2023年11月17日

ちょっと見えてきました

今年は10月になっても暑い日が続き、
毎年紅葉して落葉の時期を迎えるケヤキが、
もしかすると常緑樹かと勘違いするほど、緑の葉を茂らせていました。
10月が過ぎて11月になっても紅に染まらずにいたのが、
急に寒くなり十分紅葉しないまま散りかけました。
帳尻を合わせているなと見ていると、
ここ1週間ほどで半分以上枝が見えてきました。
私が好きな裸木の季節です、てっぺんの細い枝が見えるようになり、
これから下に向かって葉がなくなっていきます。
コンビニの駐車場で、裸木を眺めながらぼんやりする季節が、
もうすぐやって来ます。
ここには3本のケヤキがあり、樹形もそれぞれ異なりますので、
見ていても飽きることがありません。
難点は木が高いのと建物の裏にあることで、近づいてみることができないことです。
それでも桜とは違う趣きがあり、裸木は桜よりもケヤキに軍配が上がります。
このケヤキに勝る木はモミジです、ケヤキよりももっと細い枝で、
爪楊枝の半分以下の太さしかありませんが、私の中ではNO1の裸木です。
よくもまあ、あれだけ細い枝に多くの葉をつけて折れないものだと感心します。
人生を青春、朱夏、白秋、玄冬、と分けることがありますが、
1年のサイクルですと裸木は玄冬に当たるのでしょう。
枝ぶりや樹木の太さはそれぞれ違いますが、裸木には木の個性があります。
人間も玄冬を迎えた時に、それぞれが生きてきた道や成果は違っても、
精一杯生きてきたと胸を張れるような裸木であるなら、
自分の人生を生き切ったことになると考えます。

Posted by いとう茂 at 21:35│Comments(0)
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