2016年12月20日
どこで笑うか、何が面白いか
「その人」を知る手掛かりは、誰と付き合っているか、
どんな本を読んでいるか、どんなことにお金を使っているかで
分かると言われています。
そして、「その人」の知的レベルはどこで笑うか、何に興味を
持っているかで判断できるそうです。
私の知的レベルを知るために、江戸小話から自分が面白いと
感じたり吹き出してしまった小話を紹介したいと思います。
皆さんと共感できるかどうか・・・・・・。
今日は監査がありましたが、笑える部分はなく知的レベルを
はかる機会にはなりませんでした。
それでも精いっぱい知的な思考をしてきました。
「主人想いの小僧」
元日の朝。
あるお店の旦那が小僧をお供に連れて、年始回りをしておりました。
尋ねて行った家の玄関先で、旦那が奥の部屋に向かって、
「ごめんください。ごめんください」
と、大きな声で呼びかけるのですが、何度呼んでも返事がありません。
しばらく間をおいて、また呼びかけるのですが、やはり同じ事です。
するとそばにいたお供の小僧が、大きな声で、
「はーい」
と、返事をしました。
すると旦那が怒って、
「馬鹿め! お前が返事をして何になるのだ!」
と、怒鳴りつけました。
でも小僧は、大真面目顔をして言いました。
「でも、このまま誰も返事をしてくれませんと、旦那さまが
さぞお疲れになるだろうと思いましたので、気をきかせました」
「たこあげ」
息子がたこを上げていましたが、いっこうにうまく上がりません。
それを見た親父が、
「待て待て、そうじゃない。うまく風に乗せるんだ。
今、おれが上げてやるから、よく見ていろ」
と、言って息子からたこを奪い取ると、あっという間に
たこを空高く上げて見せました。
「どうだい。うまいもんだろう」
親父はすっかり面白くなって、息子にたこを渡そうとはしません。
横から息子が、
「父ちゃん、おれにもやらせておくれよ」
と、言って、せがみます。
「えい、うるさい。待ってろ!」
「ねえ、ねえ、やらせておくれよ」
息子がしつこく親父の着物を引っ張ると、親父は怖い顔をして言いました。
「ええい、やかましい奴だ。お前など、たこあげに連れて来なければ良かった」
「・・・そんな。おれが一人でしていたのに」
まあ、こんな親が時々います。
「キツネつき」
むかしはキツネが人に取りついて、よくいたずらをしたものでした。
そして、ある店の小僧さんにキツネがついてしまい、
突然小僧さんが訳の分からない事を言い始めました。
お店の主人は困って神主さんにお払いをしてもらったり、
お坊さんにお経をあげてもらったりして、ようやく小
僧さんに取りついていたキツネを追い出しました。
ところがキツネを追い出したのに、小僧さんは、
まだぼんやりとしています。
主人は腹を立てて、
「お前はキツネがついてから、ひどいアホになったな」
と、言うと、取りついていたキツネが窓からひょいと顔を出して言いました。
「あたしのせいじゃありませんよ。それは、元からです」
「大声のしらみ、小声のわたくず」
店の主人と小僧が、浅草の観音さまにお参りに行った時の事です。
賑やかな仲見世通りを歩いていますと、小僧が突然主人の
背中を指差し、大きな声で言いました。
「あっ、だんなさま。だんなさまの背中に、しらみがついております」
「馬鹿! そんな事は小声で言え! 恥ずかしいだろ」
主人は慌てて小僧に言うと、小僧は声を小さくして言いました。
「・・・間違えました。・・・これはしらみではなく、・・・
ただの綿くずでございました」
「馬鹿! それなら大きい声で言え!」
「とんちんかん」
「鉄砲を買ったぞ」
猟師の熊さんは、うれしそうに横町のご隠居に見せに来ました。
「ほほう、これは良い鉄砲じゃな。で、どのくらいだ」
「三匁(もんめ)二分(→約12グラム)の玉でさあ」
「いやいや、代(だい→代金)の事さ」
「ああ、台は、かしの木さ」
「いいや、値(ね→値段)だよ」 熊さん、変な顔で、
「知らねえのかい? 音は決まっているぜ、『ズドン!』だ」
「おじいさんとおばあさん」
長屋に、耳の遠いおじいさんとおばあさんが住んでいました。
ある日の事。
大家さんが家の前を通り過ぎるのを見たおじいさんは、
おばあさんに言いました。
「おばあさんや、今通ったのは、大家さんじゃなかったかい?」
「いいや、違うよ。あれは大家さんだよ」
「おや? そうかい。わしゃまた、大家さんかと思ったよ」
「金のとりい」
金蔵さんのところのおかみさんが、大変な難産でした。
そこで近所の人たちが、医者よ産婆よと、大騒ぎをしていると、
たまりかねた金蔵さんがいきなり井戸ばたへ飛び出すと、
頭から水をかぶり始めました。
「神さま。どうか安産する様にお願いします。
お礼に、きっときっと、金の大とりいを差し上げますので」
それを聞いたおかみさんは、慌てて金蔵さんに言いました。
「お前さん、そんな馬鹿な事を言うもんじゃないよ。
わたしが安産したからって、どうやって金のとりいなんかこしらえるのさ」
すると、金蔵さんが言いました。
「やかましい、わしが神さまを騙しているうちに、早く産んでしまえ」
「棚」
「この間、お前につってもらった棚が落ちてな、大騒ぎだったぞ。
あんな下手くそな棚は、見た事がない」
「はて? そう簡単に落ちるはずはないんだが、・・・あっ!
さては上に、何か乗せたな」
どんな本を読んでいるか、どんなことにお金を使っているかで
分かると言われています。
そして、「その人」の知的レベルはどこで笑うか、何に興味を
持っているかで判断できるそうです。
私の知的レベルを知るために、江戸小話から自分が面白いと
感じたり吹き出してしまった小話を紹介したいと思います。
皆さんと共感できるかどうか・・・・・・。
今日は監査がありましたが、笑える部分はなく知的レベルを
はかる機会にはなりませんでした。
それでも精いっぱい知的な思考をしてきました。
「主人想いの小僧」
元日の朝。
あるお店の旦那が小僧をお供に連れて、年始回りをしておりました。
尋ねて行った家の玄関先で、旦那が奥の部屋に向かって、
「ごめんください。ごめんください」
と、大きな声で呼びかけるのですが、何度呼んでも返事がありません。
しばらく間をおいて、また呼びかけるのですが、やはり同じ事です。
するとそばにいたお供の小僧が、大きな声で、
「はーい」
と、返事をしました。
すると旦那が怒って、
「馬鹿め! お前が返事をして何になるのだ!」
と、怒鳴りつけました。
でも小僧は、大真面目顔をして言いました。
「でも、このまま誰も返事をしてくれませんと、旦那さまが
さぞお疲れになるだろうと思いましたので、気をきかせました」
「たこあげ」
息子がたこを上げていましたが、いっこうにうまく上がりません。
それを見た親父が、
「待て待て、そうじゃない。うまく風に乗せるんだ。
今、おれが上げてやるから、よく見ていろ」
と、言って息子からたこを奪い取ると、あっという間に
たこを空高く上げて見せました。
「どうだい。うまいもんだろう」
親父はすっかり面白くなって、息子にたこを渡そうとはしません。
横から息子が、
「父ちゃん、おれにもやらせておくれよ」
と、言って、せがみます。
「えい、うるさい。待ってろ!」
「ねえ、ねえ、やらせておくれよ」
息子がしつこく親父の着物を引っ張ると、親父は怖い顔をして言いました。
「ええい、やかましい奴だ。お前など、たこあげに連れて来なければ良かった」
「・・・そんな。おれが一人でしていたのに」
まあ、こんな親が時々います。
「キツネつき」
むかしはキツネが人に取りついて、よくいたずらをしたものでした。
そして、ある店の小僧さんにキツネがついてしまい、
突然小僧さんが訳の分からない事を言い始めました。
お店の主人は困って神主さんにお払いをしてもらったり、
お坊さんにお経をあげてもらったりして、ようやく小
僧さんに取りついていたキツネを追い出しました。
ところがキツネを追い出したのに、小僧さんは、
まだぼんやりとしています。
主人は腹を立てて、
「お前はキツネがついてから、ひどいアホになったな」
と、言うと、取りついていたキツネが窓からひょいと顔を出して言いました。
「あたしのせいじゃありませんよ。それは、元からです」
「大声のしらみ、小声のわたくず」
店の主人と小僧が、浅草の観音さまにお参りに行った時の事です。
賑やかな仲見世通りを歩いていますと、小僧が突然主人の
背中を指差し、大きな声で言いました。
「あっ、だんなさま。だんなさまの背中に、しらみがついております」
「馬鹿! そんな事は小声で言え! 恥ずかしいだろ」
主人は慌てて小僧に言うと、小僧は声を小さくして言いました。
「・・・間違えました。・・・これはしらみではなく、・・・
ただの綿くずでございました」
「馬鹿! それなら大きい声で言え!」
「とんちんかん」
「鉄砲を買ったぞ」
猟師の熊さんは、うれしそうに横町のご隠居に見せに来ました。
「ほほう、これは良い鉄砲じゃな。で、どのくらいだ」
「三匁(もんめ)二分(→約12グラム)の玉でさあ」
「いやいや、代(だい→代金)の事さ」
「ああ、台は、かしの木さ」
「いいや、値(ね→値段)だよ」 熊さん、変な顔で、
「知らねえのかい? 音は決まっているぜ、『ズドン!』だ」
「おじいさんとおばあさん」
長屋に、耳の遠いおじいさんとおばあさんが住んでいました。
ある日の事。
大家さんが家の前を通り過ぎるのを見たおじいさんは、
おばあさんに言いました。
「おばあさんや、今通ったのは、大家さんじゃなかったかい?」
「いいや、違うよ。あれは大家さんだよ」
「おや? そうかい。わしゃまた、大家さんかと思ったよ」
「金のとりい」
金蔵さんのところのおかみさんが、大変な難産でした。
そこで近所の人たちが、医者よ産婆よと、大騒ぎをしていると、
たまりかねた金蔵さんがいきなり井戸ばたへ飛び出すと、
頭から水をかぶり始めました。
「神さま。どうか安産する様にお願いします。
お礼に、きっときっと、金の大とりいを差し上げますので」
それを聞いたおかみさんは、慌てて金蔵さんに言いました。
「お前さん、そんな馬鹿な事を言うもんじゃないよ。
わたしが安産したからって、どうやって金のとりいなんかこしらえるのさ」
すると、金蔵さんが言いました。
「やかましい、わしが神さまを騙しているうちに、早く産んでしまえ」
「棚」
「この間、お前につってもらった棚が落ちてな、大騒ぎだったぞ。
あんな下手くそな棚は、見た事がない」
「はて? そう簡単に落ちるはずはないんだが、・・・あっ!
さては上に、何か乗せたな」
Posted by いとう茂 at
16:45
│Comments(0)