2017年03月26日

月例勉強会・その人を笑えますか⑯

今日は月例の勉強会がありました、少人数ですが
4年以上月1回のペースで勉強会をしています。
京都、今津からも参加者があり、自分たちの意見を述べて
それなりに盛り上がり、議論も結構しています。
今日は落ち込んでも前向きに生きることについて意見交換を
行いましたが、メンバーの一人が前向きに生きることについて
疑問点を提示して、そのことについて全員で討論を行いました。


「けちんぼう」

けちんぼうが、自分の財産を金に代えて、その金の固まりを
ある場所に埋めました。
そうすると、けちんぼうは自分の生きがいも元気も、
全部金の固まりと一緒に埋めた様な気持ちになってしまいました。
それで毎日、埋めた宝を見に行きました。
1人の職人が毎日やってくるけちんぼうを観察して、
なぜ来るのかを見破りました。
そこで、けちんぼうが帰った後で土を掘り起こし、
金の固まりを盗んでしまいました。
次の日、けちんぼうが来てみますと、穴は空っぽになっていました。
けちんぼうは髪の毛をかきむしって、おいおい泣き出しました。
泣いているけちんぼうを見た人が、心配して声をかけましたが、
わけを知ると、「なんだ、それじゃあ、泣く事はないでしょう。
だってあなたは、金の固まりがあった時も、持っていないと同じだったのだから。
だったら、石ころを持ってきて、金の固まりの代わりに埋めて、
それが金の固まりだと思っていれば良いじゃありませんか。
石ころが金の固まりの役目を果たしてくれますよ。
あなたは金がそこにあった時も、金をちっとも役立てなかったらしいからね」

このお話しは、どれほどの金持ちでも、お金を使わずに
ただ持っているだけなら、貧乏人と同じだという事を教えています。
盗まれるのはお金だけでなく、最近ではヘッドハンティング、
人も盗まれます。
人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり。
お金も人も十分に活用したいものです。

「旅人と運命の女神」

長い道のりを歩いてきた旅人が、へとへとに疲れて
井戸のそばに倒れ込んで眠ってしまいました。
もう少しで井戸の中にずり落ちそうになった時、
運命の女神が来て旅人をゆり起こしながら言いました。
「これこれ、こんな事をしていて井戸に落ちたら、あなたは自分の
不注意は棚にあげて、わたしのせいにするに決まっているでしょう」

運命の女神の言うとおり、たいていの人は自分が悪かった為に
不幸になっても、神さまのせいにしてしまうものです。
そういえば食べ過ぎて苦しいときも、自分のせいにはせずに
店や料理のボリュームのせいにする人がいるものです。

「占い師」

女が町の広場で占いをして、たいそう繁盛していました。
そこへ突然、1人の人が走ってきて、
「大変だ。あなたの家の戸がこじ開けられて、家の中の物が
全部盗まれていますよ」
びっくりした占い師は、飛び上がって、
「なんて事なの。なんて事なの」
と、言いながら、自分の家の様子を見に走って帰りました。
あたふたと駆けていく占い師の後ろから、そばにいた人々の1人が叫びました。
「やーい。あんたは他の人の身に起こる事が分かると得意になっていたくせに、
自分がこうなるのは分からなかったのかい?」

このお話しは、自分の事もちゃんと出来ないのに、
他人の事にあれこれと口出しする人に聞かせると良いでしょう。
これは自分に言い聞かせたいと思います。

「ロバとカエル」

まきを積んだロバが、沼を渡っていました。
ロバは途中で足を滑らせて、転んでしまいました。
なかなか起き上がれないので、泣いたりわめいたりしていますと、
沼のカエルたちが言いました。
「おいおい、ちょっと転んだだけで、そんなにヒイヒイ騒ぐなんてだらしない。
もしもぼくらみたいに、ずーっとこの沼にいさせられたら、
いったいどうする気かね」

ちょっとした苦労にも、弱音を吐く人がいます。
このお話しは、そういう弱虫に聞かせると良いでしょう。
下を見て満足せずに上を見て前向きにということでしょう。

  
Posted by いとう茂 at 22:14Comments(0)

2017年03月25日

第40回わたしと人権

議会に「わたしと人権」の冊子が届きました。
これは人権を守る大津市民の会が編集発行しているもので、
標語、ポスター、作文、詩などの作品が収められています。
全市の保育園、幼稚園、こども園から小中高校、一般まで
34703の応募がありました。
審査委員の方の名前を拝見していると、子どもが小学校で
お世話になった先生やPTAをしている時にお世話になった方々の
名前が並んでいて、「あ、あ、お元気で活躍されているんだ」
そんな嬉しさもわいてきました。

その人に対する敬意と感謝、自分に備えなければいけない資質は
謙虚さ。
これでその人を大切に思うことができると思います。
誰にでもあるのが人権で無視されがちなのが人格、ありそうで
ないのが人徳。
そんなことを考えたりしています。

1200編以上の応募作品から特別賞のほのぼの賞に母校の
膳所小学校2年生の作品が選ばれました。
賞のランクはわかりませんが、特選より前に講評も添えて編集
されていますので詩の部門のグランプリ、そんな位置づけにして、
後輩の受賞を喜びたいと思います。

「みんなのいのち」
みんなにいのちがあるんだ
赤ちゃんにも
子どもにも
みんないろいろ

自分のいのちも
友だちのいのちも
おかあさんのいのちも
おとうさんのいのちも
みんないろいろ

だけど
どのいのちもいっしょなんだよ
いっしょのおもさなんだよ
  
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2017年03月24日

大津市人事・給与構造改革

2月通常会議で最も議論された議案は議案第22号でした。
一般質問でも取り上げる議員が多くありましたし、総務常任委員会でも
労働組合に参考人招致という形で意見を求めました。
この議案は、職責と処遇の不一致を可能な限り解消し、管理職への昇進意欲を
向上させるために、係長級から主幹級への昇進をなくして、
非管理職の最大給与額を引き下げるというもので、
管理職にならなければ40歳を過ぎたあたりで昇給が止まってしまいます。
背景には非管理職の職員の給与が部長級の給与を上回っている
事態があり時間外勤務の削減などがあります。
ここだけを見ると時間外労働を意図的にしているのではないか、
そのために非管理職の職員の給与が高くなり、こうした条例の一部
改正も仕方ないと思われがちですが、そもそも時間外労働は
上司の命令で行うもので、非管理職の職員の意思で行われる
ものではありませんし、現実に人手が不足して仕事が終わらない部署も
あります、中には意図的に時間外労働をしている職員もいるかもしれませんが、
それは管理職が職員をしっかり管理・監督していないことも原因の
一つになっています。

大津市では給与の削減以外にも職員の働きやすい環境づくり、持続可能な
組織の維持のために適正な職員配置やワークライフバランスの推進など、
給与構造改革も含めて11の施策を考えていますが、
具体的にその内容が提示されずに給与の削減だけが先行してしまったために
問題が大きくなったところもあります、今後はほかの施策の計画、進捗を
注視していこうと思います。

個人的に心配するのは、公務員志望の就職希望者が他市の行政機関に
流出して優秀な人材の確保ができないという事態にならないか、
少子高齢化の進展は支えられる人が増加して、支える人が減少する、
そのことも意味しています、そういう時代になるほど優秀な人材が
求められますし、すべての人が管理職試験に合格できるわけでもありません、
合格してもポストがあるのか、管理職には時間外手当が付きませんので、
管理職による、いわゆるサービス残業が増加しないか、管理職の
時間外労働は給与には反映しませんので、管理職の健康管理は
十分できるのか、そんな問題や管理職に向かない職員が管理職になり
部下の評価や指揮、命令が円滑に進むのか、事務処理能力は優れているが、
性格的に管理職に向かない職員もいるのではないか、そうしたことも危惧します。
ライフワークバランスとは仕事の仕方を選択するということも含まれます、
全ての人が昇進意欲を持つとは限りませんので、そのあたりとの
整合性も考える必要があると思います。

危惧の先には市民へのサービス低下があります、地域では自分たちの
まちをよくしょう、活性化しょうと考え行動している個人や団体が
数多くあります、自助・共助で努力しても公助が必要になる時があり、
そうした時に素早く対応できる市役所が維持できるか、持続可能な
まちづくりは市民が主体にならなければ進みません。
市民の後押しやアドバイス、支援が効果的にできるか、そんなことを
心配します。
6年間の議員生活を通して感じるのは、大津市の職員は優秀な人材が
多いということです、もちろんすべてとは言いませんが、企画力、
実行力がある職員が本当に多いと思います。
ただ、そうした力を十分に発揮できるだけの権限が制限されている、
そんな感想も持っています。
玉磨かざれば光なし、という言葉があります、これはすぐれた才能や
素質を持つ人物でも努力して自分を磨かなければ、才能や素質を
活かせないという意味で、執行部は職員が努力して自らを磨く環境を
整備することに速やかに取り掛かっていただきたいと願います。
そのことがとりもなおさず、市民サービスの維持、向上につながる
ことだと思います。

以下は、2月通常会議で所属する会派の議案22号に対する賛成討論です。
この討論を賛成と考えるか反対と考えるかは判断が分かれるかもしれません。

湖誠会討論(人事・給与構造改革)

平成29年3月21日

 湖誠会を代表いたしまして、ただいま議題となっております、
議案第22号 大津市一般職の職員の給与に関する条例等の
一部を改正する条例の制定について、
委員長報告に賛成の立場から討論をいたします。

 当該議案は、職責と処遇の不一致を可能な限り解消し、
昇任意欲を向上させ、持続可能な組織体制を目指すことを
長期的目標とし、がんばった人が報われる給与制度とすることで、
仕事に対するモチベーションを向上させ、
市民サービスの向上を目指すことを短期的目標とした、
いわゆる人事・給与構造改革案の短期的目標の一環として、
行政職給料の最高号給の引き下げや主幹級への昇任の廃止、
また、保健師の給与制度の見直しを主な内容とするものです。
 この人事・給与構造改革案は、職員給与の改正だけでなく、
時間外勤務の削減や適正な人員確保、職員のがんばりに応じた
処遇制度への転換など、全部で11項目の改革内容となっており、
改革案全体の方向性としては、新総合計画第1期実行計画や
行政改革プラン2017に掲げられた「徹底した行財政改革を進め、
確かな都市経営を進める」ことで、持続可能な組織づくりに
資すると考えることから、当該議案には賛成いたします。

 しかしながら、本会議や委員会での議論を踏まえ、
今後の人事・給与構造改革の進め方について、
意見を述べておきたいと思います。

 そもそも人事・給与構造改革案では、職員ニーズに合った
構造改革を実現するため、平成26年度に実施した職員意識調査をもとに、
職員のモチベーション向上策として11項目にわたる施策を提示されました。
しかし、職員団体や職員に対しても、その改革案全体の構想が
果たして正しく伝わっているのか、はなはだ疑問に感じます。
今回の議案では、一般職員の給与が管理職の給与を超える状況の
解消を図るとして、給料表の改定による最高号給の引き下げという
痛みを伴う改革案が目に見える形で示された一方、
時間外勤務を削減するための方策や適正な人員確保、
また、がんばりに応じた処遇制度とするための人事評価制度の
活用・拡大方法など、職員の処遇改善につながる改革案が
職員の目に見える形で具体的に説明できていないこと、
職員の実感を伴っていないことが、この議案の上程にあたって
大きな混乱を招いた原因であると考えるものです。
代表質問や一般質問において市長は、
平成26年度に職員意識調査を実施した後、
平成27年5月に職員団体に職員アンケートの結果や課題を説明し、
全職員に向けて周知したうえで施策方針を策定し、
職員団体に説明したことや、昨年6月に職員団体に改革案を提案して以降、
延べ18回の団体交渉を重ねてきたことを強調されました。
確かに、職員団体との交渉に時間をかけられたことは評価いたしますが、
全職員に向けては、職員アンケートの結果や課題の周知を図られたにとどまり、
改革案の説明が行われたわけではありません。

職員団体に加入する職員の割合が半数を下回っている現状で、
職員の痛みを伴いつつも市民サービス向上に向けた
大きな改革を行おうとするならば、職員団体との交渉と並行してでも
全職員を対象に改革案の目的について説明会を開催するなど、
丁寧な説明と理解を得る努力を行うことが必要だったのではないでしょうか。
そうしたことの積み重ねによって、
職員団体との合意がなされないまま議会に議案が上程されるという、
異例かつ残念な状況を回避できたのではないかと考えます。

また、職員のモチベーション向上という点では、
人事・給与構造改革の全体を早期に完成させることが必須となります。
先ほども述べましたように、職員の実感を伴う形で時間外勤務が
削減されるよう、事業の再編や適正な人員配置を図り、
職員のがんばりが正当に評価される人事評価制度を構築しなければ、
ただ単に一般職員の人件費をカットし、その分の仕事が管理職に
上乗せされるだけといった、職員のモチベーションを逆に低下させ、
優秀な人材の散逸を招くおそれがあることは
指摘しておかなければなりません。

行政改革プラン2017では、事業の再編・整理、統合・廃止に取り組むとして、
平成29年度の前半に新たな事業評価の方法を検討し、
事業改善計画の策定をしたうえで、計画に基づく実施を平成30年度から
行うとされておりますが、あわせて働き方改革や
ワーク・ライフ・バランスの推進を加速させ、今回の人事・給与構造改革が、
全国の中核市で3番目に高いとされる本市職員のラスパイレス指数を
是正するための総人件費改革だけに終わることのないよう、
強く求めておきたいと思います。

加えて、今回の人事・給与構造改革の目的のひとつは、
管理職の職責に見合った給与水準と処遇の確立にあります。
しかし、現在本市では、管理職給与の独自カットが行われ、
平成29年度も引き続き独自カットを行うための議案が上程されております。
本市の厳しい財政状況を鑑みて一定の独自カットはやむを得ないと
考える一方、今後ますます管理職の職責が重くなることを考慮すれば、
職員の昇任意欲を減退させることのない独自カットのあり方についても
平成29年度中に改めて検討されるよう、申し添えます。

 最後に、当該議案の採決にあたって市長と職員団体の双方に、
特に申し上げておきます。
 当該議案は、今通常会議への上程に向けてわれわれ議会に
説明がなされた後にも市長と職員団体、いわゆる労使の交渉が続けられ、
議案内容が変更されるかもしれないという不安定な状況が続きました。
そして、議案として上程された後も当該議案を総務常任委員会で
審査するに当たっては、両職員団体を参考人招致するという
異例な事態となりました。

 今回の議案は、間違いなく職員にとって痛みを伴うものであります。
しかし、われわれは、大津市の意思決定機関である議会の一員として、
ときには市民や職員にとって痛みを伴う議案であっても、
それが本市全体の利益、あるいは持続可能なまちづくりに
資すると判断したならば、責任と覚悟をもって賛成しなければなりません。
それは、ひとえに市民のためであって、
議会は労使の交渉窓口でもなければ仲裁役でもありません。
今回の議案については、我が会派内にも賛否さまざまな
意見がありましたが、人事・給与構造改革が市民サービスの向上に
つながると信じ、賛成といたしました。

人事・給与構造改革については、今後も労使交渉が続けられるものと思いますが、
市長と職員団体の双方には、これまでの人事・給与構造改革に
関する交渉のあり方が互いの主張を一方的にぶつけるだけになっていなかったか、
また、その主張によって得られる成果が市民に寄り添ったものとなっていたのか、
再度熟慮されるよう申し上げ、討論といたします。



  
Posted by いとう茂 at 17:43Comments(0)

2017年03月23日

人事異動

この時期は進学や転勤、職場の中での異動もあり、人が動く
ことがよくあります。
小学校の時も転校していく友だちが何人かいました。
覚えているのは男性では2名、フルネームで覚えていますが、
鈴木くんと西河くん、女性ではあっちゃん、50年ほど前の
別れですがきれいな思い出として残っています。
昨年、中学校の同窓会であっちゃんの話題になり、友人が
会いたいと言い出し連絡をとりましたが・・・・・・・。
思い出は思い出としてそのままにしておく方が、そんな返事で
再会は叶いませんでした。

方丈記の冒頭の、ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
人も同じなのだとしみじみ思います。
生きていくということは出会いと別れの繰り返しを避けては
通れません。
そして、出会ってもすぐに忘れてしまう人もいれば、別れても
ずっと覚えている人もいます。

自分の意思で動く人もいれば意思とは関係なく動かされる人も
います、一人旅と団体のツアーみたいなものかもしれません。
どちらにせよ、動いた場所で楽しみを見つけられたら幸せ
と言えるのかもしれません。
行ったきりの人生、寄り道もいいものですが、一つひとつの
出会いを喜び、別れを惜しむ、そんなゆとりを持って余韻に
浸りたいと思っています。
遠くに行った人を思い、感謝することと、また会いたいと
願うこと、そんな人間関係を築けたらと願います。
この世のことはこの世で完結するしかありません、完結できない
事柄も命が尽きれば自然と完結するものです。

新天地で、あるいは元の古巣で楽しんでください、よき出会いを。
  
Posted by いとう茂 at 13:47Comments(0)

2017年03月22日

その人を笑えますか⑮


「ネズミとカエル」

陸に住むネズミが、カエルと仲良しになりましたが、これが運のつきでした。
と、いうもの、カエルには悪巧みがあったからです。
カエルはネズミの足と自分の足を、ヒモで結びつけました。
そして、初めは仲良く一緒に畑のムギを食べに行きました。
それから、沼の岸に近づきました。
沼まで来ると、カエルはネズミを水の底に引きずり込んで、
「ケロ、ケロ、ケ、ケ、ケ」
と、歓声をあげながら水遊びをしました。
可愛そうなネズミは、さんざん水を飲んでおぼれ死んでしまいました。
でも、足がカエルの足に結びつけられているので、
カエルと一緒に浮いたり沈んだりしていました。
それを1羽のトンビが見つけて、このネズミをさらっていきました。
当然、ヒモで足がつながっているカエルも一緒にトンビのえじきになりました。

悪い事をすると、自分もそのむくいを受ける事になるというお話しです。
悪いことをした報いは神様か仏様の気まぐれで個人差が
あるようです、でも天網恢恢疎にして漏らさず。
そのうち順番が回ってきますから・・・・・・・。

「水を叩く漁師」

漁師が川で、魚を捕っていました。
こちらの岸から向こうの岸まで、川の流れをせき止める形にアミを張っておいて、
ヒモの先に小石をくくりつけた物で、水をバシャバシャと叩くのです。
すると、驚いた魚は逃げようとして、アミに引っかかるのです。
近所に住んでいる人がそれを見て、
「そんな事をすれば、川の水がにごってしまう。
あなたはわたしたちに、にごった水を飲ませるつもりか」
と、怒りました。
それに対して漁師は、
「だけど、この川の水をにごさない様にしていれば、
わたしたちが飢え死にしてしまうじゃないか」

こちらが得をすれば、あちらが損をし、あちらが得をすれば、こちらが損をする。
人生には、こんな状況はよくあります。
何にでも例外があるようにも思います、こちらもあちらも損をしたり、
ずっとこちらが損をしたり・・・・・・・。
ただ、折衷案が一番高くつくことだけは覚えておきましょう。


「ライオンとロバとキツネ」

ライオンとロバとキツネが仲間になって、一緒に狩りに行きました。
たくさんの獲物が捕れた時、ライオンはロバに獲物を分けてくれと頼みました。
ロバは全体を3等分して、
「ライオンさんから、どうぞ1つお取りなさい」
と、言いました。
ライオンは腹を立てて、ロバに飛びかかって食い殺してしまいました。
そして今度は、キツネに分けてくれと頼みました。
キツネは、くずの様な切れ端を、少し自分に取っただけで、
全部をひと山にしてライオンに、「どうぞ、お取りなさい」
と、進めました。
ライオンが、「こう言う分け方を、誰から教わったのかね」
と、聞きますと、キツネは、
「ロバくんの、不幸な死に方です」

人は身近な人の不幸を見る事によって利口になるものだと、
このお話しは教えています。
人の失敗を見て笑うのではなく、自分ならどうするかを考えるのです。
そういえば世の中は人事異動の季節です。

「子ヒツジを食べるヒツジ飼い」

ヒツジ飼いがテントの中で子ヒツジを食べているのを見たオオカミが、
そばへ寄って来てこう言いました。
「もしわたしがそんな事をしたら、あなたがたはどんなにさわぐことでしょう」

自分は平気でしているのに、他人が同じ事をするとすぐに文句を言う人に
聞かせるお話しです。
そんな人は身近にいませんか、


「船旅をする人たち」

人々が船に乗って、海に出ました。
ずっと沖へ出た時、激しい嵐がおこって、船は今にも沈みそうになりました。
船に乗っていた客たちは、
「神さま、お助け下さい。船を沈めないで下さい。助けて下さったら、
いくらでも感謝のお供えをします」
と、大声で祈りました。
ところが嵐が静まると、みんなはごちそうを食べたり、踊ったり、
飛び跳ねたりしました。
もう、安心だと思ったのです。
しかし船長は考え深い人でしたから、うかれているお客たちに言いました。
「みなさん、楽しむのは結構です。ただし、いつまた嵐が
来るかもしれない事をお忘れなく」

うまくいったからといって、安心してはいけません。
災難は、また来るかもしれませんよ。
喉元過ぎれば・・・・・人のうわさも七十五日。
誰かがずーっと覚えているものです、あなたの苦手な人がね。
  
Posted by いとう茂 at 21:49Comments(0)