしまった家
かってたのしんだ父と
病んでいた妹と さんびかをうたい
山を仰いで さかなをたべた
焼けてしまった いえ
だんらんは いつか消えていた
朝がくれば星は消える
そのあかつきに
わたしは旅装を ととのえて
いくつかの都にすみ
いくつかの葬をすませ
いくつかの人情にほだされて
しんじつふるさとの夕映えの美しさを知った
ある日 ひとひらの雲のように
外国のひとからのたよりがあった
「原爆の詩は胸を突き刺す」と
空いちめんに詩を思った
怒りの詩を 平和の詩を 寛容の詩を
五つの茶わんが祝福されれば
五千人に詩が届けられる
五千の茶わんが祝福されれば
五百万人の人に詩が届けられる
一つ一つの茶わんのかけらにも それを書いて
一つ一つの成層圏にとばすのだ
世界の国々におくって
人々の胸を突き刺すのだ
焼けあとの石にのこっていた
象がんのさびしい茶わんよ
アラヂィンのランプのようにも
不可思議な魔力をもった
今も手にあるさびしい茶わんよ
Posted by いとう茂 at 13:29│Comments(0)