2021年08月07日

ちょっといい話②

猫の鳴き声で7名の捜索隊が猫を探す話の続きです。
全員が隣の会社との間にある溝に猫がいることを確信し、
上からのぞきますが、猫の姿を見つけることはできません。
知り合いがフェンスを越えて塀の下の方についている、出っ張りに
下りて電池で照らしますが、雑草が多くて溝の下は土なのか水が
流れているのかもわからなかったそうで、一度駐車場に戻って
木の棒を持って再び出っ張りへ、6名の女性から気をつけてと
声をかけてもらって気持ちがよかったそうですが、次の瞬間に
もし猫が見つかったらこの人たちは「あーよかった」「可愛がってもらいや」
そんな言葉を残して立ち去るのでは・・・・・・。
そんな不安が出てきたと言います、アパートでは飼うことができません、
誰かがもらってくれないと、見つけても翌日には保健所から愛護
センターに行って、そこで貰い手が見つからないと・・・・殺処分。

猫を見つける作業をしているけれども、猫のためになることをしているのか、
ただ、そのまま放置しても溝から出られずにそこで死んでしまう。
先のことは考えずに、とりあえず猫探しに集中したそうです。
探し始めてから4・50分経った頃に、雑草の隙間から二つの目玉が
見えたと言います。
「いたぞ」その声に捜索隊が大騒ぎ、声に驚いて猫は姿をけしてしまい、
静かにしてもらうように頼んで探していると・・・・・。
少し先の出っ張りに影が動くのが見えたと言います。
駐車場から出っ張りまでは1,5メートルくらいあり、上から捕まえることは
できないそうで、追いかけるとどんどん先に行ってしまう猫の先に回って
捕まえようともう一度駐車場に上がり、事情を説明すると捜索隊の
一人が「家に帰ってゲージをとってきます」「えっ」
「犬とか猫を入れるかごです、家はすぐそこなので」
この言葉で貰い手が見つかったと知り合いは元気が出たと言います。

先回りして猫をUターンさせて電池で照らしていると、溝の中に降りて
水に浸かってじっとしていたそうで、動くな、動くなと念じて出っ張りに
降りて手を延ばすと・・・・サッと猫が移動、これが3度あり4度目に
猫の首の皮をつかんで「捕まえた」
その瞬間には拍手が起こったと言います・・・・平和な国の日本の象徴。
そして、野次馬を入れて10名ほどの女性の中からゲージを持った
女性が「ありがとうございます」そしてその母親らしき人も来ていて
「明日獣医さんに連れて行って、うちで飼います」
と、めでたしめでたしの話ですが、1時間以上の捜索で知り合いは
汗だくだったそうで、着替えてからコンビニにビールを買いに行ったと
いうことです。
野次馬の何人かが先にコンビニに寄っていたのでしょう。

コンビニの店員から、猫が捕まってよかったですねと声をかけてもらった
そうで、知り合いが「もう知ってるの」「お客さんが今話してはりました」
ここまでならよくあることかも知れませんが、店員は「バイトに入る前に通ったら
猫が鳴いていたので、どうなったか心配してたんです。捕まってよかったです、
もし誰もいなかったら私が飼ってやろうと思っていました、うちで猫を
飼ってますからもう1匹いてもいいので」
世の中には親切な人がいるもんだと知り合いは喜んでいましたが、
「親切なのはアンタだよ」

Posted by いとう茂 at 19:47│Comments(0)
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