2012年08月22日

イソップ物語から⑤

きつねとつる

森の中に、きつねとつるが、となりあって、住んで居りました。
ある日、つるは、きつねのうちから、お迎えがきたので、
喜んで訪ねて行きますと、きつねは、
「よくいらっしゃいました。なんにもありませんが、
どうかたくさんめし上って下さい。」 と、申しました。
ところが、その御ちそうと云うのは、
平たいお皿にいれたスープなので、つるのような、
長いくちばしでは、どうしても、すうことができません。
きつねは、 「おや、つるさんはスープはお嫌いですか。」
などと云って、さもうまそうに、つるの分まで、
すっかりたいらげてしまいました。
つるは、なんとかして、かたきをうってやりたいと思い、
二三日たって、こんどは、きつねを、自分のうちへよびました。
そうして、細長いびんに、肉をいれてだしました。
きつねは、肉が大好きですから、そのおいしい匂いをかぐと、
のどをぐうぐういわせながら、
どうにかして、口にいれたいと思いましたが、
肉は、細長いびんの底にあるのですから、
どうしても食べることができません。
つるは、そのようすを、さも気味よさそうに見おろしながら、
「こんなおいしい肉がお嫌いとは、残念ですね、
それでは私がいただいてしまいましょう。」 と、
さも、おいしそうに、長いくちばしをつっこんで、
みんな食べてしまいました。

目には目を、歯には歯をというのでしょうか
江戸の仇を長崎で・・・・、
どこかの島への上陸競争・・・・、
因果応報というのか・・・・。

生き物は基本、意地悪なのでしょうか。
そんな中でも、人間の善を信じたい。


Posted by いとう茂 at 11:47│Comments(0)
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