2016年04月12日

久しぶりの万歩計

万歩計をつけてこの8月で2年になります、還暦のお祝いに
いただいたもので、ほとんど毎日身につけて大切に使わせていただいています。
私が四国遍路が好きだということで、それにちなんで日頃から足腰を鍛えるのと、
健康で長生きしてくださいと、優しい言葉も添えていただきました。
四国遍路は1周が約1,200キロ、いただいた時は嬉しくてあちこち歩き回り、
10か月余りで1周しました、現在は2周目で64番前神寺から65番三角寺に
向かっています。
1周目のペースですと、もう2周目が終わるころですが愛媛県の西条市を
歩いています、別にサボったわけではなく、できるだけ車を使わずに
歩くようにしていますが休みが少なかったのか、歩いて遠出をする機会が
少なく今回は1年ほどかかりそうです。

香川県まで60キロ余り、三角寺が愛媛最後の札所になりますが、そこまで
45キロほどあります、前神寺の近くにJR石鎚駅があり以前は石鎚温泉が
ありました、実際に歩いた時には一度立ち寄ったことがあります。
もうかれこれ10年になるでしょうか、過ぎて行った時間は早いと改めて
感じています、道中ずっと一緒だったヒノキでできた金剛杖は白色から
薄い茶色に変色しています。
西条市から新居浜市を過ぎて四国中央市に入ると別格の延命寺があります、
前神寺から約30キロですので歩いてほぼ1日かかります。
松の老木が有名なお寺で歩きと車で3度訪れています。

何も考えずにひたすら歩くだけで、頼りは地図と電柱に張られた遍路マーク、
それと自分だけです、電車やバスに乗ろうと思えば乗れるのですが、
歩くことにこだわり、お接待で「乗っていきませんか」と止まってくれる車の
ドライバーにも「申し訳ありません、歩きたいのですみません、ご好意感謝します」
そんな言葉を何度も口にして、お断りしてきました。
徳島の1番札所の霊仙寺を夏前に出発してから、1泊2日から4泊5日までの
区切り打ちを繰り返し、このあたりを歩いたのは次の年の晩秋だったように
記憶していますが、もしかすると2年後だったかもしれません。

88か所を結願したのはさらに年が明けて2月の末でした。

高速バスで西条市まで行き、そこで前泊し翌日は荷物をビジネスホテルに置いて
地図と水筒だけを持って歩いてばかりの一日、赤星という駅から西条市に戻り、
連泊して始発で赤星まで行き、そこから三角寺を目指しました。
そんな無駄なことをしなくても車か電車ならもっと早く楽に行けたのに、
そういう考えも理解できますが、どうしても受け入れられずにテクテクの日々に
なりました。

別格は20ありますが、このあたりには延命寺、三角寺から香川の66番雲辺寺に向かう
途中にある椿堂、歩いてなら距離がありますが仙龍寺と箸蔵寺の4つの別格があります。
延命寺と椿堂は歩いてお参りしましたが残りの二つは車で行きました。

万歩計も歩き遍路も一歩一歩の積み重ねです、四国を歩いて回るなんて無理だと決めつける
気持ちを、無理だろう、少し自分に希望を持たせ、行けるかもしれない、ここまで来ると
前向きな自分に変わりつつあり、行ける、行くんだ、行くしかないと自分を縛りつけて
退路を断って歩き続ける。
物事を完成させようと思う気持ちの推移は同じかもしれません。
最初にできないと決めつけてしまえば足が出ません、とりあえず歩き出してみる、
考える前に行動することも時には必要なことでしょう。

5月の連休に3周目を結願、そんな思いもありましたが行事が入っていて、こちらは
明らかに無理です。
そんな時は行きたいという気持ちを貯金してふくらませておく、万歩計の2周が終わるまでには
実際の遍路の3周目を終わりたい、具体的な計画や結願の目標はたっていませんが、
思い続けることが大切な気がしています。

  
Posted by いとう茂 at 16:59Comments(0)