2017年03月21日
一雨ごとに・・・・・
昨日は春分、暦がどこから始まるのか分かりませんが、
春から始まっているのが多いように思います。
立春、春分、立夏、夏至、立秋、秋分、立冬、冬至、
季節ごとに節目がありますが、円で季節を考えると
45度ごとに大きな節目があり立春が0度なら春分は45度と
いうことになり、立夏が90度、夏至が135度になります。
以下、180度が立秋と続いていきます。
四季を24時間に例えると6時間が一つの季節になります、
午前6時が立春、9時が春分ですから今日は9時を少し
回ったところになります、立夏が正午、夏至が午後3時で
立秋が夕方6時、夏場ならまだまだ暑い時刻です。
午後9時が秋分で午前零時が立冬、徐々に冷え込んで
午前3時が冬至、こんな具合でしょうか。
冬場ならどの時刻に雨が降っても冷たいものですが、
ようやく水もぬるんできて、朝の9時過ぎの雨なら
それほど冷たく感じなくなってきました。
公園の桜のつぼみも膨らんできました、あと2週間もすれば
ほころびだします。
もう3時間もすると夏になります、人生80年なら季節の
めぐりが1日なら人生は80日になります。
丸々80日と言うことにして、明日はヨチヨチ歩きだし、
明後日にはカタコトの言葉を発します。
おむつを明後日に外せれば、土曜日は幼稚園の入園式、
月曜日は小学校で、4月2日は中学校の入学式。
このあたりまでにしておきましょうか、自分の人生を振り返って
恵みの雨に育てられた経験を思い出してみようと思います。
暖かい雨もあれば冷たい雨もあったはず、反面教師も
恵みの雨に替えて成長してきた部分もあるでしょう。
その証拠に冷たい雨に凍死もせずにいるのですから・・・・・。
この先も、残り68日の人生の中には暖かい雨もあれば
身を切るような冷たい雨もあったはずです、中学校を
卒業してから20歳まで、その次は30歳までと時間を区切って
振り返ることは意義があるように思います。
実際はわかりませんが、自分の未知の人生は残り18日足らず、
一雨ごとに成長する自分を感じるのに遅いとは思いません。
春から始まっているのが多いように思います。
立春、春分、立夏、夏至、立秋、秋分、立冬、冬至、
季節ごとに節目がありますが、円で季節を考えると
45度ごとに大きな節目があり立春が0度なら春分は45度と
いうことになり、立夏が90度、夏至が135度になります。
以下、180度が立秋と続いていきます。
四季を24時間に例えると6時間が一つの季節になります、
午前6時が立春、9時が春分ですから今日は9時を少し
回ったところになります、立夏が正午、夏至が午後3時で
立秋が夕方6時、夏場ならまだまだ暑い時刻です。
午後9時が秋分で午前零時が立冬、徐々に冷え込んで
午前3時が冬至、こんな具合でしょうか。
冬場ならどの時刻に雨が降っても冷たいものですが、
ようやく水もぬるんできて、朝の9時過ぎの雨なら
それほど冷たく感じなくなってきました。
公園の桜のつぼみも膨らんできました、あと2週間もすれば
ほころびだします。
もう3時間もすると夏になります、人生80年なら季節の
めぐりが1日なら人生は80日になります。
丸々80日と言うことにして、明日はヨチヨチ歩きだし、
明後日にはカタコトの言葉を発します。
おむつを明後日に外せれば、土曜日は幼稚園の入園式、
月曜日は小学校で、4月2日は中学校の入学式。
このあたりまでにしておきましょうか、自分の人生を振り返って
恵みの雨に育てられた経験を思い出してみようと思います。
暖かい雨もあれば冷たい雨もあったはず、反面教師も
恵みの雨に替えて成長してきた部分もあるでしょう。
その証拠に冷たい雨に凍死もせずにいるのですから・・・・・。
この先も、残り68日の人生の中には暖かい雨もあれば
身を切るような冷たい雨もあったはずです、中学校を
卒業してから20歳まで、その次は30歳までと時間を区切って
振り返ることは意義があるように思います。
実際はわかりませんが、自分の未知の人生は残り18日足らず、
一雨ごとに成長する自分を感じるのに遅いとは思いません。
Posted by いとう茂 at
21:49
│Comments(0)
2017年03月20日
いよいよ閉会
明日は2月通常会議の閉会日です、今回もいろいろな
問題が出てきました、新年度予算、議案、について明日は
各会派から賛成・反対の討論が行われます。
一人会派の時には私も何回か討論を行いました。
今から振り返ると若さもあったように思いますし、木だけを見て
森を見ていないところもあったように思います。
討論は拘束力があるわけではありませんので執行部は聞き流しても
問題はありませんが、議員の思いが詰まっているものですから、
耳を傾けて頂いていると思っています。
監査の方も、後期講評をまとめているところです、こちらも法的な
拘束力はありません、しかし、執行部から提案があった監査委員に
議会が同意し、さらに市長から議会選出の監査委員を選出する
議案が提出されて議員の投票で選ばれている2名の監査委員、
そうした4名の監査委員が1年をかけて会計だけでなく、業務についても
監査した結果ですので、こちらも耳を傾けて聞いていただき、
改善すべきところは改善するという姿勢を見せて頂きたいと
願っています。
明日は討論に加えて、常任委員会の委員長報告や特別委員会の
報告もあり、議案の採決までは時間がかかります。
終了の予定時間は午後9時を回る予定でタフな一日になりそうです。
副市長の人事案件もあります、国土交通省から副市長を迎える
予定で、その是非についても討論があるかもしれません。
この通常会議が終わると議会にも春が来ます、5月になると
招集会議、正副議長、監査委員の選出です、ほぼ傍観者に
近い立場ですが、毎年ドラマがあるように思います、
テレビでは水面下と言う言葉がはやっているようですが・・・・・。
問題が出てきました、新年度予算、議案、について明日は
各会派から賛成・反対の討論が行われます。
一人会派の時には私も何回か討論を行いました。
今から振り返ると若さもあったように思いますし、木だけを見て
森を見ていないところもあったように思います。
討論は拘束力があるわけではありませんので執行部は聞き流しても
問題はありませんが、議員の思いが詰まっているものですから、
耳を傾けて頂いていると思っています。
監査の方も、後期講評をまとめているところです、こちらも法的な
拘束力はありません、しかし、執行部から提案があった監査委員に
議会が同意し、さらに市長から議会選出の監査委員を選出する
議案が提出されて議員の投票で選ばれている2名の監査委員、
そうした4名の監査委員が1年をかけて会計だけでなく、業務についても
監査した結果ですので、こちらも耳を傾けて聞いていただき、
改善すべきところは改善するという姿勢を見せて頂きたいと
願っています。
明日は討論に加えて、常任委員会の委員長報告や特別委員会の
報告もあり、議案の採決までは時間がかかります。
終了の予定時間は午後9時を回る予定でタフな一日になりそうです。
副市長の人事案件もあります、国土交通省から副市長を迎える
予定で、その是非についても討論があるかもしれません。
この通常会議が終わると議会にも春が来ます、5月になると
招集会議、正副議長、監査委員の選出です、ほぼ傍観者に
近い立場ですが、毎年ドラマがあるように思います、
テレビでは水面下と言う言葉がはやっているようですが・・・・・。
Posted by いとう茂 at
20:31
│Comments(0)
2017年03月19日
失せ物発見
還暦のお祝いにいただいた万歩計、四国遍路をしている
ような感覚で、今歩いている位置が表示されます。
3巡目の40番観自在寺から41番龍光寺の間を歩いていて、
41番までは、あと45キロあります。
日ごろ、車が多いので運動不足の解消のために歩いてください、
そんな思いか、地に足を着けてしっかり生きてください、そんな
戒めかもしれませんが、本意はわかりません・・・・・。
40番と言えば徳島から始まる1番の霊山寺の反対側、愛媛に入った
最初の札所です。
海の向こうは九州になります、1日3キロ、4キロの積み重ねが
3巡目になっているわけですが、11日のびわ湖開きの後、
万歩計がどこかに行ってしまいました。
どこで落としたのだろう、その日は夜に火まつりがありましたので、
1日出かけていました。
朝、起きてからの自分の行動を思い出し、落としたのなら火まつりの
会場しかないという結論に達しました。
でも、どうしても納得がいきません、右ポケットに入れているのですが、
太鼓を運ぶ時も、演奏するときも入っている感覚がありませんでした。
では、びわ湖開きの式典の時は・・・・・・・、スーツのポケットに
出かけるときに入れた覚えがあります、で、スーツのポケットは・・・・・
ありません。
この段階では落としたというのではなく一旦家に帰って着替えるときに
ポケットから出したというのが正解だと思っていました。
火まつりは黒のチノパン、もちろんそのポケットに入っていません、
ここで、落としたのかもしれないという感覚になりました。
万歩計がないまま1週間、不便さはないのですが物足りなさが強く、
時々思い出して、どこに落としたのだろう・・・・・・。
そして、何度も11日の行動を思い返して、見落としていたことに
気づきました、黒のチノパンは太鼓の演奏用のもので、チノパンに
決める前に、もう1本黒のズボンをはいていたことを思い出しました。
夜の演奏で風もあるだろうから暖かい方にしょうと、ズボンを
履き替えていたのです、もしかすると・・・・・・あちらのズボンに
ついていないか、この時点で夜中の2時は回っていたと思いますので、
意識もうろう、半分以上夢の中状態でした。
ですから、翌朝は気が付かず思い出したのは昨日の午後でした、
祈るような気持ちでズボンを見ると右ポケットにフックが見えました。
念ずれば通ず・・・・・・ただの勘違いですが・・・・・・・・。
この万歩計と再び四国遍路が始まりました、城山三郎さんの言葉に、
「静かに行く者は 健やかに行く健やかに行く者は遠くまで行く」。
どこまで行ってもぐるぐる四国の中ですが、繰り返しの大切さも
最近分かるようになってきました、人間は同じことを繰り返していると
飽きてきたり、気を抜いたりして集中力が低下しますが、同じことを
繰り返してできる、そのことの中にも幸せを見つけることはできますし、
そうできる自分は幸せなのだと思うこともあります。
ような感覚で、今歩いている位置が表示されます。
3巡目の40番観自在寺から41番龍光寺の間を歩いていて、
41番までは、あと45キロあります。
日ごろ、車が多いので運動不足の解消のために歩いてください、
そんな思いか、地に足を着けてしっかり生きてください、そんな
戒めかもしれませんが、本意はわかりません・・・・・。
40番と言えば徳島から始まる1番の霊山寺の反対側、愛媛に入った
最初の札所です。
海の向こうは九州になります、1日3キロ、4キロの積み重ねが
3巡目になっているわけですが、11日のびわ湖開きの後、
万歩計がどこかに行ってしまいました。
どこで落としたのだろう、その日は夜に火まつりがありましたので、
1日出かけていました。
朝、起きてからの自分の行動を思い出し、落としたのなら火まつりの
会場しかないという結論に達しました。
でも、どうしても納得がいきません、右ポケットに入れているのですが、
太鼓を運ぶ時も、演奏するときも入っている感覚がありませんでした。
では、びわ湖開きの式典の時は・・・・・・・、スーツのポケットに
出かけるときに入れた覚えがあります、で、スーツのポケットは・・・・・
ありません。
この段階では落としたというのではなく一旦家に帰って着替えるときに
ポケットから出したというのが正解だと思っていました。
火まつりは黒のチノパン、もちろんそのポケットに入っていません、
ここで、落としたのかもしれないという感覚になりました。
万歩計がないまま1週間、不便さはないのですが物足りなさが強く、
時々思い出して、どこに落としたのだろう・・・・・・。
そして、何度も11日の行動を思い返して、見落としていたことに
気づきました、黒のチノパンは太鼓の演奏用のもので、チノパンに
決める前に、もう1本黒のズボンをはいていたことを思い出しました。
夜の演奏で風もあるだろうから暖かい方にしょうと、ズボンを
履き替えていたのです、もしかすると・・・・・・あちらのズボンに
ついていないか、この時点で夜中の2時は回っていたと思いますので、
意識もうろう、半分以上夢の中状態でした。
ですから、翌朝は気が付かず思い出したのは昨日の午後でした、
祈るような気持ちでズボンを見ると右ポケットにフックが見えました。
念ずれば通ず・・・・・・ただの勘違いですが・・・・・・・・。
この万歩計と再び四国遍路が始まりました、城山三郎さんの言葉に、
「静かに行く者は 健やかに行く健やかに行く者は遠くまで行く」。
どこまで行ってもぐるぐる四国の中ですが、繰り返しの大切さも
最近分かるようになってきました、人間は同じことを繰り返していると
飽きてきたり、気を抜いたりして集中力が低下しますが、同じことを
繰り返してできる、そのことの中にも幸せを見つけることはできますし、
そうできる自分は幸せなのだと思うこともあります。
Posted by いとう茂 at
11:08
│Comments(0)
2017年03月18日
初めての経験
昨日は市内の公立小学校の卒業式でした。
学区は違うのですが、隣の富士見小学校の卒業式に出席して
議長の祝辞を代読してきました。
卒業生は79名、クラスは3クラスでした。
在校生、保護者、来賓が入場して卒業生を拍手で迎えます。
ここまではどこの学校でも変わらない風景だと思います、
担任が先導を務めて卒業生が続きます、1組は男子が
圧倒的に多いように見えました、卒業生の名簿を見ても
男子か女子か判別しにくい名前が並んでいますので
外見で判断するしかありません。
入場した子どもが椅子に座っていきます、入場口に
背の高い女性が着物に袴姿で立っています、てっきり職員だと
思っていたら、入場の列に加わり歩いてきます、富士見小学校は
制服も標準服もなく私服ですので、基本は自由ですので
和服もありです、その後も袴姿の女の子がいました、
そして、紋付き袴の男の子もいます、七五三と言えば失礼ですが、
大人のいで立ちとは違い可愛らしいものでした。
一生に一度だけの小学校の卒業式、これもありなのでしょう。
今日から3連休、締めくくりは春分の日です、暑さ寒さも彼岸まで、
びわ湖開き、東大寺二月堂のお水取りも終わりいよいよ春が
やってきます、来週の今日からは春休み、緑のお爺さんも
今年度は残り4日になりました。
そういえば昨日立っていると「ありがとうございました」お礼を言う
子どもが何人かいました、小学校を卒業する子どもたちで、
「おめでとう」の言葉にもう一度お辞儀をしてくれました。
少しずつ大人への階段を上っていく子どもたち、一人ひとりに
筋書きのないドラマが待っているのでしょうが、どんな時にも
逃げずに向き合える大人になるのが理想ですが、逃げることも
あると思います。
ただ自分にだけは噓をつかずに正直に生きてほしいと願います。
学区は違うのですが、隣の富士見小学校の卒業式に出席して
議長の祝辞を代読してきました。
卒業生は79名、クラスは3クラスでした。
在校生、保護者、来賓が入場して卒業生を拍手で迎えます。
ここまではどこの学校でも変わらない風景だと思います、
担任が先導を務めて卒業生が続きます、1組は男子が
圧倒的に多いように見えました、卒業生の名簿を見ても
男子か女子か判別しにくい名前が並んでいますので
外見で判断するしかありません。
入場した子どもが椅子に座っていきます、入場口に
背の高い女性が着物に袴姿で立っています、てっきり職員だと
思っていたら、入場の列に加わり歩いてきます、富士見小学校は
制服も標準服もなく私服ですので、基本は自由ですので
和服もありです、その後も袴姿の女の子がいました、
そして、紋付き袴の男の子もいます、七五三と言えば失礼ですが、
大人のいで立ちとは違い可愛らしいものでした。
一生に一度だけの小学校の卒業式、これもありなのでしょう。
今日から3連休、締めくくりは春分の日です、暑さ寒さも彼岸まで、
びわ湖開き、東大寺二月堂のお水取りも終わりいよいよ春が
やってきます、来週の今日からは春休み、緑のお爺さんも
今年度は残り4日になりました。
そういえば昨日立っていると「ありがとうございました」お礼を言う
子どもが何人かいました、小学校を卒業する子どもたちで、
「おめでとう」の言葉にもう一度お辞儀をしてくれました。
少しずつ大人への階段を上っていく子どもたち、一人ひとりに
筋書きのないドラマが待っているのでしょうが、どんな時にも
逃げずに向き合える大人になるのが理想ですが、逃げることも
あると思います。
ただ自分にだけは噓をつかずに正直に生きてほしいと願います。
Posted by いとう茂 at
16:11
│Comments(0)
2017年03月17日
トラとキツネ
むかしむかし、中国のトラが海を越えて、日本へとやって来ました。
日本のキツネは頭が良いと聞いたので、キツネと勝負をしようと思ったのです。
トラはキツネを見つけると、さっそく言いました。
「俺は中国から来たトラだ。何でもよいから、お前と勝負をしたい」
「ふーん、勝負ねえ」
キツネは、竹やぶを見ながら言いました。
「勝負なら、竹やぶの中での早歩き競争はどうですか?
時間は明日の朝。こっちの竹やぶの端から出発して、
反対側の端まで先に到着した方が勝ちです」
「よし、それはいい」
トラは、ニヤリと笑いました。
トラは竹やぶの中に住んでいるので、竹やぶの中での
早歩き競争なら勝ったも同然です。
けれどキツネには、ちょっとした考えがあったのです。
キツネはトラと別れると、すぐに仲間のキツネを集めて
早歩き競争の事を話しました。
「いいか。ここで負けたら、我々日本のキツネの恥になる。
そこでだ。
今夜のうちから、みんなはあちこちに隠れていてほしいんだ。
そしてぼくが、
『よーい、どん!』
と、大声で言ったら、ぼくのふりをして先に反対側の端で立っているんだ。
中国のトラは、キツネと言う生き物はぼくしかいないと思っている。
だから反対側の端にキツネが立っていたら、てっきりぼくが
先についたと思ってくやしがるだろうよ」
「よし、わかった」
仲間のキツネは、さっそくあちこちに隠れました。
さて、朝が来ました。
トラは大はりきりで、竹やぶの出発点にやって来ました。
「では、トラさん、始めますよ」
キツネはそう言うと、大きな大きな声で
「よーい、どん!」
と、言いました。
するとトラは、さっそく早足で竹やぶの中を歩き始めました。
一緒に歩き始めたキツネを引き離して、ぐんぐんと竹やぶを進んで行きます。
「わはははは。おろかなキツネめ。このおれにかなうものか」
トラは、大笑いです。
ところが反対側の端近くに来て、トラはびっくりです。
なぜなら、ずっと後ろにいるはずのキツネが、にやにや
笑って立っていたからです。
「なぜだ!」
トラはくやしがって、キツネに言いました。
「もう一度勝負だ。ここから元の場所まで競争しよう!」
「いいですよ。では」
キツネは、大きな大きな声で、
「よーい、どん!」
と、言いました。
トラは、さっきよりも頑張って、竹やぶの中を進みました。
「よし、今度こそおれさまの勝ちだ」
そう思ったのですが、最初の場所にはすでにキツネが立っています。
「トラさん。遅かったですねえ」
トラは、またまたくやしがり、もう一回、もう一回と、
それから七回も競争を繰り返しました。
でも、何度やっても同じ事です。
「ちくしょう、おれさまが負けるなんて!」
くたくたにくたびれたトラは、くやし涙をこぼしながら中国へ
帰って行きました。
けれど中国に帰ったトラは、キツネに負けた事が
どうしてもくやしくて、自分の家来のネコに命令しました。
「お前たち、日本へ行って、キツネに噛みついてやれ!」
でもトラが日本へ送ったネコは、とてもあわてのネコで、
『キツネ』と『ネズミ』を聞き間違えて日本に来てしまったのです。
それで今でも、ネコはネズミを見つけると、追いかけまわすのだそうです。
キツネはともかく、日本の人間はこんな手で人をだまさないと、
信じたいと思います。
日本のキツネは頭が良いと聞いたので、キツネと勝負をしようと思ったのです。
トラはキツネを見つけると、さっそく言いました。
「俺は中国から来たトラだ。何でもよいから、お前と勝負をしたい」
「ふーん、勝負ねえ」
キツネは、竹やぶを見ながら言いました。
「勝負なら、竹やぶの中での早歩き競争はどうですか?
時間は明日の朝。こっちの竹やぶの端から出発して、
反対側の端まで先に到着した方が勝ちです」
「よし、それはいい」
トラは、ニヤリと笑いました。
トラは竹やぶの中に住んでいるので、竹やぶの中での
早歩き競争なら勝ったも同然です。
けれどキツネには、ちょっとした考えがあったのです。
キツネはトラと別れると、すぐに仲間のキツネを集めて
早歩き競争の事を話しました。
「いいか。ここで負けたら、我々日本のキツネの恥になる。
そこでだ。
今夜のうちから、みんなはあちこちに隠れていてほしいんだ。
そしてぼくが、
『よーい、どん!』
と、大声で言ったら、ぼくのふりをして先に反対側の端で立っているんだ。
中国のトラは、キツネと言う生き物はぼくしかいないと思っている。
だから反対側の端にキツネが立っていたら、てっきりぼくが
先についたと思ってくやしがるだろうよ」
「よし、わかった」
仲間のキツネは、さっそくあちこちに隠れました。
さて、朝が来ました。
トラは大はりきりで、竹やぶの出発点にやって来ました。
「では、トラさん、始めますよ」
キツネはそう言うと、大きな大きな声で
「よーい、どん!」
と、言いました。
するとトラは、さっそく早足で竹やぶの中を歩き始めました。
一緒に歩き始めたキツネを引き離して、ぐんぐんと竹やぶを進んで行きます。
「わはははは。おろかなキツネめ。このおれにかなうものか」
トラは、大笑いです。
ところが反対側の端近くに来て、トラはびっくりです。
なぜなら、ずっと後ろにいるはずのキツネが、にやにや
笑って立っていたからです。
「なぜだ!」
トラはくやしがって、キツネに言いました。
「もう一度勝負だ。ここから元の場所まで競争しよう!」
「いいですよ。では」
キツネは、大きな大きな声で、
「よーい、どん!」
と、言いました。
トラは、さっきよりも頑張って、竹やぶの中を進みました。
「よし、今度こそおれさまの勝ちだ」
そう思ったのですが、最初の場所にはすでにキツネが立っています。
「トラさん。遅かったですねえ」
トラは、またまたくやしがり、もう一回、もう一回と、
それから七回も競争を繰り返しました。
でも、何度やっても同じ事です。
「ちくしょう、おれさまが負けるなんて!」
くたくたにくたびれたトラは、くやし涙をこぼしながら中国へ
帰って行きました。
けれど中国に帰ったトラは、キツネに負けた事が
どうしてもくやしくて、自分の家来のネコに命令しました。
「お前たち、日本へ行って、キツネに噛みついてやれ!」
でもトラが日本へ送ったネコは、とてもあわてのネコで、
『キツネ』と『ネズミ』を聞き間違えて日本に来てしまったのです。
それで今でも、ネコはネズミを見つけると、追いかけまわすのだそうです。
キツネはともかく、日本の人間はこんな手で人をだまさないと、
信じたいと思います。
Posted by いとう茂 at
21:30
│Comments(0)