2012年08月23日

滋賀県平和祈念館

先日、東近江市にこの春オープンした、
滋賀県平和祈念館を訪ねました。
八日市インターから車で10分足らずの所で、
マーガレットステーションのほぼ隣です。

建設の声が出てから20年以上かけて実現した祈念館です。
旧の愛東町役場を改装したもので、
館内には2万点を超える手紙や写真、遺品等が
収蔵されています。

まず、2階でDVDを見ながら説明を聞き、
1階の展示場も学芸員の方が、丁寧に説明を
してくれました。

靖国神社や知覧の特攻記念館のような
強く語りかける迫力は感じませんでしたが、
戦死者の告別式の案内や出征風景の写真など
日常の出来事の中で起きた悲しみが
じわじわ伝わってきました。

もちろん家族にあてた手紙なども多数展示されて
いましたし、戦地で収拾された遺品もあります。

銃後を託された家族にとって、出征兵士の任地先は
遠い外国だったのでしょう。

そこで何が起きているのか、どうしていたのか
ほとんど手がかりがない、そんな中で届いた戦死の
知らせをどのような気持ちで受け取ったのか、
想像するだけで胸が痛みました。

出征時の笑顔が、家族が見た最後の姿。
そうした家族も多かったと思います。
脳裏には、今も、あの時の笑顔が克明に残っている、
年老いた親もいるのでしょう。

亡くなった人は年をとりません。
私の親父は68で亡くなりましたが、
17年後の親父の姿は、今も変わっていません。

あと10年で親父の年になります。
その年まで生きているか疑問ですが、
もし、その年まで生きていたら、
その時から先は私より若い親父が
私の心には生き続けることになります。

先の戦争で父親を亡くした幼子も、今ではもう、
70歳を超えた高齢者です、その人にとって
父親は今どきの若いお兄さんのままなのでしょう。

平和の尊さ。
その意味と、ありがたさをしっかり受け止めたいと思います。

Posted by いとう茂 at 12:37│Comments(0)
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