2017年06月23日
その人を笑えますか㉛
「踏みつけられたヘビ」
たびたび人間に踏みつけられるヘビが、ゼウスの神の所に泣きつきました。
すると、ゼウスは、
「もし、お前が始めに踏みつけた人に噛みついたら、
二番目の人からは、お前を踏みつけない様に用心するはずだよ」
このお話しは、始めに強い態度を示していれば、他の人も
それなりの対応をしてくれるという事を教えています。
何事も、最初が肝心です。
断じて行えば鬼神もこれを避く、あれっ、ちょっと意味が違うような、
当てはまることわざは・・・・・・。
遍路でマムシにかまれる人は二番目が多いそうです。
日本の蛇は外国の蛇と違うのかしらん・・・・。
「旅人とクマ」
むかしむかし、ひげの生えている男と帽子をかぶった男が、二人で旅をしていました。
ひげの生えている男の方が、帽子をかぶっている男に、
「おれたちは、友だち同士だよね」
と、言った時、
「ガォーー!!」
と、突然、大きなクマが出てきました。
ひげの男は帽子の男の背中に足をかけると、ヒョイと近くの木に
飛び移ってスルスルと高い枝に登りました。
帽子の男はどこへ逃げたらいいのか分からなくて、道にばったりと倒れました。
死んだふりをすればクマに襲われない、と言う話を聞いた事があったからです。
クマは、
「クンクン、クンクン」
と、帽子の男のにおいをかいでいましたが、そのうちどこかへ行ってしまいました。
それを見て、ひげの男が木から降りて来て尋ねました。
「ねえきみ、いま、クマがきみに何か言っていたようだけど、何て言ったんだい?」
帽子の男は、こう答えました。
「クマはこう言ったんだ。『危ない事に出会った時、自分だけさっさと
逃げてしまうような友だちとは、もう一緒に旅をしない方がいいよ』って」
それを聞いたひげの男は、とても恥ずかしそうな顔をしました。
本当の友だちとは苦しい時や危険な時に助けてくれる人だと、
このお話しは教えています。
友の真を見るのは急・難・死。
高杉晋作もこの話を読んだのでしょうか。
「ペテン師」
ペテン師がある人に、
「アポロン神のお告げなんて、うそだよ。ぼくがその証拠を見せてやる」
と、言って、それをやって見せる日まで取り決めました。
約束の日になると、ペテン師は1羽のスズメを捕まえて、
マントの下に隠してアポロン神のいる神殿へ行きました。
そして、神さまの像の前に立って、
「わたしが、いまこの手に握っている物は、生き物ですか?
それとも、命のない物ですか?」
と、尋ねました。
もし神さまが、
『命のない物だ』
と、答えたら、生きているスズメを見せればいいし、もし神さまが、
『生き物だ』
と、答えたら、スズメを手でしめ殺してから、出してみせようと思っていたのです。
しかし神さまは、このペテン師の悪巧みがよくわかっていたので、こう答えました。
「やめろ、ふとどき者!お前の手の中にある物は、
お前が勝手に生かしたり殺したり出来る物ではないか!」
このお話しは、神さまをだます事は決して出来ない、という事を教えています。
天網恢恢疎にして漏らさず、洋の東西を問わずに神さまは
何もかもお見通しなのです。
遠山の金さんの桜吹雪は神さまの化身かな~。
「金のライオンを見つけた男」
たいそう欲張りで、また、とてもおくびょうな男が、
金で出来たライオンを見つけてこう言いました。
「わたしは今、どうして良いのかわからない。
わたしの心は、3つの考えが争っている。
1つ目は、金で出来たライオンが欲しい。
2つ目は、金で出来たライオンが怖い。
3つ目は、これは手に取る物ではなく、見て楽しむ為に神さまが作ったのだと。
ああ、どうすればいい。
どうすればいいのだ。
そうだ、家に帰って、召使いをここに寄こし、大勢でやっつけて手に入れよう。
そしてわたしは、遠くの方からその様子を見ていよう」
結局、金で出来たライオンは男が家に帰っているすきに、
どこかへ行ってしまいました。
このお話しは、幸運を手に入れるチャンスはすぐに行動しないと、
どこかへ行ってしまうものだと教えています。
一富士二鷹三ナスビ、ナスビの漬物は毎日食べているのですが。
幸運は毎日何事もなく過ぎていく、そのことをかみしめると
じわっ~っと出てくるように思います。
Posted by いとう茂 at 13:21│Comments(0)