2022年05月30日

まちの姿

家の裏は公団の団地です、昔は膳所城の一部だったのですが、
それが壁で囲まれていますので刑務所になり、
60年近く前に刑務所が移転して、跡地をどうするか地元でも
議論になったと聞いています。
小学校を移転して、小学校の跡地に団地を造る派と刑務所の土地に
団地を造る派で何度も話があったようです。
結局、小学校には敷地が広すぎるということで団地になり、
公団の他に市営団地と警察官舎と幼稚園が建設されました。
その後子どもが減少して幼稚園が統合されて生涯学習センターになり、
警察官舎も閉鎖されて現在に至っています。

家の裏に建っている団地は5階建てで50戸の大きさですが、
見る限り10数戸は物干しざおやカーテンがありませんので空き室です。
高齢になり施設に入った人もいれば子どもの所に行った人もいますし、
手狭になりマイホームを持った人もいます。
高度成長期の頃なら賃貸の団地に若い世帯が入り、
資金を貯めてマイホームの購入のサイクルで、
入居者の平均年齢も上がるのが遅く活気がある街だったのですが、
現在入居している家族を下から眺めていると、
子育て世帯もありますがごく少数で、大部分は夫婦二人世帯です。
昔のように子どもが多すぎて幼稚園を新設したり小学校を二つにしたりという
時期は終わり、毎年高齢化が進むサイクルに入っています。

子どもが巣立ち狭かった家も二人ならゆっくりですし、
公共交通機関にも近く京都まで電車を乗り継いでも30分かかりません、
大阪でも1時間余りで行けますので、車がなくても生活にはそれほど困らないと思います。
そんな中で、交通の利便性を感じ取った若い世帯もポツポツ、
車はシェアリングで維持費を安く抑える工夫もしているようで、
こちらも裏に駐車場があり10台以上が並んでいます。
耐震工事はしてありますが、そろそろ耐用年数を過ぎる団地、
刑務所の白壁を見たことがある最後の方の年代だと思いますが、
これから生まれて来る子どもたちは、空き室が増えて耐用年数を過ぎた
団地の次にどんな姿を見るのでしょう。

Posted by いとう茂 at 15:42│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。