2012年09月16日

イソップ物語から⑪

人のふり見て・・・・・。
思い当たるところありませんか。
2500年以上、昔の話ですが、現代にも通用する
話です、自戒と反省のために・・・・。

クジャクとツル
 クジャクがツルを軽蔑している。
「私は金やむらさきの着物をきているのに、
おまえは羽にきれいなところがちっともないじゃないか。」
とツルの羽の色を馬鹿にした。
 すると、ツルは言い返す。
「ツルは、夜空に高く飛んで星のすぐそばまで行き、
星に歌を聞かせたり、昼も大空高く飛び、楽しむ事ができる。
クジャクなんかは、ニワトリのように、
ヒヨコと一緒に並んで地べたをよたよた歩いているだけじゃないか。」

 この様に言い争っているときにはどちらも幸せではない。
相手の足りないところをけなすときには、
その人の心が満たされていないときである。
 甘いおまんじゅーを食べている人が、
塩せんべーを食べている人を見て、
「そんな塩っぽいものを食べてどこがいいの?」
と言ったときには、塩せんべーが気になっている時である。
甘いおまんじゅーを食べて満足している人は、塩せんべーをけなさない。

 だいたい自分の欠点を認めればそれを補う人が周りに集まる。
そしていろいろのことがうまく行く。
その欠点を認めないと、その人と同じ種類の人が周りに集まる。
それは端から見ていて何ともみっともない集団である。
 自分の欠点を認めない人は、
その欠点が自分にないと思ってくれる人を好きになる。
そしてそういう人は、たいていその欠点のある人を利用しようとしている人である。

 ところでもしツルがクジャクのように美しさで空を飛んだら、
たちまち狙われて撃たれる。クジャクはツルの羽を馬鹿にするが、
これがツルを守っているのである。
人が自分の何かを馬鹿にしたらそれが自分の長所であり、
自分を守っていると気付くことである。


熊と狐

森のおくである日、熊と狐が、いろいろはなしをしていましたが、
熊はさもとくい気に、 「とにかく、あらゆる動物のうちで、
一番人間に対して礼儀正しいのはおれだよ。
なぜって、おれは人間をうやまってその死がいには、
爪一つさわらないんだからな。」 と、申しますと、
狐はこれをきいて、 「しかしねえ熊さん。
君のその言葉を人間がきいたら、
きっとその反対に、
『死んだ人をたべて、生きてる人にさわらないでくれ。』
というだろうと思うよ。」 と、こたえました。


熊と人間とどこが違うのでしょう。
俺は熊を敬って、その死がいには
爪ひとつ触らないんだからな。

熊は言うでしょう。
「死んだ熊を食べて、生きてる熊には触らないでくれ」
って。

牛や豚、魚やニワトリ。
すべて、人間が、それらの命を絶って
スーパーや小売店の店頭に並べて販売されています。

誰が熊を笑ったり、笑い話だと言えるでしょう。

Posted by いとう茂 at 11:46│Comments(0)
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