2022年09月19日
やはり警備員さんが転職します
久しぶりに知り合いの会社の前を通ったので、
知り合いにではなく警備員さんに会いに行ってきました。
「こんにちは」
「ああ、伊藤さんこんにちは、久しぶりですね」
「ご無沙汰しています、近くまで来たので寄らせてもらいました」
「社長は会議で出てますよ」
「社長には用事はありません、警備員さんの顔を見に来ました。
この前に、転職するかもしれないと話されていましたので、
何か変化があったのかと思って」
「わざわざありがとうございます。実はここをやめることが決まりました、
次に何をするかは未定ですが、今月いっぱいで退職の予定です、
後任も決まったようですので」
そんなやり取りがありました。
「誰かが見ていようが見ていまいが、与えられた仕事をしていればいいのですが、
凡人にはそこまで悟りを開く事は出来ないですよ、
積み上げたものが一晩で壊されてしまい、
次の日はまた一からになりますので、ほとほと嫌になりました」
転職に至った経緯は、やはり若い夜勤が入ってきたことが原因のようで、
自分一人が頑張ってやっていることが馬鹿らしくなってきたようです。
「その気持ちはよく分かります、世間で警備員がどのような評価なのかは別にして、
警備の質を高めようと思っても足を引っ張る人間がいる。
人間どんな仕事をしていても自負とかプライドがなくなったら、
仕事に対する熱意もなくなりますからね」
「伊藤さんみたいな人と仕事ができれば楽しいのでしょうが、
引継ぎで指摘をしても、その場は「はい」で結果は何もしていないどころか、
仕事そのものをしていないようなものですからね」
「次の仕事は決まりそうですか」
「毎日ハローワークの求人を見ていますが、年齢もありますし、
特殊な資格もありませんので、日勤の警備か道路で車の誘導の警備しかありません」
人生100年時代と言っても残りの30年余りを遊んで暮らせる人は、
ほんの一握りなのかもしれません。
「じゃ、次に来た時にはもうおいでにならないのですね」
「引継ぎがありますから月をまたぐかもしれませんが、
おそらく伊藤さんとお会いするのは今日で最後だと思います。
いつも親切にしていただいてありがとうございました」
「こちらこそ、いろんな話ができて楽しかったですし、
もうおいでにならないと思うと寂しいですわ。お体に気をつけてくださいね」
愛別離苦とまではいきませんが、これも一期一会。
人生の中での出会いと別れの一コマです。
知り合いにではなく警備員さんに会いに行ってきました。
「こんにちは」
「ああ、伊藤さんこんにちは、久しぶりですね」
「ご無沙汰しています、近くまで来たので寄らせてもらいました」
「社長は会議で出てますよ」
「社長には用事はありません、警備員さんの顔を見に来ました。
この前に、転職するかもしれないと話されていましたので、
何か変化があったのかと思って」
「わざわざありがとうございます。実はここをやめることが決まりました、
次に何をするかは未定ですが、今月いっぱいで退職の予定です、
後任も決まったようですので」
そんなやり取りがありました。
「誰かが見ていようが見ていまいが、与えられた仕事をしていればいいのですが、
凡人にはそこまで悟りを開く事は出来ないですよ、
積み上げたものが一晩で壊されてしまい、
次の日はまた一からになりますので、ほとほと嫌になりました」
転職に至った経緯は、やはり若い夜勤が入ってきたことが原因のようで、
自分一人が頑張ってやっていることが馬鹿らしくなってきたようです。
「その気持ちはよく分かります、世間で警備員がどのような評価なのかは別にして、
警備の質を高めようと思っても足を引っ張る人間がいる。
人間どんな仕事をしていても自負とかプライドがなくなったら、
仕事に対する熱意もなくなりますからね」
「伊藤さんみたいな人と仕事ができれば楽しいのでしょうが、
引継ぎで指摘をしても、その場は「はい」で結果は何もしていないどころか、
仕事そのものをしていないようなものですからね」
「次の仕事は決まりそうですか」
「毎日ハローワークの求人を見ていますが、年齢もありますし、
特殊な資格もありませんので、日勤の警備か道路で車の誘導の警備しかありません」
人生100年時代と言っても残りの30年余りを遊んで暮らせる人は、
ほんの一握りなのかもしれません。
「じゃ、次に来た時にはもうおいでにならないのですね」
「引継ぎがありますから月をまたぐかもしれませんが、
おそらく伊藤さんとお会いするのは今日で最後だと思います。
いつも親切にしていただいてありがとうございました」
「こちらこそ、いろんな話ができて楽しかったですし、
もうおいでにならないと思うと寂しいですわ。お体に気をつけてくださいね」
愛別離苦とまではいきませんが、これも一期一会。
人生の中での出会いと別れの一コマです。
Posted by いとう茂 at
15:26
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