2020年10月29日

思い出し遍路㊴

34番の種間寺から35番の清瀧寺は歩きで2度、車で
2度お参りをしています。
およそ10キロの道のりで、2時間30分程度と計算していました。
途中には宮尾登美子の小説の題名になった仁淀川が流れ、
清流で魚も橋の上から確認できました。
しばらく仁淀川沿いを歩いて左に折れて歩き続けて地図通りに
右折、左折しながら山の方に向かいます。
山門をくぐり正面の本堂、左手の大師堂にお参りして納経所へ
山には違いないのですが、それほど高いところではなく丘の上と
言った感じの札所でした。
来た道を戻って本日最後の札所の36番の青龍寺を目指します。
距離は14キロほど、3時間はかかります、清瀧寺には
遍路姿の人もいましたが、ほとんどが車の遍路で札所に着くと
白衣を着て金剛杖を持ってお参りしますが、荷物が納経帳だけで
真新しい白衣は88番までお参りしても、それほどくたびれた感じは
しませんが、歩きですと白衣が真っ白から少し変わります。
ちゃんと洗っているのですが時間の経過が感じられるようになり、
金剛杖もヒノキが茶色に変色して多少は短くなっています。

青龍寺に向かう途中に、地元のスーパーのマルナカが
あります、四国のどこに行ってもマルナカはあり、トイレも含めて
よく利用しました。
この時もマルナカで遅めの昼食を買って店の前のベンチで
いただきました、手のひらほどもあるサツマイモのてんぷらや
地元の魚を使った寿司なども安く手に入ります。
ここで元気を取り戻して青龍寺に向かいますが、塚地峠はトンネルと
旧の遍路道があり迷いました。
距離的には変わらないのですが、遍路道は200mほどの丘を越えて
の道になりますので、車の音がやかましいトンネルを選択しました。

この峠も歩きで2回通っています、トンネルと遍路道の歩き比べをしました。
遍路道は考えていたほど急な上りではなく、距離もトンネルを歩くより
短い感覚でした。
峠の手前に東屋があり、歩き遍路の人と出会いました、話をするわけでなく
ただにっと笑って会釈するだけです。
私の方が後からでしたので、こちらが休んでいる間に先に出ていきましたが
たぶん同じ国民宿舎に泊まっていたはずですが、一期一会です。
トンネルを抜けると残りは4キロ弱ですが、時間が5時を回り納経所が
閉まってしまいます。
こういうこともあろうかと、事前に国民宿舎の方に遅くなったら迎えが
あるか確認していましたので、宇佐大橋を渡ったところから電話をして
迎えに来てもらいました。
次の日は、国民宿舎から歩いて迎えに来てもらったところまで来れば、
道がつながります。

さぁ、待ちに待った国民宿舎土佐に到着です。
遍路パックですから豪華な夕食ではありませんし、パックは基本的に
山側で海が見えません、部屋もそれほどきれいでもなく建物も古い。
何を楽しみにして、待ちに待ったのか。
それは露天風呂です、それほど広くはなく細長い湯舟は5人も入れば
いっぱいになりそうですが、この時期は日が長く誰もいない時に
入れます。
180度とは言いませんが高知の海が視界いっぱいに広がります。
この景色が見たさに歩いてきた・・・・そんな一面もあります。
1日歩いたご褒美にお大師さんが晴れた高知の海を見せて
くださった、暗くなってからも露天風呂に入りましたが、この時も貸し切りで
海は暗くて見えませんが、イカ釣り船でしょうか漁火がいくつも見えて
夕方とはまた違う風情がありました。
今回はここまで、次回はお大師さんも通ったと言われるところを
通ります。

Posted by いとう茂 at 15:18│Comments(0)
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