2022年03月29日

振り返り


助成金の申請が通らず落ち込んでいる暇もなく、昨日は作業所で当事者と
作業所の職員と社協の職員とえこーで振り返りがありました。
社協の事業でひきこもっている人を対象に、
就労体験の入門編のような事業が昨年末からありました。
社協の職員がえこーに来て、事業の説明をして
できそうな人がいれば紹介してほしいと依頼を受けて、
それならと一人の当事者に打診しました。
自宅でできる、ノルマなし、嫌ならやめてもいいという条件を提示して
本人に勧めたところ、やってみることになり2月末まで体験して、
昨日がその反省会と言ったところです。

軽作業ですが本人にしてみれば、いつも目の前に材料があり
それが無言のプレッシャーだったようで、毎日は作業ができませんでした。
それでも、ここはこうしてほしいとか、見本がもっと種類が多ければ
悩まずに済んだという感想が出てきました。
これまでにアルバイトの経験は少しあるようですが、
長続きせずに今日まで来ていました、作業ができなかった日の日給も
出しますということで、金額を聞くと急に本人の顔がほころんだのが印象的でした。
ただ、この先、継続して同じ作業をすることも可能ですが、
その場合は今回のような金額はもらえません、もっと少ない日給になりますが、
本人がそのことを理解しているか・・・・、
勘違いしてこの前はこれだけあったのにどうしてそんなに少ないのか、
とトラブルにならないか心配です。

いつ来てもいつ帰ってもいいし、いくつしなければというノルマもない、
そんな就労体験ができる企業があればいいのですが、
ひきこもりの当事者を基準にした就労体験の場はないように思います。
その企業に慣れて行くことには抵抗がなくなっても、集中力が続かず、
30分作業で30分休憩、5分作業で30分休憩、さらにもう30分休憩、
こうしたケースも珍しくなく企業側によほど理解がないと実現しません。

ともあれ、いつもは親と一緒に行動していますが、
昨日は一人で来ることができましたし、嬉しかったのはもらった賃金を
何に使うと尋ねられて「家族と食事に行く」と答えてくれたことです。
支払いの基準はともかく、「自分で稼いだお金」そんな達成感があったのでしょう。
これが自信になって、また踏み出せれば・・・そう願います。

Posted by いとう茂 at 14:09│Comments(0)
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