2020年05月30日
白紙
ここに1枚の白紙があるとします。
学校ではありませんが、誰かがこの白紙を配り「自由に
白紙に絵でも文字でも何でもいいので書いて提出してください」
さあ、何を書こうか22世紀の未来図、恐竜、アイドルの似顔絵、
自分の夢や主張、詩句、音符、エッセイ、4コマ漫画、誰かの
悪口、好きな人への手紙・・・・・めいめいが書きだしました。
提出は1週間後にしておきます、皆さんなら何を書きますか。
1週間後、みんなができた作品を持ち寄り黒板の上に張って
いきます、書道家のような見事な隷書体で般若心経を書いた人、
10代から70代の吉永小百合の似顔絵を描いた人、好きな人
への恋心を切々とつずった恋文、すみっコぐらしのキャラクターを
アクリルペンで描いた人、それぞれが違った作品を作りました。
その中で無口な茂君だけが白紙のまま提出しています。
皆さんならどう思うでしょう、考えてみてください。
多くの人が「何をさぼっとんね」そう考えるかもしれません。
そんな中で茂君と仲良しの健さんだけが、拍手をしています。
「いやー、茂君の勇気に拍手だよ」
茂君は黙ってうつむいています。
みんながざわざわして「茂君って度胸あるよな、白紙で出すなんて」
その声を聞いた健さんが「勘違いすんなよ、白紙の声が聞こえるか、
茂君の心が見えるか」
みんなはポカンとしています、さらに健さんが続けます。
「茂君だってみんなと同じように何かを書きたかったはずだ、何度も
何度もペンをもって必死に書こうとしたに違いない、ここにいる誰よりも
悩み苦しんだことだろう、提出が翌日だったら苦しみは1日ですんだが、
1週間もあったから、その分だけ苦しみ悩んだ結果が白紙だ、
この白紙には茂君の思いがいっぱい詰まっていると思う。
その声が聞こえてこないか、苦悩している茂君の姿が見えないか。
悩んで苦しんで、それでも茂君は今日ここにきて白紙を提出した、
きっとみんなに馬鹿にされるだろうと怯えながらでも、出てきて提出した。
その行為に拍手だよ」
ひきこもりや不登校の相談でも同じようなことが言えるように思います。
価値観、だけで判断すると見ようとしている人の心まで見えない
ことがあるように思いますし、寄り添うということはこちらの心の中で
これはどういった意味だろうと、多方面から考える必要があると思います。
自分がこうだから他人も同じとは限りません。
何も書いていない白紙には語りつくせぬ思いが詰まっています。
学校ではありませんが、誰かがこの白紙を配り「自由に
白紙に絵でも文字でも何でもいいので書いて提出してください」
さあ、何を書こうか22世紀の未来図、恐竜、アイドルの似顔絵、
自分の夢や主張、詩句、音符、エッセイ、4コマ漫画、誰かの
悪口、好きな人への手紙・・・・・めいめいが書きだしました。
提出は1週間後にしておきます、皆さんなら何を書きますか。
1週間後、みんなができた作品を持ち寄り黒板の上に張って
いきます、書道家のような見事な隷書体で般若心経を書いた人、
10代から70代の吉永小百合の似顔絵を描いた人、好きな人
への恋心を切々とつずった恋文、すみっコぐらしのキャラクターを
アクリルペンで描いた人、それぞれが違った作品を作りました。
その中で無口な茂君だけが白紙のまま提出しています。
皆さんならどう思うでしょう、考えてみてください。
多くの人が「何をさぼっとんね」そう考えるかもしれません。
そんな中で茂君と仲良しの健さんだけが、拍手をしています。
「いやー、茂君の勇気に拍手だよ」
茂君は黙ってうつむいています。
みんながざわざわして「茂君って度胸あるよな、白紙で出すなんて」
その声を聞いた健さんが「勘違いすんなよ、白紙の声が聞こえるか、
茂君の心が見えるか」
みんなはポカンとしています、さらに健さんが続けます。
「茂君だってみんなと同じように何かを書きたかったはずだ、何度も
何度もペンをもって必死に書こうとしたに違いない、ここにいる誰よりも
悩み苦しんだことだろう、提出が翌日だったら苦しみは1日ですんだが、
1週間もあったから、その分だけ苦しみ悩んだ結果が白紙だ、
この白紙には茂君の思いがいっぱい詰まっていると思う。
その声が聞こえてこないか、苦悩している茂君の姿が見えないか。
悩んで苦しんで、それでも茂君は今日ここにきて白紙を提出した、
きっとみんなに馬鹿にされるだろうと怯えながらでも、出てきて提出した。
その行為に拍手だよ」
ひきこもりや不登校の相談でも同じようなことが言えるように思います。
価値観、だけで判断すると見ようとしている人の心まで見えない
ことがあるように思いますし、寄り添うということはこちらの心の中で
これはどういった意味だろうと、多方面から考える必要があると思います。
自分がこうだから他人も同じとは限りません。
何も書いていない白紙には語りつくせぬ思いが詰まっています。
Posted by いとう茂 at 21:16│Comments(0)