2022年09月04日

自己満足・自己達成感・自己肯定感②

日本百名山をすべて登ろうとしている人がいます、
過去には完全登頂の人も何人かいると思います。
この人たちにとっては山頂で記念撮影をすることが目的なのか、
一歩一歩踏みしめて山に登ることが目的なのか・・・。
どちらもあると思います・・・。
東海道を日本橋から京都まで歩く人も大勢います、各宿場で写真も撮るでしょうし、
日帰りから連泊まで様々なパターンで歩いているのだと思います。
こちらも東海道を踏破することが目的なのか、
一歩一歩の到達点が京都なのか・・・これもどちらもあるでしょう。
いずれにしても百名山を登った、東海道を歩いたという自信はあるでしょうが、
例えば草津宿と大津宿の間はどんな風景だったと聞かれて踏破が目的の人は
その印象が薄いかもしれません。
過程の積み重ねが結果です、結果だけを求めていると過程が疎かになる。
その結果、自己肯定感にも差が出てくるのでは・・・と考えます。

私も四国遍路をやろうと決めて、全行程を歩きで行く選択をしました。
1年に3000人ほどが歩いて結願していますから、
それほど珍しいことではありませんが、八十八の札所を回ることが目的か、
一歩一歩の積み重ねが八十八なのか・・・
このことには64番の雲辺寺を過ぎて香川に入るころで気づきました。
本堂の写真を見てどこの札所と分かるところもありますが、分からないところもあります。
特に、札所間が短かったり、ここまでは歩いておかないと翌日がきつくなる、
そうしたところの札所は印象が薄いか抜けています。
そのせいか、88番の大窪寺を打ち終えて結願した時の達成感はあまりなく、
翌月から車で別格も含めて108の札所を逆打ちしました。
しかし・・・これも達成感があまりなく、3巡目は何でもありで、
車、バス、電車に歩きで回りました。
この辺りでようやく札所回りはスタンプラリーと違うと実感して、
4巡目も何でもありですが・・・気づくのが遅かったのか
お大師さんは一向にお呼びにならず、四国もずいぶんご無沙汰です。
おそらく出来の悪い私に考える時間をくださっているのだろうと思います。
歩いたことで足腰には自信が出ましたが、
それを自己肯定感に昇華させるまでには至っていません。
これは・・・きっと達成感が足りないのが原因だと、
過程を大切にしなかったことを反省しています。
  
Posted by いとう茂 at 12:39Comments(0)