2024年03月13日

原爆の図」より⑥

丸木位里さんと丸木俊さんの作品からの紹介の続きです。
原子野 第六部
食べ物はなく、
薬はなく、家は焼け、
雨にたたかれ、電灯はなく、
新聞はなく、ラジオはなく、医者もなく、
屍や、傷ついた人にうじがわき、
はえが群生してむらがり、音を立てて飛びかっておりました。
屍のにおいが風に乗って流れました。
人々のからだが傷つくだけでなく、心も深く傷つきました。
破れた皮膚をおおうことも忘れた人が、
わが子を捜して歩いていました。
来る日も来る日もさまよっておりました。
広島は、今でも人の骨が地の中から出ることがあるのです。
  
Posted by いとう茂 at 22:05Comments(0)