2015年01月28日
四国遍路
昨年から四国と高野山が賑わっています。
昨年は四国八十八ケ所霊場の開創1200年でしたし、
今年は高野山開創1200年です。
4月からは「高野山開創1200年記念大法会」が執り行われます。
テレビでも遍路や高野山関係の番組が多くなっています。
四国遍路は歩き、自動車、ツアー、自転車・・・・。
さまざまな形態で多くの人が札所を回っています。
西国三十三ケ所、観音霊場めぐりのほうが歴史的には古いそうですが、
4県をぐるっと回る四国のほうが分かりやすいのか認知度や
リピーターは四国のほうが上のように思います。
回り方も徳島県の1番霊山寺から時計回りに高知、愛媛、香川と
回る順打ちと香川県の88番大窪寺から反時計回りの逆打ちがありますが、
自動車ならナビがあるので大丈夫ですが、歩きで逆打ちは交通標識が
逆さまで見えませんので道に迷うことが多くなります。
そして、一度に回ってしまう通し打ちと何度かに区切って回る区切り打ちが
あります。
歩きなら通しで回ると40~50日、自動車なら7~14日、ツアーなら
月1回ペースで1年、徳島以外の県は1泊2日になります、自転車は
想像がつきませんが25日から30日くらいでしょうか。
費用がかかるのは断然歩き、それも区切り打ちです。
大津からなら往復の交通費が何度も必要になるためです。
私は1年に3・4回のペースで区切り打ちをしましたが2年9ヶ月
かかりました。
歩行距離は1200キロとも1400キロとも言われています。
1200年の遍路の歴史の中では色々と世相を反映したものがあったようです。
貧困家庭では子どもの口減らしのために遍路に出したという話が
あります、四国を歩いていると誰かが食事を提供してくれる、
お接待の原点かとも思います、医者に見放された病人が
四国遍路で病気が全快した、「お四国病院」とも言われています。
病気全快の話はいくつかの札所で今も残っていますし、
お四国病院を信じる人も多数おいでになるようです。
また、遍路の途中で亡くなった人を葬った無名塚も
四国各地にありますし、今でも、そうした塚に水や供え物をして
守をしている人もいます。
宿泊費は民宿や宿坊で1泊2食で6000円から7000円、
贅沢をするなら・・・・・・・したことがありません。
歩きと自動車で各1回、3順目の現在は歩き中心で電車も
時々利用しながら徳島からもっとも遠い宿毛まで行きました。
次回は長かった高知県から松尾峠を越えて愛媛県入りですが
当分お預け状態です。
徳島県には23の札所があります、大津からなら自動車で朝早めに出て
日帰りで1番から11番、12番から21番、22番と23番と
3回で回れると思います。
お寺でのお参りもそこそこにご朱印だけいただくのなら
2回で終わるかもしれませんがスタンプラリーではないので・・・・。
とはいっても、回っているとそういう人に出会うことはあります。
回り方は人それぞれですので基本的には何でもありなのでしょう。
お寺に着くと山門で一礼、手洗い場で手と口を清め、鐘をつくのは自由です、
本堂で線香とローソクを灯し、納め札か写経を納めます。
私は納め札です、鰐口(本堂にある鐘)を鳴らし賽銭を入れて、これも個人差が
ありますが、私は般若心経を1回、御本尊の真言を3回、光明真言を3回、
お大師さんの御宝号を3回、回向文を1回、唱えて大師堂では線香とローソク、
納め札、賽銭までは本堂と同じですが御本尊の真言だけ抜いて同じように唱えます。
それが終わると納経所で御朱印をいただき、帰る時も山門で一礼。
歩きだと到着した時は息が上がっていることもあり、お茶を飲んで
汗が引くまで、しばし休憩してからお参りになります。
歩きでは札所にいる時間は30分程度、自動車なら20分くらいでしょうか。
これを省いて本堂と大師堂に賽銭だけ入れて納経所に行けば
15分以上の時間短縮になります。
1番から11番までなら165分、3時間近く短縮できますから
14番か15番まで回れますが・・・・・。
徳島ではそれ程でもないのですが香川県に入ると
盗難注意の紙が目に付きます。
掛け軸の納経料は500円、80番の国分寺までなら、すでに
納経料だけで4万円、掛け軸本体が12000円くらいからですので
5万円以上の費用がかかっています、これを盗む不届き者は残り8ケ所と
高野山の奥之院か金剛峰寺または東寺か善通寺大師堂の
いずれかの御朱印2ケ所、合計5000円で掛け軸を手に入れ転売したりするのです。
自動車ならまず身の回りから離さないでしょうし、ツアーなら
添乗員がまとめて御朱印をもらってくれるので心配ありませんが、
歩きは札所に着くと気が緩むのと疲れて集中力が欠け、
リュックをベンチに置いて数珠と線香などお参りに必要なものだけを
手にして本堂や大師堂に行くことがあります、ここを狙われるのです。
実際、私も盗られはしませんでしたが、お参りの最中に荷物をベンチに置いて
きたことに気付き何度も振り返って読経した経験が何回かありました。
四国も高野山も1200年ということで納経帳には普段のスタンプだけでなく
記念スタンプを押していただけます。
ご本尊の御影のほかに記念の御影もいただけます。
回る動機は人それぞれ、信仰もあれば家庭の事情や自分探し、
その他、人に言えない理由もあります「目的は何?」
この質問はかなり失礼な気がします、歩き遍路同士なら、まずこうした
質問は出てきません「どこから来られたのですか」「今日はどこまで」。
本人が口を開けば、黙って理由を聞いているだけです、自分も心に荷物を
持っているのに他人の荷物まで持ちたくない、そう思うからかもしれません。
私は、何も考えずボーとしたい、それが最大の理由かもしれません。
万歩計は37番岩本寺を出て足摺岬の38番金剛福寺に向かって歩いているところです。
遍路の行程で最長の90キロ余り、まだ60キロ以上残っています。
当分、四国には行けません、行きたい気持ちはあるのですが・・・・・。
次回から実際に歩いた時を思い出しながら書いてみようと思います。
昨年は四国八十八ケ所霊場の開創1200年でしたし、
今年は高野山開創1200年です。
4月からは「高野山開創1200年記念大法会」が執り行われます。
テレビでも遍路や高野山関係の番組が多くなっています。
四国遍路は歩き、自動車、ツアー、自転車・・・・。
さまざまな形態で多くの人が札所を回っています。
西国三十三ケ所、観音霊場めぐりのほうが歴史的には古いそうですが、
4県をぐるっと回る四国のほうが分かりやすいのか認知度や
リピーターは四国のほうが上のように思います。
回り方も徳島県の1番霊山寺から時計回りに高知、愛媛、香川と
回る順打ちと香川県の88番大窪寺から反時計回りの逆打ちがありますが、
自動車ならナビがあるので大丈夫ですが、歩きで逆打ちは交通標識が
逆さまで見えませんので道に迷うことが多くなります。
そして、一度に回ってしまう通し打ちと何度かに区切って回る区切り打ちが
あります。
歩きなら通しで回ると40~50日、自動車なら7~14日、ツアーなら
月1回ペースで1年、徳島以外の県は1泊2日になります、自転車は
想像がつきませんが25日から30日くらいでしょうか。
費用がかかるのは断然歩き、それも区切り打ちです。
大津からなら往復の交通費が何度も必要になるためです。
私は1年に3・4回のペースで区切り打ちをしましたが2年9ヶ月
かかりました。
歩行距離は1200キロとも1400キロとも言われています。
1200年の遍路の歴史の中では色々と世相を反映したものがあったようです。
貧困家庭では子どもの口減らしのために遍路に出したという話が
あります、四国を歩いていると誰かが食事を提供してくれる、
お接待の原点かとも思います、医者に見放された病人が
四国遍路で病気が全快した、「お四国病院」とも言われています。
病気全快の話はいくつかの札所で今も残っていますし、
お四国病院を信じる人も多数おいでになるようです。
また、遍路の途中で亡くなった人を葬った無名塚も
四国各地にありますし、今でも、そうした塚に水や供え物をして
守をしている人もいます。
宿泊費は民宿や宿坊で1泊2食で6000円から7000円、
贅沢をするなら・・・・・・・したことがありません。
歩きと自動車で各1回、3順目の現在は歩き中心で電車も
時々利用しながら徳島からもっとも遠い宿毛まで行きました。
次回は長かった高知県から松尾峠を越えて愛媛県入りですが
当分お預け状態です。
徳島県には23の札所があります、大津からなら自動車で朝早めに出て
日帰りで1番から11番、12番から21番、22番と23番と
3回で回れると思います。
お寺でのお参りもそこそこにご朱印だけいただくのなら
2回で終わるかもしれませんがスタンプラリーではないので・・・・。
とはいっても、回っているとそういう人に出会うことはあります。
回り方は人それぞれですので基本的には何でもありなのでしょう。
お寺に着くと山門で一礼、手洗い場で手と口を清め、鐘をつくのは自由です、
本堂で線香とローソクを灯し、納め札か写経を納めます。
私は納め札です、鰐口(本堂にある鐘)を鳴らし賽銭を入れて、これも個人差が
ありますが、私は般若心経を1回、御本尊の真言を3回、光明真言を3回、
お大師さんの御宝号を3回、回向文を1回、唱えて大師堂では線香とローソク、
納め札、賽銭までは本堂と同じですが御本尊の真言だけ抜いて同じように唱えます。
それが終わると納経所で御朱印をいただき、帰る時も山門で一礼。
歩きだと到着した時は息が上がっていることもあり、お茶を飲んで
汗が引くまで、しばし休憩してからお参りになります。
歩きでは札所にいる時間は30分程度、自動車なら20分くらいでしょうか。
これを省いて本堂と大師堂に賽銭だけ入れて納経所に行けば
15分以上の時間短縮になります。
1番から11番までなら165分、3時間近く短縮できますから
14番か15番まで回れますが・・・・・。
徳島ではそれ程でもないのですが香川県に入ると
盗難注意の紙が目に付きます。
掛け軸の納経料は500円、80番の国分寺までなら、すでに
納経料だけで4万円、掛け軸本体が12000円くらいからですので
5万円以上の費用がかかっています、これを盗む不届き者は残り8ケ所と
高野山の奥之院か金剛峰寺または東寺か善通寺大師堂の
いずれかの御朱印2ケ所、合計5000円で掛け軸を手に入れ転売したりするのです。
自動車ならまず身の回りから離さないでしょうし、ツアーなら
添乗員がまとめて御朱印をもらってくれるので心配ありませんが、
歩きは札所に着くと気が緩むのと疲れて集中力が欠け、
リュックをベンチに置いて数珠と線香などお参りに必要なものだけを
手にして本堂や大師堂に行くことがあります、ここを狙われるのです。
実際、私も盗られはしませんでしたが、お参りの最中に荷物をベンチに置いて
きたことに気付き何度も振り返って読経した経験が何回かありました。
四国も高野山も1200年ということで納経帳には普段のスタンプだけでなく
記念スタンプを押していただけます。
ご本尊の御影のほかに記念の御影もいただけます。
回る動機は人それぞれ、信仰もあれば家庭の事情や自分探し、
その他、人に言えない理由もあります「目的は何?」
この質問はかなり失礼な気がします、歩き遍路同士なら、まずこうした
質問は出てきません「どこから来られたのですか」「今日はどこまで」。
本人が口を開けば、黙って理由を聞いているだけです、自分も心に荷物を
持っているのに他人の荷物まで持ちたくない、そう思うからかもしれません。
私は、何も考えずボーとしたい、それが最大の理由かもしれません。
万歩計は37番岩本寺を出て足摺岬の38番金剛福寺に向かって歩いているところです。
遍路の行程で最長の90キロ余り、まだ60キロ以上残っています。
当分、四国には行けません、行きたい気持ちはあるのですが・・・・・。
次回から実際に歩いた時を思い出しながら書いてみようと思います。
Posted by いとう茂 at
12:47
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