2014年12月16日

2000年には

2000年と言えば20世紀最後の年でした。
1987年から始めた「げんき通信」の2000年の冒頭の
文章が出てきました、当時45歳、あまり成長していない
自分と久しぶりに対峙しました。

大きな出来事はと振り返ると、前の年の暮れに商工会議所の
青年部の会長候補が夜逃げ同然にいなくなり、
代わりの会長を誰にするということで、OBの意見も求めて
連日会議があったのを思い出します。
青年部は年齢制限があり私は2000年度が最終年度で
監事に決まっていました、他にも同年齢のメンバーが
いましたがいずれも私同様の閑職に決まっていました。

前年度の会長の続投案も出ましたが理事会で否決され
人事は止まってしまいました、ここから大どんでん返し、
急遽、私に会長が回ってきました。
非常事態だからお願い、というOBからの声もあり
青天の霹靂ともいうべき出来事があったのがこの年でした。
在籍年数は10年、設立からのメンバーで副会長を通算で
5年務めていましたので会長と言われてもおかしくはなかったのですが、
自分の中では終わったこと、後は若い人がやるべきだと考えていました。

それまでにも会長の話はありましたが窮屈なのが嫌で
断り続けた経緯もあり、まさか自分に回ってくるなど
想像もしていませんでした。

それでは2000年のげんき通信から、長くなりますが。

人間のあるべき姿を色々なものに例えて表現することがある。
私の知る限りにおいて、その理想像は荻原井泉水の「豆腐」であろう。
長くなるが、その全文を紹介すると、

豆腐ほどよくできた男はあるまい。
彼は一見、仏頂面をしているけれども
決してカンカン頭の朴念仁ではなく、
軟らかさの点では申し分がない。

しかも、身を崩さぬだけの締まりは持っている。
煮ても焼いても食えぬ奴と言う言葉とは反対に、
煮てもよろしく、焼いてもよろしく、汁にしても、あんをかけても、
又は沸きたぎる油で揚げても、寒天の空に凍らしても、
それぞれの味を出すのだから面白い。

又、豆腐ほど相手を嫌わぬ者はない。
チリの鍋に入っては鯛と同座して恥じない。
スキの鍋に入っては鶏と相交わって相和する。
ノッペイ汁としては大根や芋と好き友人であり、
さらにおでんに於いては蒟蒻や竹輪と協調を保つ。
されば正月の重詰の中にも顔を出すし、
仏事のお皿にも一役を承らずにはいない。

彼は実に融通がきく、自然に凡てに順応する。
蓋し、彼が偏執的なる小我を持たずして、
いわば無我の境地に到り得ているからである。
金剛経に「応無所住而生其心」とある。
これが自分の境地だと腰を据えておさまる心がなくして、
与えられたる所に従って行き、
しかもあるがままの時に即して振る舞う。
この自然にして自由なるものの姿、これが豆腐なのである。
なるほどと頷くばかりである。


その他に「実るほど首を垂れる稲穂かな」のお米もある。
それに大根もある。豆腐と並んで煮てもよし、生でもよし、
ただ、焼くとなると問題だが整腸作用に優れ、
他の材料の味を吸収しても大根本来の風味を失うことがない。
他人から多くのことを学んだり影響を受けても自分を見失うことがない。
これも豆腐と並んで捨てがたい人間表現だろう。

この冬、もう一つ面白いものがあることに気付いた。
それは「レンコン」である。
彼は「豆腐」のような優等生ではない。
料理をする前にしっかりアク抜きをしないと他の具まで黒ずませてしまうし、
豆腐や大根は何もつけずにそのまま食べることも可能だが、
彼は何らかの味付けをしなければ食べられない。
そんな欠点があるが、欠点を長所に変えてしまうのが彼の彼たる所以である。

井泉水の「豆腐」風に彼を表現するなら、

レンコンほどよくできた男はあるまい。
彼は一見アクが強く、わがままな男に見えるが、
どんな熱湯でゆでられてもシャリッとした歯ごたえを失うことがないし、
先を見通す目をいくつも持っている。
泥だらけの池で自分に必要な養分だけを吸収して成長している。
情報過多の社会で我々は、どれだけその情報を分析し、
必要なものと不必要なものの選別をしているだろう。

彼をいくつかに輪切りにしてみると、すべての切り口が異なっている。
これは、彼がいろんな場面に適応できることを物語っているし、
祝事、仏事どちらの料理にも顔を出している。
人生の節目、転機どのシーンにも彼は必要とされている。
協調性のある彼は一人では人様の口には入らない、
醤油や辛子、酢と言った仲間を連れて我々の味覚を楽しませてくれる。

彼は驕りや傲慢さとは無縁である。
一人前になって収穫されるまでは、池の底でじっと謙虚に待っている。
少しくらい持ち上げられても浮き足立つことがない。
実に控えめな男である。

夏には、泥の中からアッと驚くような美しい花を咲かせ、
心を和ませてくれる。
まさに、彼は花も実もある男である。

となりそうだ。豆腐の原料である大豆や大根は、
人間が耕した畑で肥料を与えられて栽培される。
レンコンを作る池もそれなりに手入れされているのだろうが、
畑ほどではないだろう。

他人に何かを与えてもらうことを期待する前に、
まず、我々は自分の力で自分の人生を切り拓く努力をしなければならない。
目の前のレンコンは黙っているが、雄弁にそう語りかけているようだ。

昔、昔、親しい人が私をレンコンだと言いました。
何処を見てそう言ったのか、その人の評では、わかりやすい人だけど
対応が難しい人ということでした。
自分では、気分屋の所はあるけれど人付き合いも普通だし
特別変わったところはない人間だと思っています。
自分から石を投げることはないけど投げられたら投げ返す、
ただ、その返し方がきついから損をしている部分はあると思います。
周囲の人はそんな私を見て攻撃的だという印象を持つようです。


  
Posted by いとう茂 at 12:52Comments(0)

2014年12月15日

人に・・・・・

衆議院選挙が終わりました。
おかげさまで支援していた候補者が当選しました。
力を貸していただいた多くの方にお礼申し上げます。
勝ったからと喜んではいられません、国政がしっかり
国のあるべき姿を見据え方針を打ち出してもらわないと
勝った意味がありません。

選挙が終わり勝利に浸るのもそこそこに
11月の通常会議も終盤で議案の採決に向けて
各自が精査を行い態度を決めなくてはいけません。
午前中は予算決算の全体会と各常任委員会が開かれました。
いくつか議案の審議が行われ採決もありました。

午後からは総務常任委員会は消防の方から説明を受け、
その後は所管事務調査の議論があります。
午前の予定が質問が多く午後にずれ込んでいますので、
少し長引きそうです。

人という字と止まるという字を組み合わせると企、
企業の企という字です。
企てるとも読みます、人を止める策を考えると言うことでしょうか。

合、会、金、全、介、余、令、食、倉、傘・・・・もう思いつきません。
一般質問の再質問でも言ったのですが、人という字と良いという字を
組み合わせると食という字になります。
人を構成する上で伸ばしたい資質は知育、徳育、体育。
それらのもとになるのが食育です。

漢字遊びかもしれませんが、漢字を見ていると結構気づきがあります。

時間つぶしというとひんしゅくを買いそうですが、ストレスを
溜めない秘訣でもあります、気分転換の方法も一つではなく
数多く持っているほうが生きていく上で楽だと思います。

選挙で少しくたびれましたが勝利の余韻に浸るのも
ホドホド、今日は予算決算全体会に続き各常任委員会が
開催されています、今週末で11月の通常会議も閉会です。
終盤は議場での採決に向けて議案の審議を各自が真剣にする時期で
私も市民のためにベストの選択をします。

今年もあと2週間余りになりました、開戦記念日や
赤穂浪士の討ち入り、どちらも気づかずに済ませてしまいました。
ゆとりがないのか・・・・・30分ほどボンヤリの時間が必要です。
  
Posted by いとう茂 at 12:30Comments(0)

2014年12月14日

11月通常会議一般質問②

12日間の選挙戦が終わり、今日は投票日です。
済んでしまえば時間の流れが短く感じられるものです。
自分の中ではやれることはやり終えたという実感があり、
漠然とですが手ごたえもあります。

議員になってこれで5回目の選挙です、市長、衆参議員、
知事選挙と過去4回の自分なりの予想は全て的中しています。
負けそうだからと手抜きをした覚えはありません、
自分では今回同様やるべきことはやりぬいたという
実感があった選挙ばかりです。


学校給食費の会計を公会計化することについて一問一答方式で質問します。
平成24年11月通常会議において、大津市学校給食会の在り方について質問を行いました。
当時の澤村憲次教育長から、平成26年度を目標に
学校給食費の会計処理を公会計へと移行し、
学校給食会の役割を教育委員会において行っていけるよう努めていく
という答弁を頂きました。他都市の先進事例の研究、システム開発等に
思いのほか時間を要し、結果、目標の平成26年度より1年遅れとなりましたが、
平成27年4月から公会計に移行の運びになりました。
公会計化により教職員の負担軽減と年間約9億円の給食費の流れが透明化され、
行政として保護者を含む市民に対して説明責任を十分に果たせるようになります。

以下、惻隠の情を持って申し上げます。

公会計に踏み切る英断をされた 澤村憲次元教育長と、
導入にあたってご苦労、ご尽力いただいた富田眞前教育長をはじめ、
教育委員会委員、教育委員会の職員のみなさん、
とりわけ、松田哲男前教育部長に対しまして
深甚なる敬意と感謝を申し上げるとともに 心からお礼申し上げます。

それでは、まず、私会計から公会計移行に伴い、
平成25年度では約150万円と報告のあった滞納金の扱いについて、
平成27年3月末日までに各学校で徴収を完了してから移行するのか、
滞納金については教育委員会で引き継いで徴収されるのか伺います。

回答
滞納金の取り扱いにつきましては、平成26年度分を含めた過年
度分を平成27年3月までは各学校で徴収し、その後の未納分につ
いては、教育委員会が引き継ぎ、徴収をしてまいります。

次の質問に移ります。
公会計移行の目的の中に、滞納者に対して市が法的措置を念頭に
適切な対応を図ると明記されていますが、
滞納者に対してどのような対応をしていかれるのか、具体的な方法について伺います。

回答
滞納者への対応につきましては、原則、毎月28日に口座振替に
より引き落としを行いますが、残高不足等で収納できなかつた場合
は、督促状を送付いたします。督促でも納付されない場合は、催告
を行い、分納など納付手段も提示しながら納付を促してまいります
が、催告でも納付されない場合は、他市等の事例も参考にしながら、
簡易裁判所への訴えの提起等も今後検討していきたいと考えております。

次の質問に移ります。
公会計移行の目的に、教職員の事務負担の軽減に努めることが掲げられていますが、
現実には滞納金の回収について学校との連携は必要であると考えます。
つきましては、回収に当たり担任や校長に協力を求めることを考えておられるのか伺います。

回答
学校給食費の公会計化に伴い、各学校担当者等を対象に制度の概
要や引き続き学校で行う事務などについて説明をしてまいりました。
特に滞納金の回収につきましては、教職員の児童と向き合う時間
を確保する面から事務負担の軽減を考慮して、教育委員会が中心と
なつて回収に当たりますが、議員お述べのとおり、滞納金の着実な
回収には、学校との連携が必要でありますことから、ケースに応じ
て、学校の協力を得ながら滞納金の回収を図つてまいります。

次の質問に移ります。
現在の大津市学校給食会は、公会計に移行後も存続されるのか
その場合は理由もあわせて伺います。

回答
4月からの学校給食費の公会計化により、大津市において食材調
達業務を行うため、学校給食会については、食材の調達、支払い業
務や決算処理が終了する5月31日に解散をいたします。
なお、学校給食会が担つておりました調達業務を大津市が行うに
あたりまして、この業務を担当する職員の雇用をあらたに考えてお
ります。

次の質問に移ります。
給食物資の調達にあたり、調達事務の透明化は当然のことですが、
給食を食育教育の一環と考えるなら、予算が許す限り、
地場野菜や湖魚等の大津市産、滋賀県産の給食物資の使用も視野に入れ、
子どもたちに学びの機会を提供することも必要だと考えますが見解を伺います。

回答
学校給食における大津市産、滋賀県産の食材については、現在、
献立に毎月一回「滋賀の産物を食べようデー」の日を設ける他、琵
琶湖産の魚や地元の野菜などを可能な限り取り入れ、使用している
ところでございます。
また、地場産物を取り入れた給食の活用は、校内放送による献立
紹介や学校給食一ロメモを配布するなど、子どもたちの食への関心
を高め、食について学ぶ機会となっていることから、今後も引き続
き、地元食材の利用に努めてまいりたいと考えております。
  
Posted by いとう茂 at 13:08Comments(0)

2014年12月12日

11月通常会議一般質問①

一般質問の答弁が執行部から出ましたので
アップします、再質問のテープ起こしができていませんので
初問だけになりますが、今回の質問ではあまり再質問は
行いませんでした。
アプリ導入に向けて前向きに対応していただいています。

早ければ来年度途中で実証実験が行われる予定です。
全国の自治体での導入はまだボチボチという状況ですが、
必要性を認識している自治体は多く、今後一斉に
導入という事態があるかもしれません。

昨日は会派の広報紙に掲載の原稿を作成しました。
視察の報告の記事も担当しましたが字数制限が厳しくて
思った記事に仕上がらなかったのが残念ですが、限られた
紙面ですので仕方がありません。
担当幹事の承認もいただいたので私の手を離れました。

あとは来年の抱負と一般質問の記事ですが、これも
何とか昨日で完成です。


本年6月の通常会議においてスマートフォンのアプリを活用し、
道路の瑕疵やごみの不法投棄、交通危険箇所について市民からの投稿に、
アプリを導入できないか質問を行いました。

執行部からは、情報提供者が写真や位置情報を瞬時に市役所に
投稿することが可能となり、正確な情報が本市に送信され、
現地確認を即座に行うことができ、迅速な初期対応が図れる、と考えております。
また、問題解決の過程を段階的に市民に情報発信できる機能も、
行政の透明性の確保から重要であると考えております。
このことから、今後先進地である半田市や千葉市等の
実証実験結果を参考にして、導入について関係部局とともに
研究してまいりたいと考えております。と、言う答弁を頂いています。

先進地の研究に先立ち大津市公園緑地協会が実証実験を経て
本格導入を考えておられる公園Noteについて
関係10課が研修をされたと聞いています。
つきましては、先進地研修後、アプリ導入に向けた
研究の進捗状況についてお訊ねします。

回答
6月通常会議終了後の7月3日に、公園ノート開発元の担当者を
招き、建設部局、災害関連部局及び環境部局など関係10課と勉強
会を行い、スマートフォンアプリ導入の必要性について協議の場を
持ちました。
その協議により、建設部と情報システム課が主体となり、具体的
なシステム導入の検討を進める事となりました。
その後、先進地である半田市の「マイレポはんだ」、千葉市の「ち
ばレポ」の実証実験の結果や、大津市公園緑地協会が使用する「公
園ノート」など、その他民間のシステムなどと併せて調査検討を進
めてまいりました。その結果、現在情報システム課が管理している
統合型地理情報システムを活用して、市民からの情報提供を受ける
システムの構築を目指し、将来的には各部局を包括的に対応できる
システムの構築も考えてまいります。


このアプリについては、個人的には汎用性が高いものと考えています。
そのために6月通常会議においては広く市民に関心を持っていただきたいと思い、
道路の瑕疵や不法投棄、交通危険箇所と言った
身近な提案をさせていただきました。
将来的には災害情報や不審者情報をはじめ、
幅広い分野での活用を視野に入れるべきと考えますが当局の見解をお訊ねします。

回答
本市では現在、全庁的な統合型地理情報システムを導入しており、
その中で新規機能としてスマートフォンのみならず携帯電話から
も連携可能な情報登録機能がございます。またこのシステムは、市
販ソフトのようにアプリケーションをダウンロードする様な煩雑
な操作が不必要であり、ホームページ上から簡単に通報できるため、
より多くの市民の皆様から情報提供が期待できるものでございま
す。議員ご指摘の災害情報や不審者情報等について、市民のみなさ
まから市への情報提供を受ける体制整備については、本システムを
活用することを基本に関係各課と調整しながら幅広い分野での
活用を検討していきたいと考えております。


将来的に市民の活用範囲が広がれば、担当する課も増加します。
そうした時に、様々な情報が混在して、多くの課に寄せられるよりも、
市民からの情報を一括で収集・管理し、各担当課に振り分けるほうが
予算面や時間的にも効率が良いと考えますが、当局の見解をお訊ねします。

回答
市民からの情報提供は多岐広範囲にわたり、担当部署も多くの部
署にわたります。そのため提供された情報は複数の担当部署に係る
ものとして煩雑になりますことから、ご指摘のとおり情報は一箇所
で受け各担当課へ振り分ける方法が、予算面・時間的にも効率が良
いと考えるところでございますが、この点も含めて将来的に有効な
方法を検討してまいります。


市民から多岐にわたる情報を提供していただくために、
システム構築に時間がかかりすぎては意味が薄れるわけで、
環境部ではごみの不法投棄の通報に導入を進めていただけるようですが、
早期に市民に周知し関心を持ってもらい、
普及につなげるために、まずは道路の瑕疵、ごみの不法投棄、
交通危険箇所について公園緑地協会の公園ノートに準ずる
システムを導入すべきだと考えますが見解をお訊ねします。

回答
先程もお答えしましたように、各部局を包括的に対応できるシス
テムの構築が必要だと認識はしております。
このことについては、本市の情報推進化計画の指針である「IT
推進プランⅣ」の調査研究項目にスマートデバイスの活用として掲
げており、その中で災害情報や不審者情報など幅広い分野での活用
を関係各課と調整しながら検討していきたいと考えています。その
中でまずは、議員ご指摘のとおり早期に市民に周知し関心をもつて
もらい、普及につなげるために、道路の瑕疵、交通危険箇所につい
て、既に導入している統合型地理情報システムの情報登録機能を活
用して先行導入を検討してまいります。一方、環境部での導入につ
いては、ゴミ分別等の普及啓発を目的とし、併せて不法投棄の通報
等を行えるシステム導入を別途実施していきたいと考えております。


  
Posted by いとう茂 at 13:28Comments(0)

2014年12月12日

78円の命

8日から3日間一般質問があり、24人の議員が
質問を行いました、質問内容ではいくつか考えさせられる
質問がありましたが、一番印象に残っているのは
公明党の藤井重美議員の「犬猫殺処分ゼロへの対応について」
と言う質問の中で引用された殺処分費用78円にまつわる
作文の一節でした。

自分でも犬を飼っていますし、雌犬ですので避妊手術も
しています、そのことが飼い主として申し訳ない思いで
今も引きずっていますが、捨てられた犬や猫の殺処分費用が
78円、生き物の中で人間の命は地球より重いと言う表現を
目にしたことはありますが犬や猫の命は78円?

そのことに関心をもちネットで調べてみました。
作文の全文はネットで78円の命で探してください。
少し長くなりますが、新聞記事からの抜粋をアップします。

飼い主に捨てられたペットが殺処分されていく現実への複雑な
胸の内や命の大切さをつづった愛知県豊橋市立青陵中学1年の
谷山千華(ちか)さん(12)の作文「78円の命」に静かな反響が広がっている。
娘の思いを知った母親の泰代さん(44)は、
地域で捨て猫の命を救う取り組みを始めた。


 千華さんは小学6年生の時、夏休みの宿題でその作文をつづった。
近所でかわいがっていた捨て猫の産んだ子猫が
県動物保護管理センターに引き取られたと知ったのが発端だった。

 千華さんがインターネットで調べると、全国では1年間に
20万匹以上が殺処分され、1匹につき78円の費用がかかるとあった。
殺処分の様子を再現するアニメーションもあった。

 「動物の命の価値が78円でしかないように思えて胸が張り裂けそうになった」。
作文の題材にしたことについて、
千華さんは「一人でも多くの人に現実を知ってほしかった」と振り返る。

 昨年10月、豊橋市内の小中学生が参加した「話し方大会」で、
千華さん自身が朗読した作文は最優秀賞に選ばれた。
その後、コミュニティーペーパーやインターネットのブログなどで作文が紹介された。

 動物愛護団体「東三河動物福祉の会『ハーツ』」には、
千華さんの作文を読んだ人たちから「無責任な大人たちよりも
よっぽど物事を深く考えている」「命を命とも思わない無責任な
大人たちに読んでほしい」「少女の驚きと悲しみを思うと心が痛む」など、
数十件のメールが届いた。
同会では、命の大切さを考えてもらおうと、「78円の命」の絵本づくりを進めている。

 市教育委員会も「78円の命」を学校の道徳教育に生かしていこうと検討を始めた。

 母親の泰代さんは、千華さんの作文に背中を押されたという。

 近所には雌の捨て猫が3匹いた。昨年、10匹近い子猫を産んだ。
泰代さんは「すぐにどこかへ行くだろう」というほどの軽い気持ちで餌を与えていた。

 千華さんから殺処分の話を聞いた泰代さんは心が痛んだ。
「無責任な行動で猫の命を奪い、子どもたちに悲しい思いをさせてはならない」

 同じように近所で猫の世話をしていた人たちに声をかけ、
保健所に相談。猫を増やさない方法として、
不妊・去勢手術をしたうえで世話をする「地域猫」の活動を始めた。

 4軒の住民と一緒に、昨年10月から今年1月までに雌7匹に不妊手術を施した。
手術費用は1万5千円かかるが、
市の助成金制度を利用して原則として5千円の負担で済んだ。

 泰代さんは「現実に目を背けないで、命を救えることを知りました」と話す。

 作文を書いた後、野良猫との接し方に悩んでいた千華さんも、
「地域猫」を理解し、かわいがっている。


●谷山千華さん「78円の命」(抜粋、原文のまま)

 近所に捨てネコがいる。人なつっこい性格からいつの間にか
近所の人気者になっていた。2年たった頃にうれしい出来事があった。
赤ちゃんを産んだのだ。行き場のない子ネコを近所の鈴木さんが預かってくれた。
毎日のように子ネコたちを見に行って、まるで自分の飼いネコのようにかわいがった。

 ある日、突然子ネコの姿が見えなくなった。
鈴木さんに尋ねてみると、「○○センターに連れて行ったよ」と、うつむきながら言った。

 たぶん新しい飼い主が見つかる所に連れて行って幸せに暮らせるんだなと思った。
次の日、学校でこのことを友達に話したら「保健所だろ? それ殺されちゃうよ」と言った。
「そんなはずない。絶対幸せになってるよ」。
殺されるという言葉がみょうに心にひっかかり、授業中も保健所のことで頭がいっぱいだった。

 走って家に帰ると、急いでパソコンの前に座った。
「保健所」で検索するとそこには想像もできないざんこくなことがたくさんのっていた。
飼い主から見捨てられた動物は日付ごとにおりに入れられ、
そこで3日の間、飼い主をひたすら待ち続けるのだ。
そして飼い主が見つからなかった時には、死が待っている。

 10匹単位で小さな穴に押し込められ、二酸化炭素が送り込まれる。
数分もがき、苦しみ、死んだ後はごみのようにすぐに焼かれてしまうのだ。

 動物の処分、1匹につき78円。
動物の命の価値がたった78円でしかないように思えて胸が鳴り、はりさけそうになった。

 現実には年間20万匹以上の動物がこんなにも悲しい運命にある事を知り、
さらに大きなショックを受けた。動物とはいえ、
人間がかけがえのない命を勝手にうばってしまってもいいのだろうか。
もちろん人間にも、どうしても動物を育てられない理由があるのはわかっている。
一体どうすればいいのか分からなくなった。

 命を守るのは私が考えるほど簡単なことではない。
かわいいと思うだけでは動物は育てられない。
生き物を飼うということは一つの命にきちんと責任を持つことだ。
おもちゃのように捨ててはいけない。

 だから、ちゃんと最期まで育ててやれるという自信がなければ
飼ってはいけない事を学んだ。今も近所には何匹かの捨てネコがいる。
私はこのネコたちをかわいがってもいいのかどうか、ずっと悩んでいる。

今日は午前中は各予算決算常任委員会で補正予算の審議を行いました。
午後からは会派総会と議運、その後も会派総会です、
11月通常会議も終盤に近づき議案の態度を決めたり意見書や
請願の賛否を審議します。

衆議院選挙も終盤です、ここにきて彦根の方が亡くなられ
その案内が入りました、時間をやりくりしてお別れに行くか、
改めてお宅に伺うか分岐点です。


  
Posted by いとう茂 at 12:34Comments(0)